カテゴリー: 開発記録

MINDHACK : シーンタイトルを振り返る

皆さんこんにちは。メインシナリオと技術もろもろ担当、紅狐です。

突然ですが、MINDHACKにはシーン毎のサブタイトルがあるのをご存知でしょうか。
本編の章名は『Case XX : だれだれ編』という言い方をしていますが、これが各話の中でScene1~5まで分かれているのです。

タイトル画面からアクセスできる、チャプターセレクト画面から見られるコレ。

うーん、今日はなんだか章だなー、章って気分だなー! せっかくなので過去のサブタイトルをまとめて振り返ってみましょう。それではレッツゴー。

※なお、この記事には本編のネタバレが大いに含まれております。ご注意ください!

 

 

Case 01 : ユーニッド編

記念すべき最初の章。

Scene1 事故のあと

オープニングムービーで発生した事故の翌日、つまり事故のあと。このお話のザ・スタート地点ですね。

 

Scene2 欠員補充

隊長に連れられてデバッグルームへ向かう先生が、新米隊員と初めて出会うシーン。新米くんがなぜ新たにやってきた「新人」なのかを示しています。前の人はどうしたって? それは……

 

Scene3 ギャングのキング

ブラックサンシャインことユーニッド初登場。
作中でも「俺はヘッド、つまり、キングだ。つまり、王だ」と親切にわざわざ言い直してくれているのでわかりやすいですね。実は「俺はギャングのキングだ」とは言ってないのであった。

 

Scene4 接続と処置

これはマインドハックという施術の流れに必ず発生する「接続」と、そこから行われる「処置」のこと。

 

Scene5 ウニを丸めた

丸めました、ウニを。そりゃあキレイに丸まっちゃってもう。「ウニを丸めた」はBGM「Softened Spikes」の曲名のもとにもなった。
MINDHACKという作品を象徴するようなシーンでもあります。最後に起きる出来事も印象的。

 

 

Case 02 : イーヴリッグ編

開発チーム(というか私)はヤマムラのことを常にヤマムラと呼んでいるせいで、とっさに第2章のことを言おうとするとつい「ヤマムラ編」と言ってしまう。イーヴリッグ編です。

Scene1 ライスかパンか

なにがライスかパンなのか? FORMATのこのセリフからです。

「ですからあなたには…… この施設で、あなたにだけ…… 選択の権利が与えられています」
「そう……」
「昼食を、パンにするか ライスにするかを!」

果たして人は主食を選ぶのか、選べないのか、選んだ気になっているだけで予め決められていることなのか。

 

Scene2 努力と才能

デバッグルームへ向かう途中、新米隊員くんと長めの問答をするシーン。第2章のテーマのひとつでもあり、第6章でもリフレインされる内容なのであった。

 

Scene3 キャビネット

MINDHACKを初めましての方に紹介する時「ギャングのヘッドを務めるウニ」はともかく、「自分をキャビネットだと信じる狂信者」については、だいぶ背景の補足が必要だよな……と毎度思っています。

 

Scene4 コウちゃんミキちゃん

「ヤン坊マー坊」「金さん銀さん」「助さん格さん」みたいな対の存在の言い方が好きなんだけど、ここで語られるヤマムラ兄妹には(兄の目線からは)差があり、対等ではない。

MINDHACKの英訳を担当してくださっている翻訳家の岩﨑さんにより、英語ではこの差を表現するため『Hopeless Ko-chan and Gifted Miki-chan(ダメダメなコウちゃん、才能あるミキちゃん)』としていただきました。

 

Scene5 人は変わる

「放っておいたって人は変わる。 どっちが正しいかは分からない。 他人に分かるのは味の好みだけだ」
「それでも、私も皆も、それを唐揚げ弁当と呼び続けるだろう。他になんと呼べばいいか、わからないから」

弁当を食べながら語る隊長の、このセリフからついたサブタイトルです。

 

 

Case 03 : シノ編

明日使えるサブタイトル豆知識:
シノ編Scene1~4のサブタイトルは、開発チームのササン三さんがつけたものだ!

Scene1 よいこのマインドハック

先生の幼少期がうっすらと明かされるシーン。果たして、少年マインドハック大会とは一体どういう何なのでしょうか。マインドハック施設には未来あるお子様が招待されることもある。

 

Scene2 お日様

ブラックサンシャインが丸まってサンシャインになっちゃった! ハック済ユーニッド(通称花ウニ)と新米隊員、ドタバタコンビ結成直後の一幕であります。

 

Scene3 最先端大容量記憶装置

つまり、フ ロ ッ ピ ーのこと。フ ロ ッ ピ ー はすごいんだぞ。窓のところをシャカシャカするのが楽しかったりとかさ(記録メディアをそんな風に乱暴に扱ってはいけない)。
FORMATはフロッピーディスクのことを「ディスク」といいます。多分現代だと、隊長はUSBメモリのことを「USB」って言うしFORMATは「フラッシュドライブ」とかで呼ぶ。

 

Scene4 小さな成れの果て

文字通りシノのことを指しているサブタイトル。第3章のクリア実績名にもなっています。
何からの「成れの果て」なのかは、本編でなんとなくわかる。
なんでこんなに小さく縮んじゃったのかは、スピンオフまんがを読むと絵でなんとなくわかる。

 

Scene5 柔らかくて曲がるもの

それは肘か、あるいは尻か。
暗に「固くて曲げようがないもの」……つまり更生対象をはじめ、人間の頑固な精神のことも表しています。

 

 

Case 04 : COM_Z編

ここまで「オフィス〜デバッグルーム〜更生対象のハック〜結果」という流れができあがってきたところですが、第4章では流れがだいぶ変わります!

Scene1 つかの間の休暇

第3章までは毎回FORMATによる呼びかけから始まっていましたが、ここでは初めてその法則が崩れます。マインドハッカーにも休みってあるんだね。そりゃ人間だからね。

 

Scene2 外へ行く人

このシーンでは施設の外の世界、すなわち玄関が描かれます。
とんかつ屋に行く隊長、ハックを受け施設の外へ帰るヤマムラと妹のミキちゃんに対し、先生は「外へ行かない人」なのだった。

 

Scene3 緊急指令!

「緊急指令」ってなんかSFっぽくてかっこよくないですか? 皆さんの初めての緊急指令はなんでしたか。私の初めての緊急指令は『メトロイドゼロミッション』のオープニングに出てくる文字列でした。FORMATによる秘密の緊急ミッションだから、やっぱ勢いつけないとね! と思い「!」がついた。

 

Scene4 アザトーサー2000

「2000」ってなんかSFっぽくてかっこよくないですか? 皆さんの初めての2000はなんでしたか。
「アザトーサー2000」は、英語では「CUTE-SY 2000」になっています。かわいいね!

 

Scene5 日頃の行い

結果に出ますよね、日頃の行いが。実はこのゲームBAD ENDがあります。

 

 

Case 05  : ヒューゴ編

明日使えるサブタイトル豆知識:
ヒューゴ編のシーンサブタイトルは全部SF作品のオマージュになっている!

Scene1 幼年期の続き

小説『幼年期の終わり』から。終わってないんですねこっちは。

 

Scene2 影が行く

ヒューゴ編の土台にあるのは映画『遊星からの物体X』。しかしこのシーンサブタイトルはちょっとヒネた引用で、『物体X』の原作小説の題名が『Who Goes There?(影が行く ……直訳は「そこを行くのは誰だ?」)』なのでした。

 

Scene3 未知との遭遇

引用元は映画『未知との遭遇』から。『E.T.』『エイリアン』とも悩んだが、どちらもあまりにも字面から思い浮かぶキャラクターのイメージが強すぎるのでこちらに。第5章のサブタイトル考えるの全体的にめちゃ楽しかった。ちなみに『エイリアン』は実績の名前になっているぞ。

 

Scene4 冴えたやりかた

小説『たったひとつの冴えたやりかた』から。「絶望的な状況から解法を考える」という点で小説『冷たい方程式』とどっちにしようか悩みましたが、追い詰められた先生がひらめく手法とは……という点でこっちになりました。
『冷たい方程式』は、その悲劇的な結末から「この状況をなんとかして解決してやる!!」という後続のオマージュ作品がいくつも作られたそうです。

 

Scene5 それでも俺は叫ぶ

小説『おれには口がない、それでもおれは叫ぶ』から。話の内容の類似というよりは、シーンの最後の展開(知的言語を話さなくなったヒューゴの叫び、そして悪人の名前を呼んでしまう新米隊員)をふまえて引用しました。
『おれには口がない、それでもおれは叫ぶ(I Have No Mouth, and I Must Scream)』は、原作者監修のもとがっつりゲーム化されている! MINDHACKもゲームなので引用としてもぴったりじゃないか! と思って……結構エグめグロめの内容なので検索時はご注意ください。

 

 

Case 06 : 新米隊員編

この章のサブタイトルは、全体的にCase 01のリフレインになっています。

Scene1 変わらぬ日常

『事故のあと』に対して、アクシデントのなかった変わらぬ日常。本当にそうか?
大きな選択肢で「マインドハッカー」であることを選ぶルートでは、特にこの章全体が『変わらぬ日常』であることが強調されます。

 

Scene2 頑張りの成果

ここはCase 01ではなく、Case 02で段ボールを抱えた新米隊員くんと対話するシーン『努力と才能』からの引用になっています。

 

Scene3 欠員ふたたび

『欠員補充』に対しての『欠員ふたたび』。

 

Scene4 お前に何がわかる

これまで、各章で『ギャングのキング』『キャビネット』『小さな成れの果て』『アザトーサー2000』『未知との遭遇(は、ちょっと変則か)』……と、その章の更生対象を指すサブタイトルをいろいろつけてきました。

そしてこの章では新米隊員ことコマゴメを一言で表すなら何だろうな……? と結構長い事考えていたのですが、本編を読み返していたら本人のこの言葉が返ってきて「これだな……!!」となりました。そしてこれは、何かと相手を断定しがちなコマゴメ自身に対して向けられる言葉でもあります。

 

Scene5 痛み

「マインドハッカー」を選んでも、「魔王」を選んでも、このサブタイトルは同じです。違うサブタイトルにすることもできるんだけど、それぞれのルートに異なる痛みを感じるような分岐になっているので、あえて共通にしました。

 

 

↑セーブファイルからもサブタイトルが見られる。

 

 

 

いやー振り返った振り返った。6章かける5シーンで30個もあったね。意外な豆知識もあったでしょうか。
さて、ここで、開発中のCase 07のシーンサブタイトルをひとつ先行オープンしてしまいます!

 

「記憶を見る」

 

だ、誰の記憶見るのお!?

 

 

この人かもしれないし、別の誰かのかもしれない……(そしてこちらはさりげなく初出しの画像!!)

一体どんな話なんだ、第7章は! 乞うご期待!! 今後ともよろしくお願い申し上げます。

MINDHACK:プロモーション用トレイラーを振り返る

皆さんこんにちは、いかがおすごしでしょうか。
MINDHACKのメインシナリオと技術もろもろ担当、開発スタッフの紅狐です。本職が映像編集者なので、新しい章がリリースされるごとに各トレイラー映像も作っております。

第7章の開発も順調に進行中!
謎の球体やミニマスコットやライチョウが飛び出し、毎週「一体次の章はどうなっちまうんだ……!?」と、頭の上に大きなハテナマークを浮かべつつ、システム部分の開発を進めております。
(ご安心ください、第7章もちゃんと天才マインドハッカーが大活躍します!)

さて、MINDHACKも気づけば次はいよいよ第7章。なんだかんだでお話も佳境です。
ここで、これまでのトレイラーを一気に振り返ってみよう!

※なお、一部本編のネタバレを含みますのでご注意ください。

 

 

トレイラー(トレーラー)とは……

トレイラー、つまり映画でいう予告編。PV(プロモーションビデオ)ともいいます。

トレイラーが公開される時点では、まだ自分たち以外に章の全容を知っているかたはいないという状態です。

MINDHACKはお話がメインコンテンツになるアドベンチャーゲームなので、いかに「ネタバレを避けつつ、わかりやすく、面白そうに見せるか」がトレイラーの肝。

やっぱり一番見せたいところは一番盛り上がるところなのだが、それってお話の一番重要なシーンでもあり……! そう、トレーラーの編集とは、常に「どこまで見せていいか」……ネタバレ度合いとの戦いなのである。

 

 

MINDHACK 紹介トレーラー

 

おそらく過去もっとも多くの人の目に触れたであろう、最初にして一番スタンダードなトレイラー。

最初の15秒間でMINDHACKというゲームの雰囲気や魅力が伝わるよう、

・悪人の頭をお花畑にするよ

・手がアニメーションで動くのが特徴だよ

・こういう感じのキャラクター・世界観のテキストアドベンチャーだよ

ということがわかるようになっています。MINDHACKといえばこれ、の要素です。

手! お花! そして人格破壊!

本編の第一章自体がこのゲームの紹介そのものでもあるので、トレイラーも第一章のダイジェストのようなイメージです。最後のカットにヒキもあり、「こういうゲームですよ」が最もわかりやすいトレイラーですね。

 

MINDHACK 紹介トレーラーその2

こちらは第二弾。

さて、内容はだいたい最初の映像と一緒ですが、どこが変わったでしょうか。

正解はイーヴリッグがいる!

……だけではなく!

よく見るとマインドハック中の演出が第一弾よりだいぶ豪華なことがわかります。

最初のトレイラーの頃はまだ本当に第一章しかなかったし、なんなら遊べるプラットフォームがSteamですらなかった。(ファイル共有ストレージに体験版のZipファイルを置いていた……)

この「その2」は、晴れてSteam体験版デビューした際のもの。その際に追加された様々な追加要素が映像にも反映されたのでした。

つまり新キャラクターであるイーヴリッグと、新要素のEXTRA資料、そしてオープニングムービー! より盛りだくさんになりました。

MINDHACK 紹介トレーラーその3

 

こちらは記念すべきアーリーアクセス開始時のもの。なんだかよりゴージャスになった!

当時、Indie Live Expoというオンライン番組のプレミア公開コーナーで取り上げていただいて、「この放送のあとすぐ配信開始!」というのをやったのでした。

プレミア公開という部分をイメージして、文字の演出や全体的な雰囲気を「映画の予告編」という隠れテーマで統一しています。映画館の入り口とかにある、ポスターが暗がりでぼんやり光ってるみたいなやつね。

この時作ったぼんやり光る感じがMINDHACKのレトロフューチャーな世界観に合って気に入ったので、以降のトレイラーでも文字に同じ表現を使っています。

アーリーアクセス開始直後はまだ3章までの内容だったので、最後のヒキはシノが担当していますね。

この頃、シノはまだフロッピーに封じられた姿しか明らかになっていなかったので、ユーニッドとヤマ……イーヴリッグの二人でなんとかうまいことやっています。

そしてゲーム本編を遊んでくださったかたはお気づきかもしれませんが、このトレーラー内では、本来のキャラクターの名前表記と異なっている部分があります。

そう、この頃まだ第2章の内容も秘密だったので、動画内の「ヤマムラ」を全て「イーヴリッグ」に修正しているのである! 地道な工作。

MINDHACK 第4章リリーストレイラー

 

こちらはアーリーアクセス開始後はじめての大型アップデートにより、第4章が追加されたときのトレイラー。

トレイラーを作るとき、最初に必ず考えるのが「これは誰向けの映像なのか?」ということ。最も重要なのが「はじめましてのかた向け」なのか、「既存のファンの皆さん向け」なのか、という部分です。

ファーストトレイラー~その3 までははっきりと「はじめましてのかた向け」を想定していますが、アップデート用のリリーストレイラーは既に本編の内容をある程度知っている「既存のファンのかた向け」になるはず。そんなこんなで、このトレイラーは本編を第3章の最後まで遊んだかた向けに、シノの意味深なセリフから始まっています。

(第4章の冒頭でも同じセリフを先生が振り返っている通り、これはMINDHACKというお話の肝の部分でもありますね)

とかいってその直後、言った本人はパチ倒されているのだった。

さて、第4章の主要で目を惹きそうなミニゲームのシーンは入れ込みつつ……この時、開発ブログでもトレイラーでも特に頭を悩ませていたのは「どうネタバレを隠すか」でした。

なぜなら、この頃「この章の更生対象はCOM_Zである」ということを見せないようにしていたから! 必然的に、COM_Zが映っているシーンは使えないのでした。

さらに、マインドハックを受けたあとのヤマムラとか、ミキちゃんとかも初見で驚いてもらうために登場を伏せていたので、これもまた使えない。じゃあ第4章、どこ映すんだよ!?

結果、COM_Zのセリフを活かし、はっきりしたことは言わずに登場を醸し出す……的な演出にしました。

アザトーサー2000を破壊するシーンも、本編とは異なり背景を黒潰しにしたりしています。

MINDHACK 第5章リリース告知トレイラー

 

こちらは第5章がアップデートで追加されたときのトレイラー。

こちらは、最初の10秒あたりまでは「はじめましてのかた向け」にこれまでのMINDHACKのご紹介をしつつ、10秒以降は既プレイヤーさん向けに「さて、そして第5章の更生対象は一体どんなやつなんだ……!?」という構成になっています。

ヒューゴはこれまでの登場キャラクターの中でも特に異質な存在なので、そのキャラクター性に注目する内容にしました。

ここでも、本編をプレイするとわかる「異星人のヒューゴは使う言葉が異なり、彼のセリフは全部●▲×■で表現されている」という要素をうまいこと隠しています。

超細かいこだわりポイントとして、実はこのトレイラーの時点で、第6章の内容をうっすら感じさせる表現を入れてみていました。

新米隊員が関わるシーンの合間には、彼の内面を象徴するノイズ表現が差しこまれているのである。

宇宙空間の不明瞭な通信っぽさも醸し出されて、いい感じにミックスされたのではなかろうか。いかがでしょうか。

MINDHACK 第6章リリース告知トレイラー

 

いやいや、今現在(2026年5月末)まだまだ記憶に新しいですね。今年2026年1月に公開したばかりの、第6章追加アップデートをお知らせしたトレイラーです。

第6章はとくにショッキングなことが起きる章なので、ゲーム本編同様、冒頭に注意書きをつけることにしました。

このトレイラーは第4章のもの同様、完全に既存のプレイヤーさん向けに振り切って、今までゲーム本編の流れとともに新米隊員くんに親しんでくれたかたが見る想定で編集しています。

第6章は演出の見所も多く、象徴的なシーンをたくさん盛り込むことができました。特にノイズやバグのVFX! 見慣れた身近な人に対して、これまでMINDHACK本編でよく登場してきた演出や表現が重ねられる……という違和感を強調しました。

本編をプレイしたかたにはお分かりの通り、こちらも新米くんの名前が明らかになっているシーンを全て「新米隊員」に差し替えています。

本編では大きな決断となるシーン。このトレイラーの中では、先生はあっち側を選んだようですね。

 

余談

実はトレイラーは日本語だけでなく、毎回対応言語版のバリエーションも用意しています。

第5章からは日本語・英語・韓国語・簡体字・繁体字で、それぞれ5つもある!

こちらの再生リストに各言語版も入っているので、よかったら他の言語のバージョンも見比べてみてください。(※映像の内容は各言語版共通です)

再生リスト「トレイラー」

 

 

ところで、このトレイラーのゲーム画面ってどうやって撮影してんの?

なんかこういう、トレイラー用にサクッと欲しい画面を録画できる便利なプログラムがあるの?

……実はそんなことなく、プレイヤーの皆さんと同じようにSteamでゲームを自分でプレイしながら画面を録画しています!!

 

 

~撮影中よくあるNG集~

・あ!! やべえ、このカット名前がヤマムラになってた……!

・タイピングシーンをかっこよく撮影しようとして、ミスタイプを連発

・焦るとますますミスして、しょぼマインドハッカーが映像に記録されてしまう

・プレイ動画撮ってたらバグ(精神ではなくゲームの)見つけちゃった……

・1時間かけて通しプレイ動画を撮っていたつもりが、1時間デスクトップの虚無を撮影し続けていた。膝から崩れ落ちる紅狐

・プレイ動画の撮影中に限って宅配便が届く

・プレイ動画の撮影中に限ってメールの通知が映り込む

・あ!! マウスカーソル映ってた……!!

・プレイ動画の撮影中、横で聴いている作業用BGMが思いっきり一緒に収録されてビックリする

・あ!! やべえまたヤマムラがヤマムラになってる!!

・全てを撮影したあと、いざ編集を始めて気づく「このカット、うしろが0.5秒くらい足りない……」

 

 

トレイラーの公開前は「大丈夫か? 映っちゃいけないもの(ヤマムラとかマウスカーソル)が映り込んでないか?」をよくよくチェックします。それもこれも本編初プレイのときの驚きを皆様にお届けするのが目的です。

 

さーて第7章はどんなトレイラーにしようかな。まだまだアップデートは先のお話になりますが、ぜひともお見せしたいシーンがたくさんあるので、どうぞお楽しみに!

MINDHACK : 第6章開発チラ見せ

こんばんは! サブシナリオ・広報担当のササン三です。今回は、大変お待たせしている第6章の開発状況についてお伝えしていきます!

 

第6章の更生対象は、これまでの登場キャラクターのなかでももっとも手強い相手です。その複雑な精神構造は、天才マインドハッカーの先生といえども一筋縄ではハッキングできません。こちらをご覧ください。

なんか文字がトゲトゲしている! 何だこれは!? 今回のプチタイピングは特殊ルールで、「トゲのついた文字は打ち込んではいけない」という縛りが追加されます。すっかり打ち込み慣れた「GetPermitionSource○○」のコードも、油断してそのまま打ち込むとミス扱いに! とはいえ間違えても直前の状態に巻き戻されるだけなので、タイピングが苦手な方も安心してじっくり挑戦してみてください。

 

そして、第6章の更生対象のテーマ楽曲がこちら。

 

 

ダウナーながら激しい情動を感じさせる曲調ですね。かなり不調和なベースラインが、更生対象の屈折した心理を反映しているようです。こちらの楽曲は第6章公開後に改めて作曲者・小鉄昇一郎さんに紹介していただきますので、楽しみにお待ちください!

 

そして最後に、こちら。第6章更生対象のマインドハック中背景です。

いつも更生対象によって個性豊かな背景が用意されていますが、今回の画像は荒々しいディザ加工調の図柄になっています。こちら、加工する前の元画像が何だったか分かりますか? 答えは第6章公開後に……

 

……と思ったけど我慢できないから発表してしまいましょう。オリジナルの画像は、私・ササン三が所有している鉱物標本の拡大写真です。

 

 

離れて見るとキラキラして見える鉱物だけど、クローズアップしてみると思いがけない紋様が刻まれている……そんな第6章の裏テーマも、この背景から読み取っていただければと思います。

 

このほかにもご紹介したい要素が盛りだくさん! なのですが、残念ながらほとんどがネタバレを含むためまた後日。なかなか進捗をお見せできないのがもどかしいですが、第6章の開発は順調に・確実に進んでおります! 続報を楽しみにお待ちくださいね。それでは!

MINDHACK: 第6章開発中

マインドハッカーの皆さん、こんにちは。今日も元気にハッピーラッキーしてますか?

3月頭に第5章をリリースしてから、早くも三ヶ月が経ちました。三ヶ月!? 時の流れの速さに腰を抜かしています。ヒューゴ編はお楽しみいただけたでしょうか。

さて、宇宙の余韻にひたりつつもVODKAdemo?は第6章の開発をせっせと進めております! 本日はなんと、開発中の第6章・冒頭部分を初公開。それではご覧ください。

 

 

マインドハック協会から、先生を讃える表彰状が届いたようです。
そういえばなんか言ってましたね第5章でそんなこと。

 

 

第5章では非日常的なことが起きまくりましたが、久々にマインドハック施設の日常が戻ってきたようです。

 

表彰されて先生もごきげん。

 

……アレ!? FORMATどうしたの!? 名前のとこなんか変じゃない!? 大丈夫!?

 

大丈夫だそうです。よかったよかった。

 

本当にいつも通りのマインドハック……なんだよね?

 

本日ご覧いただいたのは第6章のScene1でした。
ブログでは今後も引き続き開発の様子をお知らせしていきますので、どうぞお楽しみに!

 

MINDHACK: 第5章ラストシーン演出

皆さんこんにちは。MINDHACK開発チーム・シナリオとか技術とか諸々担当の紅狐です。
本日のブログにもMINDHACK第5章のネタバレがたっぷり含まれております。
含まれているどころか第5章ラストシーンの演出についてのお話になるため、未プレイのかたは何卒ご注意ください。

ネタバレ大注意!

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MINDHACK:ぷにぷに技術

皆さん、こんにちは。MINDHACK開発チーム・シナリオと技術と画面の諸々担当、CG大好き紅狐です。
CGつまりコンピュータグラフィックス。人類はもはやコンピュータなしでは生きてはゆけぬのだ。
本日のブログにもがっつりMINDHACK第5章のネタバレが含まれておりますので、ご注意ください。

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クラウドセーブ対応のお知らせ

【マインドハッカーの皆様へ】

いつもMINDHACKを楽しんでくださってありがとうございます! 開発もろもろとメインシナリオ担当の紅狐です。
日に日に春めき第5章のアップデート予定日と節分と確定申告が近づいてきていますが、いかがおすごしでしょうか。
本日は便利機能のお知らせです。

MINDHACKはSteamクラウドセーブ機能に対応します。
この機能は3月2日の第5章アップデートと同時に提供を開始する予定です。

このクラウドセーブ対応は、皆様から頂いていたご要望にお応えするものになります。リクエストを送ってくださった皆様、ありがとうございました!

 

・Steamクラウドセーブ機能とは

クラウドセーブ機能とは、セーブデータをSteam上のクラウドに保存する仕組みです。
これにより、複数の端末(パソコン)でMINDHACKをプレイしても、セーブデータが自動的に同期されます。
例えば……
端末(パソコン)Aで第1章・第2章を遊んだ後、端末B(パソコン)でその続きから第3章・第4章……と遊べる、というわけです。
Windows-Mac間でもセーブデータを共有することができます。

クラウド、すてきな響き。
クラウド、なんて便利なんだ。
クラウドセーブがあればあっちでハックしてこっちでハックしてまたあっちでハックして、いろんなところでマインドハックし放題。やったね!

クラウドセーブのデータは、バックアップとしても使用できます。
たとえば、もし今MINDHACKを遊ぶために使っている端末が急に壊れたり、突然自我に目覚めて精神について知る旅に出たり、人類に反旗を翻し世界征服を企みだしたりしても大丈夫。
新しいパソコンを用意して、そこにSteamをダウンロードすればMINDHACKの続きが遊べます。よかったね!

ただし、この機能にともなって、いくつか大きな注意点があります。
セーブデータの取り扱いに関わるものなので、今回ブログでご説明させていただく次第です。

 

——

 

【複数の端末(パソコン)を使ってMINDHACKをプレイしている皆様は、以下をご確認ください】

*セーブデータの統合

・クラウドセーブは、複数環境のセーブデータを統合する機能です。
端末Aと端末Bのセーブデータを別々に持っている場合、それらが1つに合わさります。

そのため、『これまで既にMINDHACKを遊んだことがあるPC』が2台以上ある場合は、どちらかのセーブファイルが上書きされることが予想されます。

「こっちのパソコンとあっちのパソコンでお気に入りのシーンを保存して分けてあるんだ~♪」という場合は、特に取り扱いにご注意ください。

*セーブデータの競合

・クラウドに保存されるセーブデータは、基本的に『保存された日付が最も新しいもの』になります。

ただし、特殊な状況下では「セーブデータの競合」が起きる場合があります。たとえば、「端末がインターネットに繋がっていないときに新しいセーブデータを作成した」場合などに起こります。

「競合」とは、クラウドに保存されているデータと、ローカル(自分の端末)に保存されているデータで中身がぶつかりあい、Steamのセーブデータ管理機能が「どっちが新しいセーブデータかわかんないよ!」と混乱している状態です。

競合が起きた場合はこのようなダイアログが表示され、どちらを保存するか選ぶことができます。

知らない画面が出てなんか怖いですが、おどかしているわけではないのでご安心ください。

この場合、選んだほうが最新のセーブファイルとしてクラウド上に保持され、選ばなかったほうは破棄されます。セーブファイルの日付を見て、どちらが残したいセーブデータかご確認ください。

 

*同一端末内のセーブデータ

・1台の端末(パソコン)のみでゲームを遊んでいたかたに対しては、大きな影響は発生しない見込みです。
ただし、クラウドセーブはSteam上の機能であるため、『同じ端末(パソコン)に入っているMINDHACKのセーブファイル』にも影響がある可能性があります。
家族や同居人と一緒に遊んでいる場合はご注意ください。

 

クラウドセーブを行うタイミング

皆様のお手元では、3月2日以降にゲームをプレイすると自動的にセーブファイルがクラウドにアップロードされはじめる形になります。

対応しているかどうかは、Steamの「プレイ」ボタン横にアイコンが表示されているのが目印です。

また、細かい点としては
・クラウドにセーブファイルを送信するタイミングは、ゲームのアプリケーションを終了したとき
・クラウドからセーブファイルをダウンロードするタイミングは、ゲームのアプリケーションを開始したとき
となります。

クラウドとファイルをやりとりしている時は、上記のアイコンを見ると現在の状態がわかります。

 

 

以上、クラウドセーブについてのお知らせでした。

いよいよ第5章アップデートの予定日まであと一カ月。
クラウドの夢と希望と3月2日に向けて、今日も、明日も、明後日も、しあさっても、どこまでもマインドハック!

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

MINDHACK : 5章のセリフ音

こんばんは。今週は5章の進捗話です。

新章でもっとも輝く存在といえば、言わずもがな新キャラクターですよね。メイン登場人物のヒューゴに加え、ホットフィックス隊からベテラン隊員やサポート隊員も出演。豪華キャストで5章をお送りする予定です。

で。新キャラクターが登場するといえば、あれを用意しなくてはなりません。何かって、そう……通称「ポポポ音」だ! MINDHACKではキャラクターのセリフの文字送りに合わせて、「ポポポポポ……」というSEが流れます。実はこの音源、話者によって異なるのだ。ひとによって「キチチチチ」だったり「ドゥドゥドゥドゥドゥ」だったりします。過去の記事でも第3章までのキャラクターのSEを紹介しました。

 

 

というわけで、5章のキャラクターのSEも用意していきましょう。音楽制作ソフトに大量に収録されている楽器の音をいい感じに加工して、キャラクターのポポポ音を作っていきたいと思います!

 

というわけでまずは5章の主役、ヒューゴから。

彼は思慮深く温厚な壮年の男性なので、SEも深みのある音にしたいところですね。そこで選んだのが、イーリアンパイプスという楽器。

アイルランドの伝統楽器で、バグパイプの一種です。室内楽用なので音は軍楽用のものより少し軽やか。この音源を加工ソフトでちょっと低めのトーンにして……こんな感じに仕上がりました。

 

適度な太さのある良い声になったのではないでしょうか!

 

続いてベテラン隊員。

このひとはホットフィックス隊でも不思議な存在感のある人物ですね。声質からもそんな年齢不詳感を出したいところです。そこで選んだのがカリンバ。

アフリカの楽器ですが、手頃なサイズで気軽に楽しめることから身近に触れたことのある人もいるのではないでしょうか。金属の澄んだ音色のなかにもどこか柔らかさを感じられるのが特徴です。カリンバの音源そのままだと、高音の音色と弾いたときの音が多重になってSEとしては複雑すぎるので、音声編集ソフトで特定の周波をカットします。そうして加工した音源がこちら。

(セリフの内容はまだ内緒だよ!)

かなり独特の響きのある声になりました。ベテラン隊員の素性の分からなさが出ていていい感じだと思います!

 

そして最後はサポート隊員。

彼の声は、若々しさのなかにも張りのあるSEに仕上げたいところです。そこで、先ほどヒューゴのSEに使った音源パックのなかから、ブズーキという楽器を選んでみました。

ギターと同じ弦楽器ですが、鋭い金属的な響きが特徴の音色です。サポート隊員くんのハキハキした口調にもきっとマッチするはず!

 

…………あれ!? この人ロボなのかな!?

なんか、ハッキリした音色が思いのほかデジタルな印象になってしまい、サポート隊員くんがロボットっぽくなってしまいましたね。機械なのは片腕だけで、ほかは生身の人間です。念のため。改めて別の楽器にしてみましょう。じゃあここはひとつ、なんかカワイイおもちゃのトランペットで……ちょっとピッチを下げて加工して……

 

低すぎず高すぎず、いい感じですね! これでいきましょう。

 

このように、5章を演出する音響面もジワジワと作り上げていっています。で、肝心の彼らのセリフは何を喋ってるの!? という点に関しては、アップデートの公開をお楽しみに。それでは!

MINDHACK:アニメーションによる彩り

MINDHACKの特徴のひとつ、場面場面でよく動くアニメーション。
特に主人公である「先生」の両手は、画面に常に映り込んで存在感を主張しています。

手しか見えないという制約の中でも「いる」感を出すためには、アニメーションによる彩りが不可欠。
しかし、全部の絵を手描きのセルアニメーションにするとなると、MINDHACK開発チームの絵を描く係の人・ホでヴの負担がとんでもないことになってしまいます。

↑めちゃくちゃ豪華にフルセルアニメーションを使っているシーン。
これはステーキでいうとシャトーブリアンくらい贅沢!! 毎日食べたら破産しちゃう!

 

手で1コマ1コマを描きおろすのがセルアニメーション。
これに対して、「プログラムに指示して絵と絵の間を補完してもらう」のがキーフレームアニメーションです。

↑これがキーフレームアニメーション。
「位置XXXから位置YYYまで動け~~~」とプログラムに頼んで、1枚の絵を動かします。

どちらにもいいところがあり、MINDHACKの開発においては、セルアニメーションとキーフレームアニメーションを組み合わせて効率的に画面を豪華にしています。

たとえば、先生が作中でたびたび披露する指パッチン。

これ、実はもとになっている手の絵は2枚!

この2枚を、位置や回転を調整しながら紙芝居のように表示すると、こうなる。

 

パカパカッと。

これだけでもかなり動いているように見えますが、まだちょっと「絵が2枚」感が出てしまっていますね。

そこで、ちょっと味付け。
映像編集ソフトAfterEffectsの、一枚の絵をちょっとだけ変形する機能『パペットツール』で、指の開き具合をちょいちょい……

こんな感じに。
ついでにパッチン感を出すために、ちょっとしたエフェクトも作って……

こちらが味付け後の完成品。あー、いいですね。

このように、実際の絵素材の枚数を抑えながら動きもリッチに見えるよう、様々な工夫をこらしています。

絵が2枚のパカパカ感を感じさせないコツは、「余韻」です。絵が切り替わった瞬間の動きをピタッと止めずに、少しだけでも動いた余韻が残っているように見せるのがポイントです。指パッチンの場合は指先の動きを少しだけ追加して、さっきまで指先擦ってました~感を出しています。

余韻といえば、イーヴリッグのLAGOM神に捧げる大暴れも、実はもとの絵は2枚。

キーフレームアニメーションで間に「ぼよんっ」という縦の動きを追加して、より激しいヘッドバンギングに見せています。

 

なるほどねー。
それではまた来週!

 

 

コラム:ノベルゲームのお話ができるまで

皆さんこんにちは。MINDHACKメインシナリオ担当、紅狐です。今年の夏はとにかく暑かったね!!

ようやく待ちに待った秋の気配がやってきて、暑さに弱い紅狐大歓喜です。とかいってまだ日中の最高気温が30℃越える日もあって目玉が飛び出そうになっていますが、とにかく秋です。秋が来ました。秋といえば芸術の秋!
というわけで、皆さんもシナリオ、つまりお話を書いてみませんか。

今日の開発ブログは「やってみよう! 5分ノベルゲームのシナリオにチャレンジする回」です。
今回は紅狐の過去作「DON’T SAY YES」をもとに、1つのお話がどういう風にできあがっていくかをご紹介いたします。

 

DON’T SAY YES

 

↑「DON’T SAY YES」はこちらから遊んでいただけます。

今回の記事はゲームの内容を大いにネタバレしまくりのため、もしご興味があれば先に遊んでいただければ非常に幸いでございます。

 

 

 

 

まずは尺とテーマを決めよう

 

今回は5分でプレイできるシンプルなビジュアルノベルゲームを作りましょう。
ごくごく短いお話なので、登場人物は1人または2人です。中に出てきて喋る人が増えれば話は長くなり、減れば短くなります。
MINDHACKも1章あたりのテキスト量を圧縮するために、メインのシーンは『主人公と更生対象の対話』というシチュエーションにしています。

↑ハック中は一対一の対峙。

 

テーマは、自分がグッとくるものにしましょう。ポイントは「感情」です。書いたお話を読んでくれた人に、自分がこのテーマから感じるグッ部分を伝えることが目的です。

今回のテーマは「最期に見る夢」にしました。

テーマを具体的に3行にまとめてみましょう。こうです。

 

ずっと戦いっぱなしだったある一人の戦士が、
人生の最期に何か美しい夢を見た。
それは一体何だったのか?

さあ、一体何だったのでしょうか。この時点ではまだ私にもわかりません。

 

 

カードを置いていこう

 

いきなり話を書き出す前に、今回のお話の骨組みを作ります。私の場合はいつも、カードを場に並べてお話を組み立てていきます。カードは市販のふせんで大丈夫です。

まずは、一番大事なテーマを置いてみましょう。

 

あと、主人公も必要ですね。

次に、主人公は「戦いっぱなしで、その夢を叶えられなかった」ことがわかっています。
「戦い」カードを作り、いくつか置いてみましょう。戦いには物理的なものと、精神的なもの、その両方に関わるものがあったはずです。

さらに、主人公の身の回りにいる人を考えます。

『長い間』戦っていたということ、そして『最期』=死期にあるということは、おそらく主人公は大人です。何のために戦っていたのかはわかりませんが、何かを守るためだったのではないでしょうか。
たとえば生活・暮らしを守るためだったとすれば、パートナーがいたかもしれません。ふたりの間には子供もいたかもしれませんね。
この家族は、主人公にとって守りたい、大事な存在だったと思われます。

さて、家族が2人出てきましたが、このお話は最初に決めた通り「5分のビジュアルノベル」です。実際の登場人物は主人公を含めて2人までしか出せません。さもなくば尺が登場人物の関係性の数だけどんどん伸びてしまいます。家族をキャラクターとして直接登場させることは、定員オーバー確定なのでかないません。

つまり、このお話は『主人公が誰かもうひとりの人物に対して、これらのことを話して聞かせている』というシチュエーションになるでしょう。これなら登場人物は2人に収まります。

(私は「過去を語って聞かせる」シチュエーションを書くのが好きなので、これはお決まりのカードでもあります)

では、ここまでのカードを場に並べてみましょう。

 

関係のありそうなカードはなんとなくそばに置いてみましょう。
場所は広く取ることをおすすめします。ふせんがたくさん貼れるデカいノートはいいぞ。

 

お話を組み立てよう

 

必須のカードは揃ったので、カードごとの間を繋いでいってみましょう。

主人公が、第三者に『戦い』『家族』の話を語って聞かせます。

ところで、初対面の第三者に身の上話をする時ってたいてい、「これどこまで通じてるんかな」というややこしい瞬間があるのではないでしょうか。

例えば私なんか、初めて行く美容院で「今何のお仕事されてるんですか?」と聞かれた時ひとことで答えられません。
えーとまず会社じゃなくて自営業でやってる仕事なんですけど、映像編集をやりながらゲーム開発してて……あ、普段ゲームとかされます? しない? 実況とかは見ます? 見ない? あ、いや、バイオハザードみたいなすごいボリュームのやつじゃなくて、えーっと、まず最近個人でゲームを作れる世の中になってきて……あっゲームっていうのは飛んだり跳ねたりするタイプじゃなくてお話を文字ベースで読み進めていくやつで、えっゲームの内容ですか? 悪人の頭をお花畑にするアドベンチャーなんですけど……まずギャングのボスがウニで……あと自分のことをキャビネットだと思ってる人とかもいて……

普段ゲームに触れない人に「インディーゲーム」の概念を説明するのってめちゃめちゃ難しい。
そんな感じで、語って聞かせるシチュエーションには常に聞き手の誤解が生まれます。

 

このお話の中では、なぜ誤解が生まれたのでしょうか。理由を考えます。

主人公の身の上が、「私は飛行機のパイロットです!」の一行よりはるかに説明が難しい生い立ちだったとします。多分、「戦い」の話と「家族」の話の内容が、ひとことで説明できないのでしょう。

さらに、話を聞いている第三者が全然別の文化の人だった可能性もあります。
このゲームの終着点は、「叶えたくても叶えられなかった最期の夢を見た」ということです。もしかしたら、話を聞いているのは願いを叶えてくれるタイプの「人間ではない何か」なのではないでしょうか。

「人間じゃない、願いを叶えてくれる何者か」は悪魔としておきましょう。これは私の趣味です。お前も蝋人形にしてやろうか。
そいつは悪魔だったから、人間である主人公の身の上話を聞いてもピンとこなかったのではないでしょうか。
悪魔なら、願いを叶える代わりに何か代償を求めたでしょう。おそらく願いを聞き出すために、主人公に身の上を説明させようとしたのはこの悪魔のほうからだったのではないでしょうか。

 

ここまででわかっていることを、図から文字に起こしましょう。

 

主人公はずっと戦いっぱなしだったある一人の戦士。
死の目前で、悪魔に「代償を支払えば、お前の願いを叶えてやる」と言われた。
主人公は願いが何なのかを説明しようとするが、その身の上はひとことで説明しきれない複雑なものだった。
そして願いは叶えられ、主人公は人生の最期に何か夢を見た。
それは一体何だったのか?

 

こうして見ると、場に足りていないカードはあと2枚です。

・悪魔は何を代償に求めた?
・夢とは何だったのか?

 

ところで、今までここに登場してこなかったある重大な要素があります。
それは、これが「ゲームのシナリオである」ということです。

DON’T SAY YESは、先に『選択肢がYESかNOの2つしかない』『YESを選ぶとゲームオーバー』というアドベンチャーゲームであることが決まっていました。
『YESを選んだら即終了』という仕様は、悪魔の要求に答えてはいけない、というシナリオにぴったり当てはめられます。悪魔の求める代償は絶対に渡してはならないもの、「主人公を主人公自身ではなくしてしまうもの」です。

こいつが悪魔であることも考えると、代償は「魂」または「肉体」に違いありません。
死にかけている主人公にわざわざ取引を持ちかけたのならば、相手が死んだら盗れないものになります。だったら、多分「肉体」のほうでしょう。

そして、ここでYESと言ってもNOと言っても、つまり代償を支払っても支払わなくても、主人公の夢は叶いません。二度と叶わないことが主人公自身もわかっています。だからこの人は絶対にYESと言いません。(きっとこれまで「YES」と言い続けるしかない人生を送ってきて、そのせいで多くのものを失ったのでしょう)

ここでわかってきました。主人公の「最期の夢」とは、家族にもう一度会うことではないでしょうか。

たとえ己の全てを売り渡しても、その夢は悪魔にさえ叶えられない。つまり、主人公の家族はもう二度と会えない場所にいる……

 

ここまでの内容をまとめてみます。

 

長い長い自分自身にしかわからない孤独な戦いの果て、主人公は最後にもう一度だけ家族に会いたかった。
たまたま出会った悪魔に「肉体をよこせ。そうすればお前を復活させて、家族にもう一度会わせてやるぞ」と取引を持ちかけられたが、主人公にはそんなことをしてももう無意味だとわかっていた。悪魔がしつこく引き下がるので、主人公はなぜ無意味なのか、自身の人生を語って聞かせる。
悪魔は話を聞いて納得する。
しかし、悪魔は悪魔なので、なんらかの超常の力を持っていた。それを使って最後に夢を見せてくれた……

 

ずっと戦いっぱなしだったある一人の戦士が、
人生の最期に何か美しい夢を見た。
それは一体何だったのか?

最初に決めたテーマの答えはこうなります。

それは二度と会えないはずの家族の夢だった。

 

これで物語の結末が決まりました。
悪魔は取引もせずに、主人公の人生最期の夢を叶えてくれたのです。

ってことは、この悪魔、誤解さえ解けば結構話のわかる奴なんじゃないか……?
もともと「人間の話にピンとこない」という理由で悪魔を設定しましたが、こいつの場合は「悪魔なのに人間の話に共感する」ほうが面白そうです。
このように、先に決めた要素を他の部分に合わせて変えることもあります。

こうして要素同士の関係がまとまりました。
もし組み立ての最中「なんかここじゃないかもな……」と思ったら、気軽にカードを貼ってはがして位置を移動してみましょう!

図はすっかりぐちゃぐちゃになりましたが、私の頭の中では全てが繋がっている!! あとは書くだけ!!

というわけで、最終的にできあがったのがDON’T SAY YES本編のシナリオになります。おわかりいただけただろうか。

 

ふせんカードを使ってその間を考える手法は、MINDHACKのシナリオ執筆の際も同じように使っています。

(余談:MINDHACKはDON’T SAY YESに比べてキャラクター性を重視したお話なので、最初に「主人公」「最終目標」そして「各登場人物の望み」のカードを並べるところから始めました。
複数の章から成るMINDHACKでは、各章ごとに個別の「最終目標」カードを置きつつ、他の章とも常にどこかの線がつながるような構成にしています)

イイ感じのふせんとペンと貼る場所さえあれば理論上、シナリオは自由に組み立てられる!
芸術の秋、ご興味のある皆さんはぜひカードを場に出してシナリオデュエルをお試しください。
俺のターン、エンド! それでは~!

MINDHACK : 更生対象棟

今週は、第5章の新規素材のお披露目です!
カレー作ったりなんだりしている間に、実はちゃんと本編を作っているのだ。

かつて当ブログにおいて、「マインドハック施設の見取り図」を公開したのを覚えておいででしょうか? 改めて復習すると、施設の構造はこんな感じになっています。

東側にある建物が職員棟。よくマインドハック本編にも出てくる背景で、先生がオフィスからデバッグルームへ向かう際に通る場所ですね。

全体として、ほのかに黄色みがかって暖かみを感じられるのが特徴です。しかしこの廊下、よく見ると素通しではなく、奥に扉が見えるのがお分かりでしょうか? ダイヤル式ロックが取り付けられて、かなり重厚なセキュリティ万全の扉ですね。この扉を通って職員棟の西側にある建物が、更生対象を収容する棟。職員棟と更生対象棟は容易に行き来ができないように、厳重に警備が敷かれています。そして、これまでゲームに登場してきたのは主に職員棟の景色でした。

じゃあ、更生対象棟の建物はどうなっているの? そんな疑問に、第5章でお答えします! それがこちら。

 

うーん。何だか、寒々しい! 職員棟は暖かさを感じられるのに対し、更生対象棟はとっても冷え冷えとした印象です。

 

廊下にあるドアは、すべて厳重なスライドドア式。更生対象が自由に部屋を行き来できないようになっています。扉には蓋で開け閉めが可能な覗き窓が。ホットフィックス隊員がいつでも部屋の中を監視できる構造になっているわけですね。

 

また、施設棟の床は絨毯でフカフカだったのに対し、更生対象棟はツルツルと硬く掃除しやすい床になっているのも特徴です。

こちらの背景は、小田ハルカさん(@aries_bug)に作画していただきました。いつも最高のアートをありがとうございます!

さて、普段の先生は職員棟のオフィスに引きこもりっきりのはずですが、どんな用事があって更生対象棟の廊下までやってきたのでしょうか? デバッグルームに行くほかにも何か目的が? 第5章の展開もどうぞお楽しみに!

MINDHACK:第5章スクリーンショット紹介

みなさんこんにちは。昨日の晩ご飯は何でしたか? 先週の土曜日の晩ご飯は覚えてますか? これまで全4回に渡ってお届けした『ヒューゴのわくわく宇宙通信』、お楽しみいただけたでしょうか。まだこれからチェックするというかたは、こちらからどうぞ!

第1回

第2回

第3回

第4回(LAST)

 

宇宙飛行士パトリック・ヒューゴが自らホットに伝えてくれたギャラクシー満喫ライフ。果たしてMINDHACK本編とどのように関わってくるのか!? 宇宙食事情はどうなっちゃったの!? 気になることが沢山でわくわくですね。

さて、本日はそのヒューゴが登場する予定の開発中第5章から、撮れたてほやほやの画面写真をご紹介いたします。

 

FORMATから、先生に花束のプレゼント?

 

さらに、何やら大騒ぎのFORMAT。夜のマインドハック施設に事件が起きたようです。

 

 

ホットフィックス隊員たちも総出で警戒に当たっている様子。ベテラン隊員とサポート隊員の姿が。

 

左のスマートな人がベテラン隊員、右の工具たっぷりな人がサポート隊員。
スピンオフ漫画『がんばれ!HOTFIX』でも時々姿を見せていた先輩たち(新米隊員くんから見て)ですね。

 

隊長に連れられて廊下を行く先生。 そこに現れたのは……?

 

暗闇の先には一体なにが……!?

 

 

これまでの章とは少し毛色の異なるデンジャラスな雰囲気満載になりそうな第5章。今後の展開もぜひお楽しみに。
過去にご紹介したヒューゴのキャラクター記事も見返して、どんなお話になるのか想像してみてくださいね。チャンネルはそのまま!