投稿者: ササン三

MINDHACK:配信告知&楽曲紹介05

いきなりですが、お知らせです!
明日4月3日12時より、VODKAdemo?のホでヴがお絵描き生配信をおこないます。配信中は、コメントにてイラストのリクエストを受け付け。MINDHACKやBloody Paellaのキャラクターをホでヴがリアルタイムで描いていきます。

全年齢向けの配信となりますので、過度なエロ・グロを含むリクエストはお控えいただければと思います。公共の場という意識をもってご参加いただければ幸いです!また、「隊長のフードの中」「イーヴリッグの箱の中」などもお答えできません。トップシークレットだからね!

ちなみに配信のなかでは、2章のどこかで流れるBGMや、2章以降に登場する予定のキャラクターもチラ見せするかも……!?お時間の合う方は、ぜひ遊びにきていただけると嬉しいです!

会場はコチラ!ホでヴ – Twitch

* * *

早いもので、アップデート版体験版を公開してから1か月以上が経ちました。New体験版の見どころの一つといえば、新規に追加された楽曲群!もちろん、今回も作曲家の小鉄昇一郎さんにトラックを制作していただいています。新たに追加された音楽についても、特別にコメントをいただきました。4月の間は、楽曲を1曲ずつご紹介していくのでお楽しみください!今回は、ゲームの幕開けを飾る楽曲をお届けです。

【今週の1曲】

 

・VODKAdemo?より

『MINDHACK』は扱う題材がシビアなため、タイトルメニュー画面では穏やかでゆったりとしたピアノ曲で、プレイヤーを安心させたいと考えました。

初めてこのゲームをプレイする人には「怖いところじゃないよ、リラックスしてね」というウェルカム感を、物語を読み進めている人には「穏やかだけど、その美しさが逆に恐ろしい」と感じさせるような、ぞっとする優しさを出してほしいとリクエストしています。

マインドハック施設は、作中では悪人の魂を浄化する聖域のような場所とされていますが、人間の精神の在り方を容赦なく否定する恐ろしい場所でもあります。その入口であるタイトルメニュー画面には、ある種の神々しさ(ふつうの人間には理解の及ばない超越した優しさ)、『天国の入口のお花畑』という感じの雰囲気を意識してもらいました。

 

・小鉄さんより

MINDHACK制作チームの皆さんから最初に渡されたタイトル曲としてのイメージやテーマ、またゲーム全体設定や世界観から、何となくドビュッシーの「沈める寺(La cathédrale engloutie)」を連想したので、同曲の、ピアノの力強い打鍵、それでいて和音の響きは浮遊感のある曲調をかなり意識しました。

ちなみにこの文章を書くにあたって調べたのですが「沈める寺」という曲は、5世紀ごろからフランス・ブルターニュ地方のケルト民族に伝わるイスという町の伝承(不信心の戒めに水没したイスの町の大聖堂は、時おり海の上に幻として蘇り、鐘を鳴らし、合唱し、しかし幻であるが故に最後までミサをやり遂げることが出来ず再び海に消えていく)を元にしているそうです。音楽を作っている私はMINDHACKの物語が最終的にどうなるのかを今の時点では知らないのですが、何となくMINDHACKには(イスの町の伝説のような)神話や伝承の中の、儚く不条理な展開をイメージしています。

 

4月は小鉄さんの楽曲とともに新年度を迎えていきましょう!
来週も元気にマインドハック!

 

【小鉄さんの個人ページ】

https://kotetsu-shoichiro.com/

https://twitter.com/y0kotetsu

https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

 

MINDHACKキャラ紹介07

【第3章キャラ紹介?】

今日は第3章の更生対象をご紹介……しようと思っていたのですが、何やら様子がおかしいですね。

ハック用の椅子の上に見慣れない装置が鎮座しています。
よく見ると、フロッピーディスクがすでに挿さっているようです。

第3章では、この装置とフロッピーを通じて更生対象と対峙することになります。
『MINDHACK』の世界においては、人間の意識は情報として読み取り・編集可能なものとされています。
魂とはプログラムみたいなもの! 記録媒体での保管も容易なのです。

というわけで第3章の更生対象は、フロッピーディスクに精神を捕らわれた悪人です。ちょっと気の毒。
でも、強いやつが狭苦しいところに封印されてるのってワクワクしませんか?

果たしてどんな悪人が収められているのか、第3章もお楽しみに。

開発日記

ごきげんよう、ササンです。ハンドルネームの由来はササン朝ペルシアです。

今月配信を予定している体験版アップデートに向けて、細かい作業を詰めているところです。テキストでは細かな表現以外の修正はありませんが、代わりに演出面などを紅狐やホでヴが強化していってくれています。

ところで、今回のバージョンを出すにあたって絶対に直したいと思っている箇所がありました。みなさまはゲーム中にお気づきになったでしょうか。

ハック完了後書類の、

ここ。

四角いスタンプの枠部分が、画面下のUIに重なって欠けてしまっているんですね。う~~~~~ん迂闊。些細なポイントですが、気づいてしまえば気になって仕方がない。これはぜひ次回の体験版で直したいところです。ということでチャチャっと枠線をズラしてやりたいところなんですが、問題が浮上しました。

元データがない!

そういえば昨年、PCに液体をこぼしてぶっ壊したんでした。大体のデータはチーム共有バックアップに入ってて無事だったんですが、よりによってこの書類データだけは保存し損ねていたようです。ということは、書類データを改めて作り直すしかありません。

重い腰を上げて作業を始めたものの、さっそく問題にぶつかりました。それは、フォントの問題。MINDHACKは、英文字に関していろいろなフォントを使っています。たとえばタイトルは「DIN2014」。

ロード画面はFuturaなど。

ところがこのHACKEDスタンプだけは、上記2つのフォントではありませんでした。何て名前だったか全く思い出せない。PCにフォントのファイルが残ってる形跡もありません。困った。

ネット検索は万能に見えて脆弱です。「単語」「言葉」が分かっている対象については如何様にも検索しようがありますが、今回のように「見た目はハッキリ分かるんだけど、名前は……」というケースにめっぽう弱い。仕方ないのでフォントのライブラリから「サンセリフ(ウロコとかヒゲがない、つるっとした文字)」で調べてみたんですが、検索結果は785件。ななひゃく!その後も「アールデコ」とか「近未来的」とかそれっぽいワードで絞ろうとしたのですが、目当てのフォントは見つかりませんでした。

やむを得ず、新しいフォントで近い印象のものを探すか……となっていた矢先、有力な情報をつかみました。みなさまは「Adobe Capture」というアプリをご存じでしょうか。

こちらは、ざっくり「デザイン系に役立つ機能がたくさん入った便利アプリ」という具合です。手書きのイラストをスキャンしてデータにしてくれたり、撮った写真から色を分析してテーマカラーを見つけてくれたり、プロも使えるお役立ち機能がいろいろ入っています。

で、Adobe Captureには「文字」という機能があるんですね。これが何かというと、テキストを写真に撮ると、文字を抽出して、該当するフォントを検索してくれる!便利すぎない!?ということで、先ほどのHACKEDもさっそく分析にかけてみました。元の画像がやや暗いこともあって初めはなかなか認識してもらえませんでしたが、何度かトライしてると……ようやく文字を認識してくれました!

F*CKなんて言ってないですけど!?

なぜか認識結果はわんぱくになってしまいましたが、いくつかフォントが絞られました。このなかでも、「A」「Y」の形状が特徴的な「Arya」が一番近そうですね。決定!みなさまもハックなスタンプを作りたいときは、ぜひ「Arya」をご活用くださいね。新バージョンのスタンプはより擦れを表現したり、位置を調整したり、地味にいろいろいじってある予定です。お楽しみに。

ついでなので、制作初期に考案していた別のフォントバージョンも置いておきます。「手書きっぽいバージョン(あくまでスタンプなのでボツ)」と、「超ハッピーバージョン(ハッピーすぎる)」がありました。このフォントも可愛いのでいつかどこかで使いたいなあ。

開発日記

ごきげんよう、ササンです。
いかがお過ごしですか。

最近の作業としては、私はこまごましたテキストを担当しています。
具体的にはまず、以前ブログでも紹介した、
更生対象と対面する前に見る資料類ですね。
新聞や雑誌など、あの世界にあるメディアを想像しながら書いています。
自分がゲームを遊ぶときは、細かいテキストを読むのが好きなので
楽しみつつ作っているかたちです。
真面目な報告書や論文だけでなく、けっこう胡乱な大衆紙も
まとめて資料として扱われているような?お楽しみに。

それから、タイピングパートで打ち込む単語集を考えるのもタスクです。
MINDHACKでもかなり大事な、キャラクターの芯に迫るパートなので
全体のストーリーがある程度固まってから作っています。
対話シーンや記憶パートの自白だけでは分からない部分を
表現できるといいなと考えています。じっくり作ります。

実は、最近の開発は物語的に中盤のパートを作っているので、
ネタバレ的に進捗をお見せしにくい状態になっていたりします。
物語の核心に触れない範囲で皆さんにお伝えできる情報といえば、
あとはもう登場キャラクターの下着の色くらいしかありません……
そのため、今後しばらくは日記的な内容のブログが続きそうです。
お暇なときに、「あいつら生きてるか?」と覗いていただければ幸いです。

MINDHACK:ハック前の資料

マインドハッカーの仕事は、実際に施術を行うことだけではありません。超エリート・ホワイトカラーである「先生」の朝は、更生対象の素性のチェックで大忙し。
2章からは、そんな機密資料の一部を目にすることができます。

書かれているのは、世界観やキャラクターへの理解が深まるような情報です。たとえば2章の更生対象であるイーヴリッグの資料は、彼が信仰しているLAGOM教団にまつわるもの。
「MINDHACK
」の世界において彼らがどのような存在なのか、書類を通してうかがい知ることができます。


信仰の支えとなる、LAGOM教団の聖典もちょっと読めちゃったり。

 

 

資料は毎回、FORMATが更生対象のデータベースからヒットしたものを提示している様子。マインドハック施設の内部でまとめられた資料だけでなく、新聞や大衆雑誌まで網羅しているようです。
もっとも先生は、そんな重要資料もわりとラフに管理しているようですが……
散らかった書類を片付けるよう諭すのは隊長の役目。

MINDHACK:3章仮実装&おえかきチェック

MINDHACK制作は日進月歩で進んでおります。今週は第3章の仮実装が完了しました。
アロハ~~~~~~~~~~~~~!!!!!!

シナリオをゲームの中に入れ終わったので、ここから立ち絵を用意していく段階に移っていくということですね。やったぜ!!!!

 

ということで、3章のおおむねできあがりを記念して

特別企画!!

MINDHACKおえかきチェック!!

今回は、主要キャラクター4名に「犬の絵」を描いてもらい、その画力をチェックしていこうと思います。

さっそく見てみましょう!

 

【新米隊員】

「犬ですか! お袋の実家が柴犬飼ってて、よく遊んでたんですよ。自信あります!」

「絵描くのも結構好きだったんです。保育園で賞とかもらって」

「高校に上がってからは、難しかったんですけど……できました!」

 

次、見てみましょう。

 

【イーヴリッグ】

「犬を描け? ハハハ! ヘソでティーポットを沸かすとはまさにこのこと。我が無機の目は世の真実をありのままに映す!」

「実測・採寸・なんのその。精緻を極めるキャビネットの描画技能、とくと目に焼き付けよ!」

「……ん? なんかこう……もっと……あれ? こうじゃないんだよなぁ……んん? 下書きの時のがよかったかなぁ……」

 

 

 

コメントによる補足は減点です。

 

【隊長】

「犬か…… ちょうどこの間、山で狼を見た。それを描いてもいいかな?」

「自然の中で自由に暮らす生き物の姿は、いつ見ても美しいものだ。時々スケッチして先生に見せたりするよ」

「命は時間とともに変わっていく。だからその瞬間を描きとめておきたいんだ…… さあ、できた」

 

 

 

慎ましいサイズで描いてくれたみたいですね。拡大してみましょう。

 

最後はウニです。

 

【ユーニッド】

「あ? この俺に? ワンちゃんを描いてくださいってか? 誰にもの頼んでんだ、あァ?」

「……クソ、違ェな…………ンだよ、おい、ちょっとその写真貸せ」

「………………おらよ!! これで満足かよ!!」

 

それぞれ個性的な絵でしたね。

 

ちなみに、第3章の更生対象に犬の絵を描かせたらこんな感じになりました。ぜひ人柄を想像してみてください。

 

おや?MINDHACKの主人公、先生の絵が見当たりませんね?
何故なら……先生はそう、あなただからです!

ということで、あなたなりの「先生の絵」をぜひ下のテンプレートに描き入れてみてくださいね。できたら「#MINDHACKおえかきチェック」で投稿してみよう!!!

では、また来週。

MINDHACK:楽曲紹介04

ここ1か月続いてきたMINDHACKの音楽紹介企画、「小鉄さん祭り」。楽曲を制作してくださっている小鉄昇一郎さんのコメントとともに、作中で流れるトラックを紹介しています。一区切りとなる第4回は、ストーリーの根幹に深く関わるあの曲です。

【今週の一曲】

 

・VODKAdemo?より
更生対象の記憶を覗いているときのテーマです。この場面では記憶の内容をじっくり読み解いてもらうことに重きをおいているので、没入感を誘うゆったりしたテンポとなっています。どことなくスピリチュアルな雰囲気も漂う楽曲ですね。マインドハックは、人の魂=ソースコードを読み解く神聖な施術。精神に直接触れる行為の神秘性にも思いを馳せつつ、聴いてみてください。

・小鉄さんより
確か、この曲を作る時のテーマが「生命の不思議、神秘的な様子」みたいな感じだったと思うんですが、じゃあベルリンスクール風でいこうということで出来た曲です。現代のダンス・ミュージックの流れを辿っていくと絶対に、Kraftwerkを初め70年代のドイツの電子音楽にぶち当たるのですが、ベルリンスクール派というのはその中の支流です。Tangerine DreamやManuel Göttschingと言ったアーティストが代表的な存在で、「タラララタラララタラララ……」という、無限に続く階段を思わせるアルペジオで奏でられるシンセサイザーのメロディで作られた幻想的なサウンドが特徴で、聴いてるとどんどん精神の奥深くへ突き進み、深く深く、気付いたら寝てた……みたいな感じです。

実際、前述のManuel Göttschingが発表したアルバム『E2-E4』は、発表当時はあまり評価されず、10年以上経てようやく、若手DJらによってサンプリング~リメイク(ラテン語のナレーションとパーカッションなどを新たに加え、よりポップな内容に)されて改めて注目を浴びたのですが、リメイク時のタイトルは”Sueno Latino(ラティーノの眠り)”になっていました。よく音楽を聴いて眠くなるのは演者に失礼であるとか言われますが、音楽を聴いていてうとうとする時くらい気持ちいいことはないので、ガンガン眠っていいと思います。

小鉄さんの楽曲紹介は、今回が一旦最終回となります。
今後ゲームをリリースする際には、さらに小鉄さんの新曲を収録予定。
これから登場する楽曲にもどうぞご期待ください!

【小鉄さんの個人ページ】
https://kotetsu-shoichiro.com/
https://twitter.com/y0kotetsu
https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

MINDHACK:楽曲紹介03

MINDHACKの音楽紹介企画、「小鉄さん祭り」。楽曲を制作してくださっている小鉄昇一郎さんのコメントとともに、作中で流れるトラックを紹介しています。第3回は体験版のなかでもちょっとレアなあの曲です。

【今週の一曲】

 

・VODKAdemo?より
「ウニを丸めた」ときのテーマです。MINDHACKでも随一の賑やかな曲となりました。明るくも、ドタバタしたカオス感が特徴です。作中でも珍しいタイプの雰囲気ですが、中盤から入っている「指を鳴らす音」に、MINDHACKらしさを感じていただけるのではないでしょうか。ハック成功後のおめでたさに相応しい愉快な曲なので、これからもハッピーな場面でこの楽曲を流していきたいですね。

・小鉄さんより
制作する時に、ガチャガチャしたガラクタが転がるような音が入っていて、なおかつジャズっぽく……と言った指定があったので、アメリカのシンガーTom Waitsのアルバム「Swordfishtrombones」が世界観として割と近しいのではないかと思い、それをリファレンスにしました。

自分は大体音楽を作る時、それが特にクライアントワークスの場合、依頼の内容から想起した過去の音楽を参考にして作っています。大体それは一曲だけでなく、なるべく時代やジャンルがバラバラのものを何曲かからちょっとづつ持ってくるようにしていますが。「ふと顔を見上げると、窓から見える松の木の枝が海風に揺れていて、そのゆらゆらとした動きにある種の運動──”リズム”を感じ取り、それを夜明けまで眺める内に、気付けばこの曲が出来ていた」みたいなエピソードがあるといいんですけどね、ないんだなーこれが。

 

小鉄さんの楽曲紹介は、次回で一旦最終回となります。
来週もお楽しみに!

【小鉄さんの個人ページ】
https://kotetsu-shoichiro.com/
https://twitter.com/y0kotetsu
https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

MINDHACK:楽曲紹介02

先週から開催している音楽紹介企画、「小鉄さん祭り」。MINDHACKのオリジナル楽曲を制作してくださっている小鉄昇一郎さんのコメントとともに、作中で流れるトラックを紹介しています。第2回はMINDHACKの象徴ともいえるあの曲をチェックです!

 

【今週の一曲】

 

・VODKAdemo?より

マインドハック施術中、タイピングパートで流れる曲です。人の心のドロドロした部分に触れるシーンですが、それとは対照的にクリーンな音使いが印象的ですね。繰り返されるフレーズをずっと聴いていると、何だかトリップしてしまいそうです。意外とテンポが速いのもこの曲の特徴。タイピング中はこの楽曲を聴きながら、けっこう焦っていたという方も多いのでは?

 

・小鉄さんより

アメリカ・シカゴ発祥のJukeと呼ばれているジャンルがあって、BPM160の非常に速いテンポのダンス・ミュージックでして、そのリズムを使っています。もっとなんか書こうかと思ったけどこの動画↓↓↓を久しぶりに観たら、曲のシブさ、ダンサーの圧、クラブの盛り上がり、カルチャーとしての熱量にシビれて何も言う気がなくなりました。いろいろ書いてるけど私の曲をちょっとでもいいなと思ったら、この記事に書いてある人名とか固有名詞を検索してYouTubeとか配信とかで聴いて下さい!!!

 

いかがだったでしょうか。来週は、作中でもちょっとレアなあの曲をご紹介予定。次回もどうぞお楽しみに!

【小鉄さんの個人ページ】

https://kotetsu-shoichiro.com/

https://twitter.com/y0kotetsu

https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

MINDHACK:楽曲紹介01

MINDHACKの世界観を語るうえで欠かせないのが、ゲームを彩る音楽です。体験版では一部でフリー音源を使用しつつ、MINDHACKオリジナルの楽曲も流れています。

本作のオリジナル楽曲を手がけてくださっているのが、アーティストの小鉄昇一郎さんです。自身の音楽活動として、Marutenn Booksより『MAVDISC(2017)』HIHATTより『Ge’ Down E.P.(2020)』などをリリース。ラッパーや企業CMなどにもトラックを提供している、プロのミュージシャンです。ライターとしても活動されており、音楽・文化系雑誌にも寄稿される文筆家でもあります。

今週から1か月にわたり、作曲者・小鉄さんのコメントとともにMINDHACKの楽曲を紹介する「小鉄さん祭り」を開催します!ぜひ、作中のシーンを思い出しつつご堪能ください。

 

【小鉄さんからのコメント】

“MINDHACK”にBGMとして楽曲を提供させていただいております、小鉄昇一郎です。私はシンガーやラッパーのバックトラック提供(カラオケの曲みたいなもんですね)、またCM音楽やジングルなどの曲を作っていて、その傍ら自分のバンドをやったり歌ったりなどもしています。何年か前までは「自分のバンドや歌の傍らCMの曲とかを作ってる」と言っていた気もするのですが、その違いは何なのかは現代の科学ではまだ解明できないそうです!!曲の解説をブログ用に書いて欲しいという事なので、以下に書きました。

 

【今週の一曲】

 

・VODKAdemo?より
先生のオフィスで流れている楽曲です。本作では珍しい、安心感のある曲ですね。ゲームで最初に流れる音楽ということで、印象に残っている人も多いのではないでしょうか。オープニングの惨劇や、悪人と対峙する現場の緊張感から一転して、ほっと一息つける雰囲気となっています。同時に、どこか寂しげな空気感も印象的。優しくも陰のある雰囲気が、MINDHACKの世界観にぴったりの一曲です。

 

・小鉄さんより
自分は制作の際に、Spliceというサービス(著作権フリーのサンプル=音素材が公開されているサイト)を使っており、このギターの音もそこで提供されているものを使っているのですが、この手のサービスで配られているギターの音って、やたら「キュイ……」みたいな、弦が手とこすれるノイズが強調されたものが多い傾向にあります。このサービスを利用する人にとって、生っぽい素材が喜ばれる(=電子的に合成した音でなく、あたかも本物の楽器で演奏したサウンドのようだから)からだと思うんですが、個人的には「実際の演奏でそこまでデカい音で『キュイ……』って言わないんじゃないか」とか思うんですけど、こと”MINDHACK”=「手」が重要なモチーフとして出てくるゲームだったら、このくらい「手」弾き感がある方が世界観に合ってる……ような気がします。何でも使いようですね~。

 

今週から一曲ずつ、小鉄さんの裏話を交えて楽曲を紹介していきます。次回もどうぞお楽しみに!

 

【小鉄さんの個人ページ】

https://kotetsu-shoichiro.com/

https://twitter.com/y0kotetsu

https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

 

MINDHACK:UIができるまで

【UIができるまで】

『MINDHACK』はテキストがメインのアドベンチャーゲーム。
ジャンル上、画面にUIの映っている時間が長くなるため、見ていて心地よい画面構成を目指しました。

作品の裏テーマとして「ちょっとレトロなSFっぽく見えるといいよね」という目論見があります。
そこでUIについても、ほんのりミッドセンチュリーを意識しました。

 

【初期案1】

最初期の案です。アシンメトリーなフレームや抽象的なお花のカーソルでレトロ感を意識しました。
名前フレームが灰色の枠になっている部分にも、今の名残が見えますね。
一方、選択肢が横並びになっているレイアウトだと、長い文章を表示できないなどの問題がありました。

※仮テキストで焼肉と寿司の話をしていますが、本編のキャラクターの個性とは関係ありません
なお作中での『先生』は、あんまり食に対して自分のこだわりはないようです。

 

【初期案2】

下部のメッセージウィンドウがなだらかな曲線になっています。
カラーもかなり明るくなっていますが、シリアスな世界観に比べてまぶしすぎるのでは?という意見から、ダークカラーへ変更することとなりました。
選択肢が上下の並びになったのもこのあたりからです。

 

【初期案3・4】

ガラッと色合いを変えてダークカラーが基調になっています。かなり今のかたちに近づきましたね!
最終的には初期案3・4を組み合わせたものが現在のUIとなっています。
『画面に手が映っている』ゲームである、という特徴は開発の初期から決まっていたため、先生の手を使った選択カーソルは絶対に実装しよう、とチーム内で意見が一致していました。

 

画面の左右で待機している『先生』の手についても、さまざまなバリエーションを経て現在のポーズに至っています。

B案が通常時の手、C案がマインドハック時の手になっていますね。
ちなみにこの頃進行中だったシナリオではFORMATが「AI上司」で「叩き起こし」てくるという、厳しいポジションになっていました。

様々な試行錯誤を経て決定された現在のUI。
ゲームを通じて皆さんのプレイに寄り添っていくので、よろしくお願いします!

MINDHACK:施設の見取り図

【施設間取り図】

『MINDHACK』の舞台である、悪人の更生施設。
ゲーム内で登場するのはごく一部の場所のみですが、実は全体の見取り図を用意してあったりします。本日はその資料をご紹介。

 

大きいバージョンはこちら

 

東側の職員棟には、職員が勤めるオフィスなどが入っています。
特筆すべきはやはり先生の専用スペース。ゲーム内で見られるオフィスが手前にありますが、その奥にはシャワー室や就寝スペースなどの生活空間があるようです。
施設で寝泊まりするマインドハッカーならではの特別待遇ですね。

正面玄関付近には売店と食堂があります。
職員や警備隊員はここで食事を済ませることもあるようです。
ちなみにいつでも緊急対応に備えるホットフィックス隊は、食事中や休憩中もフル装備のままだとか。
たぶん隊長の肩もそのまま。

 

そして、東と西の建物を繋ぐ廊下を通って(作中やすきまトークで見える施設内の背景はこのあたりです)
西側の棟には更生対象が収容されています。
多くの部屋の壁は白いクッション材で覆われており、更生対象が自分を傷つけないようになっています。

もちろん更生対象たちにも食事が必要なので、きちんと食堂があります。
ただしこの食堂、やたら健康的で味が薄いとか。
逆に、ハック後に施設を卒業するとシャバの食事が食べられなくなるそうです。
人気メニューは甘シャリのあんこトースト。

ちなみに西側の廊下の床はやたらきれい。
更生対象がよく嘔吐するので、そのたびホットフィックス隊員がモップ掛けしているそうです。

ちなみにホットフィックス隊員は施設の近くにある隊員寮に、隊長は大型二輪で自宅に帰ります。
施設のさまざまな側面も想像してみてくださいね。