MINDHACK : ハックの日2026

先週の記事では、毎年8月9日に公開している「ハックの日」記念イラストを振り返りました。

そして今年。2026年からは新たな試みとして、外部のイラストレーターさんにスーツイラストをご制作いただいています。今年のイラストをご担当いただいたのは、クリエイターのこむぎさん! これまでにもセールイラストやグッズイラストをご制作いただき、MINDHACKを長らく支えてくださっている作家さんです。

そんなこむぎさんに描いていただいた今年のハックの日記念イラストがこちら!

か、カッコいい~~~~~~! どこかの階段で撮影された、CDのジャケットのようなスタイリッシュな1枚。キャラクターごとのポージングにも個性があって、MINDHACKらしさを活かしつつゲームでは見られない姿を表現していただきました。こむぎさん、素敵なイラストをありがとうございました!

 

2026年スーツデザイン資料

こむぎさんにご依頼する際、開発チームのスタッフ・ササンがデザインしたスーツのイラストを参考としてお渡ししました。ここでは、秘蔵資料を特別に一挙公開!

 

ユーニッド

画像内コメント:
「ネクタイにはたもちゃん型のピン、胸にはホタテ柄のハンカチが添えてあります
禁酒法時代のマフィアのイメージです」

補足情報:
ハットにピアス、シューズにいたるまで抜け目ないファッションを見せてくれるユーニッド。一番派手で、ギャングらしい衣装にしようと決めていました。地球でいえばシカゴにアジトがありそうな、危険な香りの漂う着こなしです。しかしオシャレにこだわりのあるユーニッドも、実はフォーマルウェアには慣れない様子。スーツの似合うあの人にアドバイスをもらいながら、スタイルを決めてくれたみたいですよ。

 

イーヴリッグ

画像内コメント:
「いわゆるリクルートスーツっぽい
『おしゃれで都会的なスーツが着たかったけど大学の入学式で着たやつしか持ち合わせがなかった』イメージ」

補足情報:
リクルートスーツとは、日本の学生が就職活動に合わせて身にまとう独特のスーツですね。イーヴリッグはスタイルがいいのでおしゃれをさせたくなるのですが、彼らしさを強調するならちょっと不器用さを強調したくもあり……。今年は「ゲーム内のイーヴリッグが本当にスーツを着るなら、どんなシチュエーションだろう?」と考えてデザインしました。

 


 

シノ

画像内コメント:
「ジャケットを羽織っています(?)」

補足情報:
私は一頭身のキャラクターが頭からスーツジャケットを羽織っている姿が本当に好きなのですが、一向に自分のイラスト以外で同じシチュエーションを見つけられていません。なぜですか? ジェスターハットみたいなシルエットで可愛くないですか……? ということで、本編での残忍さをあえてまったく失ったキュートな着こなしをしてもらいました。何気に目の色もゲームとは違う銀色です。

 

COM_Z

画像内コメント:
「燕尾服を着ています
胸にはタンポポのコサージュをつけています」

補足情報:
「COM_Zは絶対に燕尾服と蝶ネクタイ!!」と決めていました。カワイイロボットにふさわしいドレッシーなスタイルですね。実は毎年迷っていたのが、COM_Zのボトムスファッション。両脚が特殊な構造なので過去のイラストではボトムスを履いていないデザインになっていました。今年は思い切って、ファッションに合わせて下半身パーツを取り替えてみることに。結果としてこれまで以上にファッショナブルになってくれました!

 


 

 

新米隊員

画像内コメント:
「細身の黒スーツに細い黒ネクタイ」

補足情報:
新米隊員は若手としてのフレッシュさを大切にしたいと考え、毎年モダンなスーツにしています。今年のファッションも、スーツの歴史から見るとかなり現代的なスタイル。映画をきっかけに流行した細身の仕立てが特徴的です。描き方によっては「日本の喪服」っぽく見えてしまう難しいファッションではあるのですが……こむぎさんのイラストでは、見事にカッコよく着こなしてくれました!

 

隊長

画像内コメント:
(なし)

補足情報:
画像の中にコメントがありませんが、これはブログ掲載用に修正したもの。こむぎさんにお渡しした実際の資料には、思いっきり「とある映画」をモデルにしたことが書かれています……(笑)例の、「高級テイラーの英国紳士が実は凄腕スパイだった !」というアレですね。ササンの独断でモチーフにチョイスしました。こむぎさんのイラストではさらにアタッシュケースが追加され、言い逃れができない仕上がりになっています!


 

ヒューゴ

画像内コメント:
「フロックコートを着ています」

補足情報:
ヒューゴはもとの宇宙服の上からスーツを着ているというトンデモファッション。そのため、大柄なシルエットでも格好良く決まるスーツスタイルを模索しました。モデルになったのは、20世紀のアメリカの大統領です。恰幅のいい体型に合わせた風格ある着こなしがとても素敵で、参考にさせてもらいました。こむぎさんのイラストではさらにお腹のたっぷり感がUP! 思わず抱きつきたくなってしまうお父さんですね。

 


 

MINDHACKキャラクターズそれぞれのスーツスタイル、楽しんでいただけましたか?

来年のハックの日ではどんなイラストが飛び出してくるのか、ぜひ楽しみにしていてくださいね! それでは。

MINDHACK : ハックの日振り返り

君は「ハックの日」を知っているか!?

こんにちは。サブシナリオ・広報担当のササンです。

MINDHACKはひそかに毎年、8月9日をハックの日としてお祝いしています。

日本語で「8と9」が「Hack」の語呂合わせになるためですね。

公式Xでは例年、テーマに沿ったイラストを投稿してきました。

ここでは、過去のイラストを振り返ってみましょう!

 

2022年

「ハックの日」をお祝いするテーマで初めて描かれたイラストです。そもそもの発端としては、「いつもは先生を支える側や対峙する側にいるキャラクターたちに、先生のコスプレをしてもらおう!」というアイデアがありました。

よく見るとみんな特徴的な白手袋をしていますね。くわえてスーツも着ています(MINDHACKの主人公である先生はよ~く見るとスーツを着ているんです! ハック時アニメーションの袖口にご注目)。全員お揃いのスーツでもよかったのですが、せっかくなので少しずつ個性をつけました。この試みが以降のデザインへと繋がります。

オマケ情報として、このころのササンは「ゲーム内で使われている無彩色以外をイラストに使わない」という縛りで絵を描いていました。本編と異なる色を使うと世界観を壊してしまうのではないか……と心配していたんですね。しかし、徐々に新しい色を使うことに挑戦するようになり、その変化が翌年に表れることとなります。

 

2023年

前年とは打って変わってカラフルなイラストに。2022年にトライした「キャラクターごとの個性を表したスーツを着せる」というテーマをブラッシュアップしました。結果的にハックの日は「みんなで先生のコスプレをする日」から「キャラクターに好き放題スーツを着させてもいい日」として進化を遂げることに。

この年からさらにスーツに関する勉強を深め、時代や役割の異なるさまざまな仕立てを描くようになりました。お気に入りはちょっと昭和っぽい着こなしのユーニッドです。ピアスも自前で毎年いろいろ用意してくれてるみたいですよ。

 

2024年

さらにグラフィカルな方向に進化したデザイン。ちょうどこのころ主線のないカッコいい映画ポスターを見ていたので、同じ方向を目指して制作しました。みんな特殊組織のエージェントのようなクールな仕上がりに! しかし同時に、シルエット部分の多い表現になったのでスーツの細かい部分を描きこめなかったのが少し心残りでもありました。その欲求不満が翌年、思わぬ結果に……?

 

2025年

この年はまさかのバックショット。一切キャラクターの顔が見えないイラストなんて、プロモーションとしてアリなのか!? という迷いがなくもなかったのですが、当時はどうしても「いろいろな種類のサスペンダーやホルスターを描きこみたいんだい!!」という気持ちが高ぶっていたので攻めた構図にしてみました。まあ……MINDHACKのキャラクターって、正面向いてても顔見えない人が多いしね!

 


 

さて、さまざまな試みをしてきたハックの日の記念イラスト。

もちろん明日、2026年8月9日にも新作イラストが投稿されます!

果たしてキャラクターたちは、どんな装いを見せてくれるのか……?

今年からは新たな試みにもチャレンジしているという噂。

ぜひ公式Xをフォローして、明日の投稿をご期待くださいね! それでは。

MINDHACK : 英語へのローカライズ③

帰ってきた! MINDHACK英語翻訳とっておき解説コーナー!

MINDHACKは現在、日本語・英語・韓国語・簡体中文・繁体中文 に対応しています。

そのうちの1つ、英語翻訳を手がけてくださっているのが、日英翻訳者・岩﨑 真木子さん。

2021年に超・初期の体験版をローカライズしていただいて以来、足掛け5年もMINDHACKの英語テキストをお任せさせていただいている方です。

作品の世界観やテキストの意図、ユーモアまで丁寧に拾い上げてくださるお仕事のクオリティに開発チームはいつも助けられています。

以前のブログでは第一章の英語版テキストについて、岩﨑さんに解説していただきました(第1回 / 第2回)。

今回のブログでは、続編として第二章の英語テキストについて新たな解説をいただきました!

ぜひ、日本語とはまた違った表情を見せるゲームの世界にご注目ください。

それでは岩﨑さん、お願いいたします!

 


 

【今回の翻訳に際して、工夫した点やお気に入りの点について】

イーヴリッグの登場/Meeting Ivrig

ヤマムラ
「バターナイフよ」
「人は見た目ではない。
神は物体の本質を見ておられる。
しかしその刃は……」
「いささか、
なまくらのようだ」

Yamamura
“Greetings…
Butter Knife.”
“Just as God sees the true essence of
all objects, I do not judge a book
by its cover. Your blade, however…”
“It appears to be…
A bit dull.”

MINDHACKにおいて新たなキャラクターが初めて主人公に呼びかける時の台詞は特に力を入れて翻訳していますが、第2章でもこちらの台詞だけでイーヴリッグのことがいくつもわかる台詞になるように、原文の印象を取り逃さず訳そうとしました。

英訳の初稿では「Butter knife.」と呼びかけるだけだったのですが、「バターナイフが先生を眺めた上で出てきた悪口とわかりやすくしたい」とご相談を頂いたので、いっそ挨拶をしてもらいました。といっても、挨拶の中でもまるで強大なヴィランが出す風格のような尊大さをもって「Greetings…」という言葉を選びました(あとは細かいですが「Butter knife」ではなく「Butter Knife」とすることで固有名詞・名称として読まれることを狙いました)。なんだこいつ!?という驚きと次に何を言ってくれるのかというワクワク感が英訳として伝わっていたら嬉しいです。

また、私は翻訳をする際には口に出して語感を確かめることも多いのですが、この台詞は口に出すとかなり「イーヴリッグっぽさ」が出ていると思います。テーマ曲のタイトルにもなっていてお気に入りの箇所です。

When translating MINDHACK, I try to take my time with lines of a character being introduced for the first time, just to make it as perfect as I can. That goes for Case 02 as well; I wanted to make sure that nothing was left out from what Ivrig’s original Japanese lines were portraying about him as a character.

In my first draft, Ivrig’s first line was him merely stating “Butter knife.” However, I was asked by the VODKAdemo? team if I could make it clearer that the butter knife in question was a derogatory jab upon seeing Doctor. With that in mind, I decided to have Ivrig greet the doctor instead, choosing “Greetings…” to have him speak with the pompousness of a powerful villain. Another small detail about this line is that I opted to capitalize the knife in “Butter Knife” as well, to make it seem more like a title. If you were excited to see what he would say next while also wondering what the hell was wrong with this guy, then I did my job right.

Another thing I can say about this line is that it’s a very Ivrig-like line to say out loud. (I can say this because I say the lines I translate aloud when I check them.) It’s one of my favorite lines in this chapter, especially since it’s also the title of Ivrig’s theme song.

 

魔王/The FATAL ERROR

MINDHACKにとっては重要な用語の一つである「魔王」ですが、英語で直訳しようとするともちろん「Demon Lord」「Demon King」のようになります。ただしこれらは言葉としては正しい直訳ですが、「魔族」の「主君」であることを(原文での意味合いに対して)強調しすぎているためここでは適切ではないと感じました。

そうやって他の路線でしたらこういうのやこれらはどうでしょう~…とご相談したところ、ニュアンスとしては「最上級の破滅」「世界の滅亡」という意味合いのものであると教えていただき、そこからまた案をいくつか考えました。大きく分けて「概念系」と「プログラム・ゲーム系」で案を出しましたが、以下にいくつかをピックアップします:

概念系:(The) Darkness(闇)、The End(終焉)、(The) Undoing(破滅・解き・ゼロに戻る)、など
プログラム・ゲーム系:Fatal Error(致命的なエラー)、(The) Meltdown(暴落・ハードウェアの脆弱性)、System Failure(システムの故障)、Game Over

これらの中でVODKAdemo?のみなさんに選んでもらったものが「Fatal Error」をBUG表記に合わせて大文字にした「FATAL ERROR」でした。天災・現象という側面が強く出ていて、「魔王」に相応しくカッコイイ名称になったと思います。また、これは個人的な好きポイントとですが「Fatal」という単語自体は恐ろしいながらに少しロマンチックな響きもあって(破滅という言葉に少し運命性があるように)良い単語ですよね。

An important term in the MINDHACK world is, of course, “FATAL ERROR”. The original Japanese term for this was “魔王(Ma-ou)”, which literally translates to something like “Demon Lord” or “Demon King”. I’m sure a lot of people have seen this term in manga or anime, especially ones with fantasy or RPG-style themes, because this term usually refers to a literal demon overlord, the final boss in an RPG, or in the case of some games like Dragon Quest, both.

When trying to tackle this word, I was pretty sure from the start that this was not referring to the usual meaning. Upon asking the VODKAdemo? team, they confirmed that this was not a literal demon lord, but more like a concept: the utmost form of destruction, the end of the world. With that information, I suggested a number of terms like the ones below, roughly categorized into terms about concepts and programs/games.

Concepts: (The) Darkness, The End, (The) Undoing
Program/game-related: Fatal Error, (The) Meltdown, System Failure, Game Over

“Fatal Error” was the one chosen, and capitalized into “FATAL ERROR” to match another important term in the game, “BUG”. I think it brings out the apocalyptic and inhuman tones that was intended in the original term, while also sounding as cool as “魔王”. I also like how the word “fatal” has a sort of romantic sound to it within its obviously ominous meaning, like how “the end of the world” has something fateful to it.

 

イーヴリッグの口調の変化/Changes in Ivrig’s way of speaking

イーヴリッグの見せるさまざまな側面は第2章において特に大きな魅力だと思いました。翻訳者としてキャラクターの解釈を自ら語ることはかなり恐縮なのですが、英訳の際に意識したポイントとそれが顕著な例をいくつかピックアップしようと思います。

One of the things I like most in Case 02 is the different sides of Ivrig you see. It makes me deeply nervous to publicly write about how I perceive a character as a translator, but I’ll try my best to explain what I aimed for at each stage.

①ハック前/Pre-Hack:

ヤマムラ
「かりそめの、形だけの刃。
こまごました箸やナイフやフォークに
紛れてしまいそうな、華奢な姿……」

Yamamura
“An ephemeral, superficial blade.
Its delicate shape blends in with
intricate chopsticks, knives, forks…”

ハック前のイーヴリッグについて、口調のベースとしては「上品さ」を意識し、I willをI shall、I don’tをI do notという風にフォーマルな表現を優先して短縮形を使わず、第1章のユーニッドとは打って変わってcurse/swear word(下品な罵倒)を極力使わないようにしました。ただしこの上品さは演出されているものであることも表現したかったので、そのためには英語でもあまり日常使いをしないような難しい言葉――語彙力を誇示するために習得したかのような語彙――を多用してもらいました。上記の例では「ephemeral」ですね。全体的に、ハック前のイーヴリッグは「自分を演出するように一つひとつの言葉を意識的に選んで話しているというイメージで翻訳しました。

Pre-hack Ivrig speaks in a dignified manner, accentuated with his usage of “I shall” instead of “I will” and “I do not” instead of “I don’t”. He speaks without contractions, and unlike Unid in Case 01, doesn’t swear. But something I wanted to portray is that this manner of speaking is something constructed—performative, even. That’s why I tried to have Ivrig use difficult vocabulary (like “ephemeral” in the example above). Overall, I translated pre-hack Ivrig with the image that he speaks very intentionally, choosing each word to portray a certain image of himself.

 

②ハック途中/While hacking:

ヤマムラ
「黙れ!!!!!
N『ン』ではない!!!
M『ム』だ!!!!!!!!!」
「M『ム』……
なんだけど……
………」
「………
な、なんだっけ………
あれ……?」

Yamamura
“Silence!!!!!
IT IS NOT ‘N’!!!
IT IS ‘M’!!!!!!!”
“It’s ‘M’…
But……
……”
“Wh-what was it…
Huh…?”

ハック中のイーヴリッグは全体的に「強気と弱気の間を揺れ動くというイメージで翻訳しました。上記の例でもそうですが、二つの状態のギャップがとても魅力的だと思ったため、英語でもそれが顕著に伝わるよう強く意識していました。記憶を見るシーンもそうですが、原文では弱気の時のイーヴリッグは「あの」「えっと」などの間を繋ぐための言葉が印象的だったので、英語でもOh, uh, umなどフィラーを多用し、他にも語彙自体は難易度を落としつつも文法が極端に単純になるわけではなく、一般的な若者が使うだろうという口語になるように訳しました。

When translating Ivrig’s lines during his hack, I aimed to show how he fluctuates between when he’s pompous and when he’s timid, like in the example above. I really liked the contrast between these two sides of Ivrig, so I tried my best to portray that in the English translation as well. You can also see these moments in his memories, like how Ivrig uses a lot of filler words when he’s timid in the original Japanese (like “あの/ano” and “えっと/e-tto”). That’s why Ivrig often stutters and says filler words like oh, uh, um in the English version as well. I also had Ivrig use easier vocabulary and speak more like an average 20-year-old.

 

③ハック直後/Post-hack:

ヤマムラ
「大丈夫……大
丈夫です……大丈
夫……大丈夫……大丈夫……」

Yamamura
“I am fine… I a
m fine… I am fi
ne… I am fine… Fine…”

 

ハック直後もまた異なる一面を見せるイーヴリッグだと思います。初稿では英訳は単語の途中ではなく「am」と「fine」の間で改行をしていたのですが、強烈な違和感を持ってもらうようにあえて単語の途中で区切る表現を提案していただき、素敵な案だと思ったので採用させていただきました。これによって「取り返しのつかないほど壊れてしまったというようなイメージが明確になったと思います。

Post-hack Ivrig shows another distinct side of Ivrig. In the original draft for the line above, the English translation separated each line between words. VODKAdemo? suggested to break each word and separate each line in the middle of a word instead, to visually show just how broken Ivrig was. I thought it was a wonderful idea, and so this line came to be.

 

唐揚げ弁当の例え

隊長
「唐揚げ弁当の唐揚げを
全て焼き鮭に乗せ換えてしまったら、
それはもう、鮭弁だ」

Captain
“If you replace the chicken in
chicken over rice with fish,
that’s fish over rice now.”

ハック後に先生と隊長が会話をする際の台詞です。かなり鮮明に残っているほどこの台詞についてかなり悩んだ記憶があります。2026年現在では英語圏の人にbentoと言うと伝わる可能性って実は結構あると思うんですが、MINDHACKの世界観の中において「Japanese bento boxがある」という事と「弁当がある」という事は意味合いが異なってくるように思います。しかし隊長の立ち絵は明らかに弁当を持っているから(我々の現実世界における日本の)お弁当として認識してもらっても問題はないと言えば問題はないし、カルチャライズするとしても見た目からあまり離れた訳は使えないし……。という風に様々なことを悩みました。

最終的には丁度良いところ取りをしようとした結果「chicken over rice」となりました。もちろん直訳としては「ご飯の上の鶏肉」ですが、これはそういう料理の名称です。さらには地域によっては昼ごはんとして屋台で買い、箱型の紙パックに詰められることもあり、「唐揚げ弁当」に似た役割で英語圏の人にとってもう少し親しみやすい言葉として訳すことができたのならば嬉しいです。少なくとも、そのシーンでの比喩がスッと頭に入りやすくなっていれば嬉しいです……。

ちなみにVODKAdemo?のみなさんとは度々こういった日本文化特有の用語(多くは食べ物関連の言葉)についてどれをどれほどカルチャライズして、どれをそのままにしておくかをご相談させていただいています。

This line is said during a conversation that Captain and the doctor have. I remember how much I fretted over this line. In the big 2026, more English-speaking people than ever understand what “bento” means on its own—however, is it not a different thing for the captain, a character existing in the MINDHACK universe, to have “a Japanese bento box” as opposed to them bringing “a lunchbox”? But the in-game sprite clearly shows her holding a very Japanese-looking bento box, so it may be okay for players to recognize that for what it is, a Japanese kara-age (which is also technically not the same concept as just fried chicken) bento box, instead of localizing/culturalizing it into a non-Japanese lunch—and even if I were to change its meaning upon translation, I shouldn’t stray so far from the captain’s sprite… As you can probably see, I had a lot of thoughts about this.

In the end, I tried to get the best of all worlds by translating it as “chicken over rice”, staying close to the ingredients in a kara-age bento, while also potentially evoking in some players the lunchbox aspect, as halal carts in some areas serve chicken over rice in boxes (although you could possibly say this is simply trading one cultural reference for another instead of being a more universal reference). I always worry over these lines, but I really hope it at least provided an easier understanding of the analogy in this scene.

I also want to note that the VODKAdemo? team and I have had many conversations about when it’s appropriate to localize an inherently Japanese concept (usually food-related), and when it’s better to leave it as is.

 

ヤマムラの資料8/Yamamura File 8

“高鳴った僕のハートで
今こそ円舞曲を奏でよう
ほら……聞こえるかい?”
“100本のバラを捧げるよ
君という慈しみの翼が
僕の胸へ舞い降りる日に”

“Let my beating heart
play a waltz for you
Listen… Can you hear it?”
“100 roses for you
On the day that you, merciful wings,
shall fly your way to my heart”

何か特別な工夫があったというよりは単純に翻訳がとても楽しかった箇所です。プレイヤーの皆様の中でもこの資料がお気に入りの方は多いのではないでしょうか?私はかなり好きです。

I don’t exactly have anything remarkable to note about translating these lines, but it was one of the most fun ones to translate. I really love this poem, as I assume many MINDHACK lovers do as well!

 


 

岩﨑さんからのコメント、楽しんでいただけたでしょうか?

今後も第三章以降の解説を不定期に更新していくのでお楽しみに。

それではまた!

MINDHACK : シノちゃん語翻訳大作戦の巻②

MINDHACK第三章に登場する更生対象、シノ。

その難解で古風な言い回しを噛み砕いて、分かりやすく翻訳してみよう!

ご好評いただいた前回に引き続き、二度目の翻訳コーナーです。

今回の講座でも、シノちゃんの気持ちがちょっとだけ分かるかも!?

それではいってみましょう!

ーーー

「ああ、ヒト! ヒトよ!
この世で最も甘き音で鳴く
柔らかき至高の楽器よ」

翻訳:

あ~~~、人間。人間ですね。
世界で一番たまらない声を出す
ふわふわのサイコーの楽器。

「刃を立てれば肉が震え、
肉を削げば骨が現る。
ヒトの身体は奇天烈よ」

翻訳:

ナイフを入れるとお肉がぷるぷる、
その下には骨が入っています。
人体の不思議ですね。

「魔王様から教え賜りし
ヒトの音色の価値は、
我を導き刃を与えたもうた」

翻訳:

特A級バグから教わった
人間の声の可愛さのおかげで
私はナイフを振るうようになりました。

「魔王とは、破壊の化身。
魔王とは、純粋なる破滅の権現。
魔王とは、欲望の曝露の神」

翻訳:

特A級バグははちゃめちゃで、
むちゃくちゃで、
ワガママそのものです。

「魔王様は我がこの身を選び取り、
その御手で撫で、捏ね、固め
黒き塵と変えてくださったのだ」

翻訳:

特A級バグが私の体を拾い上げ、
よしよしして、こねこねして、
黒いつぶつぶに変えてくれました。

「新たな姿で目覚めたその日、
我が体の上に覆いかぶさって、
死ぬ間際の男が倒れていた」

翻訳:

私が今みたいな感じになった日、
私の体の上に被さって、
死にかけの男の人が倒れていました。

「我が身から爆ぜた無数の粒子に
びっしりと突き刺され、
時折ぴくり、と震えていた」

翻訳:

私の体から飛び出たたくさんの
トゲトゲにしこたま刺されて
ぴくぴくしていました。

「かつての我には、ヒトとは
醜く愚かで、吐き気を催す
汚物に過ぎなかった……」

翻訳:

昔の私にとっては、人間って
おバカで、ぶさいくで、
気分が悪くなるくらいばっちかったんです。

「だが、そのときは違った。
それは偶然だった。
男はまだ生きていて、今死ぬ所だった」

翻訳:

でも、そのときは違いました。
たまたまだったんですけどね。
男の人はまだ生きていて、
これから死ぬところでした。

「長い溜息だった。甘美な声。
耳元のすぐ横で。うう……と鳴いた。
言葉にもならぬ純粋な命の息吹……」

翻訳:

長い溜息をしたんです。かわいい声。
すごい耳元で。うーと言ってました。
語彙力なくなるくらい生きてる感じ。

「死に切れぬものの最期の吐息。
救いを求めてもがく
哀れな溺没、苦悶の喘ぎ」

翻訳:

死ねない人の最期のひといき。
助けてほしくてじたばたと、
かわいそうな溺れっぷり。つらみの声。

「肌が粟立ち、電撃が奔った。
だが、すぐに終わってしまった。
男はこときれた」

翻訳:

ぞくっときちゃいました。
でも、そこまでです。
男の人は死んじゃったので。

「あと少し、もう少しだけ。
もっとたくさん、長く、聞きたかった。
我は黙した死体を押し退けた」

翻訳:

もうちょっとな~。もうちょっと。
もっともっともっと聞きたかったんです。
私は静かな死体をどかしました。

「辺りを見回せば、
うごめき怯えるヒトどもが
幾人も目についた……」

翻訳:

周りを見たら、
もぞもぞと怖がっている人間たちが
何人もいました。

「魔王様がこの甘美を与えたもうた。
ならば、もっと求めることが
我が主への忠誠であろう?」

翻訳:

特A級バグのおかげでうまみを知りました。
だったら、もっと欲しがった方が
筋は通ってますよね?

「もっとたくさん、もっと長く。
ああ、ヒトよ。愛しき楽器よ。
汝はどのような声で鳴くのだろうな?」

翻訳:

もっといっぱい、もっと長く。
あ~、人間。かわいい楽器。
あなたはどんな声で苦しむんでしょうか?

ーーー

シノちゃんの心の声、聞こえましたか?

次の講座開催日(未定・雨天延期)をお楽しみに。

それでは!

MINDHACK : 地味なプロフィール

こんばんは。サブシナリオ・広報担当のササンです。

当ブログでは毎週MINDHACKのキャラクターに関する愉快な情報をお届けしています。が、日々開発チーム内で交わされる議論のなかには「これは面白いけど、ブログ記事1本書けるほどじゃないな……」という小ネタがあるんです。

たとえば、これ。

 


「スティックのりをどうやって塗るか」

新米隊員
俺、不器用なのでブワブワに貼っちゃうんですよね……

イーヴリッグ 
このくらいベッタベタにやらないと剥がれるんですよこいつはっ! いつもそうっ!

COM_Z
丁寧に四隅を留めるワガハイ……かわいいね!

ヒューゴ
子どもの工作を手伝うときはいつもこうだな

隊長
上と下だけじゃ落ちるかもしれない。念のため真ん中もな

シノ
ハ、無駄遣いできる身分ではないのでな

ユーニッド
あ? 貼れりゃいいだろ、貼れりゃ!

 


 

ねっ、小ネタでしょ。

でも、こういう細かいキャラクター情報もたくさん集めれば、登場人物の思わぬ側面が見えてくるのではないだろうか? ということで今回のブログ記事は「MINDHACKキャラクターズの地味なプロフィール集」です。震えよ、地味さに。

 


「クリームサンドクッキーどうやって食べる?」

新米隊員
普通に食べる。ティッシュを敷いたうえに粉を落とす。

「何だかんだシンプルなのが美味いですよね!」

 

隊長
普通に食べる。一口が大きくかなりバリボリ食べる。なぜか粉が出ない。

「急いでいる時、一口で詰め込んでしまってひどい目に遭ったことがある。ははは」

 

イーヴリッグ
普通に食べる。一口が小さいのですごく粉が出る。口の中で水分がなくなるまで吸っている。

「無機のキャビネットにクッキーなど不要! あとこれすっごい粉落として親に怒られるし」

 

シノ
偏執的にクリーム部分をこそげ取ってから食べる。

「何だ。何か文句でもあるか」

 

ヒューゴ
牛乳にディップして食べる。余った牛乳を飲み干すと口の周りに白ヒゲができる。

「この食べ方、サラ(※奥さん)に教わったんだ。いいだろ?」

 

ユーニッド
ガツガツ詰め込む。粉もでる

「甘ったりいなあ!!(バリボリ)」

 

COM_Z        :
クッキーは食べられない。

「皆、非効率的な摂食方法で興味深いね!」


「歯磨き粉どうやって絞る?」

隊長
真ん中から絞る。歯ブラシに対してかなり多い。絞り方はおおざっぱ。

「ああ、そろそろ歯磨き粉も替え時だな…… なに? まだ全然残ってるって? そ、そうかな」

 

ユーニッド
真ん中から絞る。手がでかい&力が強いので最後はしわしわになる。

「出しすぎていつまでも口の中スースーすんだよな」

 

ヒューゴ
端の方から絞っていくし、歯ブラシは広がる前に取り換える。

「宇宙では歯磨き粉を飲み込むんだぜ。信じられるか?」

 

新米隊員
端から丁寧に絞り取る。残りが少なくなってくると力づくで絞る。

「え、逆にほかの絞り方ってあります?」

 

イーヴリッグ
後ろから几帳面に巻いていく。歯ブラシに対してかなり少ない。実家でお母さんに「もったいないでしょ!」と言われ続けたため最後まで絞る。

「歯磨き粉の使命を敬い、中身尽き果てるまで絞り切るべし!!」

 

シノ
生前はチューブを切って中身をちびちび使っていた。

「……歯があったころの話だがな」

 

COM_Z
歯ブラシは使わない。

「ワガハイも参加したいな~」

 


「充電ケーブルどうやって巻く?」

隊長
ホットフィックス隊方式で巻く。

「こうすると絡まないんだ。隊でも習う」

 

新米隊員
ホットフィックス隊方式で巻く。

「隊で習う巻き方なんですけど……俺、不器用なので覚えるまでに時間がかかって……」

 

ヒューゴ
ぐるぐる巻く。

「ケーブルってのは雑に巻くと傷んじまうんだ。気を付けてくれよ」

 

ユーニッド
結構繊細な性格&孤児院でしつけられているため、意外ときれいに巻く。

「使ったらきっちり巻いとけよ! ほっといたらあとで困んだろ!」

 

シノ
必要以上にギュッと巻く。

「これしきのことで我を手間取らせるな」

 

COM_Z
針金などで留めておく。

「なぜ留め具という文明の利器を使わないんだい?」

 

イーヴリッグ:
ケーブルホルダーに巻いている。かっこいいから。

「フフフ……このケーブルホルダーがあれば万事解決! ……あっ、カバンの中ではじけとんでるっ!」

 


「もらったレシートどうする?」

ユーニッド
全部財布の中でくちゃくちゃになっている。もらう理由はよくわかっていないが「くれるんならもらっとくだろ」と思っている。

「全部財布に突っ込んどきゃいいだろ。同じとこに入れときゃ、なくなんねェしな」

 

ヒューゴ
財布の中で綺麗に順番にとってある。

「家でサラと共有して家計簿につけるよ」

 

新米隊員
ポケットに突っ込んじゃうけど、レシートは必ず貰うし失くさない。

「帰ったらメモするだけだし、ポッケに入れちゃうんですよね」

 

隊長
お会計のあと確実にもらっているが、小銭と一緒にポケットに突っ込む。実はカバンの中で結構爆発している。

「さっきの領収書……ああ、あったあった。……小銭に擦れてちょっと折れてしまったな」

 

COM_Z
一目見て記憶し、処分。

「覚えたら捨てるのだ」

 

シノ
持ち歩いている家計簿に挟んで帰る。

「帳簿につけんで済むなら苦労せぬわ」

 

イーヴリッグ
もらわない。もらわないのがかっこいいと思っている。しかし時々困る。

「レシートには悪いがキャビネットには実質不要。 ……えっいるの!? シェアハウスの家計簿につける!? ちょっと待ってくださいえーっと……」

 


 

物語本編では描かれない、ちょっとしたキャラクターたちの息吹を感じてもらえたでしょうか? また小ネタが溜まってきたら記事にするのでお楽しみに! それでは。

MINDHACK : EXTRA資料を振り返る 01

こんばんは。開発チームでサブシナリオ・広報を担当しているササンです。自己紹介するとよく「サブシナリオって何を書いてるんですか?」と聞かれます。お答えしましょう。私はMINDHACKのEXTRA資料を執筆しています!

このたびは「EXTRA資料について好き放題 語っていいよ」とチームからお達しがあったので、何回かに分けてこれまでの内容を振り返っていきたいと思います。

 

EXTRA資料ってなに?

EXTRA資料とは、各章のクリア後に見られるストーリー補完資料です。それぞれの章で主役となる更生対象について、MINDHACKの世界に存在するさまざまな文書を閲覧することができます。内容は新聞の切り抜きや雑誌のインタビュー、果ては個人の日記まで……。EXTRAから挑戦できるタイピングのタイムアタック成績によって内容を解禁できるので、腕に覚えのある方はぜひコンプリートを目指してくださいね!(でも実は、タイピングが苦手でも「全資料を解禁する」ボタンから内容を見られるので安心してね)

本編とは異なる視点でキャラクターを知ることができるEXTRA資料。これらの要素はどうしてMINDHACKに収録されることになったのか? 開発チームの3人は、「ゲームに登場する資料要素」が大好きなんです。ホラーゲームの迷宮に遺されている生存者のメモとか。シューティングゲームの研究所で見つかる怪しげな実験日誌とか。本筋とは別の断片的な手がかりから作品の奥行きを広げる手法は、ゲームならではの表現だと考えています。だから自分たちでゲームを作るときも当然、本編プラスアルファの資料を入れたかったのだ!

第一章のEXTRA資料を振り返る

資料1「男性がビルから落下」

ブラッディパエリアとほかグループの抗争に紐づいた事件記事。世間の人には、こういったニュースを通してブラッディパエリアの存在が知られていたんですね。

資料2「路地裏のブラッディパエリアのうわさ」

ブラッディパエリアに関する掲示板の書き込み。かなりバイオレンスな側面が垣間見えますね。怪しい路地裏には気を付けよう。

資料3「専門家による見解」

ルポライターA氏によるブラッディパエリアの構造分析。A氏はギャングコミュニティをはじめとした裏社会の事情通で、新書「よくわかるギャングの始め方」を上梓したばかり。

資料4「ゴンベッサについて」

ブラッディパエリアの働いた悪事の1つとして挙げられる、違法薬物「ゴンベッサ」に関する新聞記事。相当な稼ぎ頭だったようです。

資料5「ゴンベッサで不幸になった人々」

ゴンベッサの服用によって崩壊してしまった家庭について語られる雑誌記事。一般家庭にまで浸食するほど流通していたようです。

資料6「ブラッディパエリアのアジト差し押さえ」

ブラッディパエリアのアジトが差し押さえられたというニュース記事。肝心の家主である「実業家男性」は難を逃れたようです。

資料7「ユーニッド、ゴンベッサについて供述」

ゴンベッサに関する顛末を伝える記事。ユーニッドは自身の罪を認めているようですが、本当は……? 気になる人はスピンオフ漫画『Bloody Paella』をチェック!

資料8「ユーニッド、マインドハック施設へ」

ユーニッドがマインドハック施設送りになったことが初めて世に公開されたニュース。世間がマインドハックをどう捉えているか分かりますね。

資料9「事故の犠牲者を見送る」

ユーニッドの記憶の中で語られる「あの人」についてのニュース。あなたはどんな印象を受けましたか?

 

 

ちなみに自分でも忘れかけていたのですが、古いドキュメントを漁っていたらこんな書きかけのファイルを見つけました。

実は最初は「資料」ではなく「押収品」として、キャラクターの所持品とそれにまつわるエピソードを書こうとしていたんですね。最終的には現在の、物品に依拠せず自由にテキストを執筆できるかたちに方向転換しました。何せ、あんまり物を持ち歩いてなさそうな更生対象もいますからね。身ぐるみ剥がされなくてよかったね。

それでは今回はここまで。今後もときどき不定期で、第二章以降のEXTRA資料を振り返っていくので乞うご期待!

MINDHACK : ホットフィックス隊の鍋パーティー

ある晩のこと……

ホットフィックス隊では、季節外れの持ち寄り鍋パーティが開催されていた!!

 

鍋奉行を任されたのはこいつだ!!

新米隊員
ええっ!? 俺が先輩がたの鍋奉行を!?  そんな大役、俺にできるでしょうか……? 出汁は昆布がいいのか、鰹がいいのか……肉は豚なのか、鶏なのか……いやいっそトマトベースで洋風という手も……!? お、俺だけじゃ務まりません! 助けて!! 誰かーーーーーーー!!

 

ベテラン隊員
わはははははははははははは!!!!! よ〜〜〜〜〜〜う、新人〜〜〜〜〜〜〜!!

 

新米隊員
「えっ!? 先輩!? なんか……酔っ払ってません!? すごく、珍しいですけど……!」

 

ベテラン隊員
「可愛いお前が鍋を仕切ると聞いたんでな!! 俺も気合いを入れてきたんじゃ!! ほうれ、火い点けろ点けろ! 早ようええもん持ってこーーーーーーい!」

 

新米隊員
「え、わ、わかりました……!」

 


 

新米隊員
「えっと、まず俺から持ってきた具を入れますね。悩んだんですが、今回持ってきたのは鶏胸肉です。豚ロースとかもガッツリでいいんですけど、普段の飲み会が脂多めなのでヘルシーにしてみました。低脂質ですし、片栗粉を薄くまぶして」

 

ベテラン隊員
「肉か!! ええな!! 肉は活力!! 活力はパワーじゃ!! 入れちまえ入れちまえ全部!!」

 

ドボドボドボドボ!!

 

新米隊員
「え!? あ、まだ下ごしらえが……!」

 

ベテラン隊員
「んなもん煮れば一緒だろうが!! ほれ次!」

 


 

中堅隊員
「あ、俺の番? トマトを持ってきたよ。汁が残ったらパスタとか入れたら美味いと思うんだけど」

 

新米隊員
「わあ、さすが先輩! 締めのことまで考えてるなんて、一味違いますね!」

 

ベテラン隊員
トマトは出汁が出るけんええのお!! 煮ても冷めてもええ食材じゃ! 入れろ入れろ!!

 

ドボドボドボドボ!!

 

中堅隊員
「ねえこの人大丈夫? 見たことないくらい酔っ払ってんだけど」

 

新米隊員
「た、多分……」

 

ベテラン隊員
「うははははははははは!! 鍋が血の色で滾るなあ!!」

 


 

おヒゲ隊員
「はーい。俺は乾燥ワカメを持ってきたよ。入れすぎないように注意してね」

 

新米隊員
「ああ、ワカメ! ツルツルして美味しいですよね。彩りにもなるし、バランスがいいなあ。じゃあ半分くらいの量を……」

 

ベテラン隊員
ケチくさいこと言うな!! 全部入れろ入れろ!!

 

バサバサバサバサ!!

 

新米隊員
「ああっ!! 鍋の中でワカメが膨らんでほとんど緑色の具になってしまった!!」

 

ベテラン隊員
「おうヒゲ!! そういやお前の娘は見込みがある!! ありゃああと5年も経てば立派に家を出て道場破り全世界一周じゃ!!」

 

おヒゲ隊員
「そっそんな!! うちの子はまだまだカワイイうちの子だもん!!」

 


 

隊長
「トマトを持ってきたんだ」

 

新米隊員
トマトが被った!!!

 

ベテラン
ほおー! トマトは出汁が出るけんええのお!! 煮ても冷めてもええ食材じゃ!入れろ入れろ!!

 

新米隊員
「さっきトマトを入れた事をもう忘れている!」

 

もゃ……もゃ……

 

新米隊員
「うーん、困った……ワカメが水分を全部吸ってしまってトマトが乗っちゃうなあ……」

 

ベテラン
「これは鍋じゃなくてサラダじゃな」

 

新米隊員
「(この人急に冷静になったな……)そ、そうですね。ちょっと水分を足したいですね」

 


 

サポート隊員
そこでこれだ!! じゃじゃーん!

 

新米隊員
「うわ!びっくりした」

 

サポート隊員
「大量のエナジードリンクを持ってきたぜ!!」

 

新米隊員
「え!? 鍋に入れるために……ですか!?」

 

サポート隊員
「これは鍋をやるって事を忘れていたからその場にあった物をサッと取って持ってきたわけじゃなくて最初からこれをもってこようと思って……持ってきたんだぜ!!!!」

 

新米隊員
「うーん、でもこれゲロ甘いやつですよね? さすがに鍋に入れるのはちょっと……」

 

ベテラン隊員
ええのう!! エナジーは力と言う意味じゃ!! 入れろ入れろ全部入れろ!!!

 

新米隊員
えっちょっと待ってああああああああ!!!

 

じゃぼじゃぼじゃぼじゃぼ!!

完成!!ホットフィックス鍋です!!!

 

新米隊員
「……………すごい、フルーティな味しますね……」

 

ベテラン隊員
「えらい味じゃな……」

 

新米隊員
「酔いが冷めてる……」

 

サポート
「わりとアリ」

 

〜ホットフィックス隊員は食べ物を無駄にしないため全て綺麗にいただきました〜

 

 

おヒゲ隊員
「でえ……うちの子にはまだまだ愛情をたくさん注いであげたくてえ……グスッ」

 

隊長
「そうだな、まずは本人の意思を聞くことが大事なんじゃないか」

 

中堅隊員
「パスタ……家で食べよ」

MINDHACK : みんなで闇鍋大会

気づけばもう7月。

日差しもすっかり夏の色……ちょっぴり汗ばんできて、今年最初のアイスを買っちゃったりして……

そんな日にピッタリな催しといえば……

鍋だ!!!!!!

 

今回はMINDHACKキャラクターたちに「闇鍋*」で盛り上がってもらおうと思います。

*部屋を真っ暗にしたなかで、参加者がそれぞれ秘密の具材を鍋に投入する禁忌の遊び。

 

鍋奉行はこの人!

 

新米隊員
「鍋!? またですか! いえ……食に関することは、人並みにできるように努力してきたんです! しっかり責任果たしたいと思います!!」


 

新米隊員
「よーし、だいぶ煮込んだから火も通ったはず。最初の具材、いきます」

 

新米隊員
「こ、これは……マカロニ?

あー、まあ確かに、鍋にマカロニねえ、意外にうまいかも」

 

イーヴリッグ
「フッ、ペーパーナプキンにも敷き紙なりの質感はあるようだな。
マカロニの硬度は茹でる前にはほぼ鋼、よって食材にしてはかなり無機!」

 

新米隊員
「あっ入れたのお前か! 人をペーパーナプキン呼ばわりすんじゃねえ!」

 

イーヴリッグ
「だがそれはただのマカロニではない! その名はファルファッレ……!!
イーヴリッグのもたらすファルファッレ……! シンクに踊る流水のような響き……!
どうだ! オシャレすぎて鍋がスポットライトを受けるが如く鮮やかに見えよう!!」

 

新米隊員
「なんか久々に見たな、この蝶みたいなタイプのマカロニ」

 

イーヴリッグ
「ちょっと! もっと驚け!! わざわざいいとこのスーパーで買ってきたのに!!」

 


 

新米隊員
「よし、どんどんいきましょう! 次!」

 

新米隊員
「あれ? なんか固いものが入って……」

 

新米隊員
アヒルちゃん!? ゴム製のアヒルちゃんだ!!

 

新米隊員
「おい!! 誰が神聖な鍋をプールサイドパーティーにしろっつったよッ!!」

 

COM_Z
「あ! それはワガハイが入れた具ではないか! やはり鍋とは不確実性の海……その波間に揺らぐシュレディンガーの渡り鳥としてアヒルちゃんを添える! これぞ詩の心なのだ! ポエティックだねえ〜。鍋に浮かぶアヒルちゃん、写真映え間違いなしなのだよ!」

 

新米隊員
「ええ、ロボ……? ロボか……うーん、ロボに強く言ってもなあ……」

 


 

新米隊員
「気を取り直して次いきます! そろそろ野菜とか欲しいな……」

 

新米隊員
「あれ? これは……」

 

新米隊員
「でけえ!!!! ホールターキーだ!! うわ〜〜〜〜〜これいい肉じゃん……! 嬉しいけど! なんで鍋に!?」

 

ヒューゴ
「ヤミナベって、要するにポットラックパーティのことだよな? みんなで持ち寄りの料理を食べ合うやつ。俺が呼ばれたときはいつもこれを持ってくと盛り上がるんだけど……どうかな?」

 

新米隊員
「いや、ありがとうございます……! 一応、まともな具……なのかな……? けど……けど……(もったいね〜〜〜〜〜!)」

 


 

新米隊員
「次! ……なんだこれ、板? 木? 皮……?

おい鍋だっつってんだろ! 誰だ食い物じゃないもん入れたやつ!」

 

隊長
「あ、すまない。好みに合わなかったかな」

 

新米隊員
「おあーーーー隊長!? すみませんバカなことを!! 悪人どもの悪ふざけとは違いますよね!!
でもこれ、何ですか……? 薄切りの岩……??」

 

隊長
「鹿の干し肉だ。この間、キャンプの時に山の売店で見つけてね。
持ち寄り鍋というから、話の種に」

 

新米隊員
「へえー、ジビエのジャーキーですね!
確かに干し肉って複雑な味出そう。ちょっと食ってみます! どれどれ」

 

ガチ”ッ…………!!

新米隊員
固っっっっっっっっっっってえ!! 全っ然、板!!!!!!

 

隊長
「煮込んだら柔らかくなると思ったんだが……」

 


 

新米隊員
「よし次! 鍋だし、ダシの出る具材もあるといいなあ。

……ん?

なんか騒がしいな……なんだ?」

 

ユーニッド
「オラァ! 黙ってこっち来いっ」

鰹節
うおおおおおお!!!! 助けてーーーーーーーーーーー!!!!

 

ユーニッド
「呼んでも誰も来ねえよ! おとなしく具材になりやがれ!!」

 

鰹節
誰かーーーーーーーー!!!! イヤアアアーーーーーー!!!!

 

新米隊員
「うわああ!! 人を荒縄で縛り上げて沈めようとしてる奴がいる!!!!

ダメダメダメ!! 何やってんだ極悪ギャング!!」

 

ユーニッド
「何って、出るだろうがよ、ダシが」

 

新米隊員
「そこらへんの湾じゃねえんだぞ!! 鍋だっつの!!」

 

ユーニッド
「あ、ワカメでもよかったな。持ってくりゃよかった」

 

鰹節はひたひたと逃げていきました。

鰹節くんはブラッディパエリアの敵対組織、デスブイヨンの一員だ!

 


 

新米隊員
「すでに可食部が半分を切ったけど、俺まだ諦めません! この状況をひっくり返す奇跡の具、来い!」

カチッ……カチャッ……

 

新米隊員
「……『カチッ』?」

 

新米隊員
まきびし!! おい!! 誰かまきびし入れたやついないか!?!?

 

シノ
「アッハハハハハハ! 惜しいことをした! 闇に紛れ、他人の器に何某を盛る……その狂気の祭宴にこの我、破滅の化身を呼ぼうとは! 少しばかり待てば、喉元を内側から刃に裂かれ苦しみ悶える人間の音色が聞けたものを! だが案ずるな! たくさん入れておいた」

 

新米隊員
「いっ……陰湿!! ちくしょう!! 菜箸でまきびしがこんなにも拾いづらいことなんて一生知りたくなかった!!」

 


 

新米隊員
「次が最後の具か……最後くらい美味しいものが入ってないかなあ……」

 

カッ!!!!!

 

新米隊員
「うおっ!?!? 眩しっ!!!」

 

新米隊員
「え……!? この具の、きわまりのなさ……果てしなく広がる永遠性……」

 

新米隊員
「まさか、─────『無窮』!?」

む きゅう【無窮】

きわまりのないこと(さま)。永遠。無限。

 

新米隊員
「ちょっと! 誰ですかお鍋に無窮入れたの!」

 

球体くん
「」

 

新米隊員
「あなたか! ダメですよ有限のお鍋の中に無窮入れたら!! 溢れちゃうでしょ!! 没収です!」

 

球体くん
「」


 

〜実食タイム〜

 

イーヴリッグ
「え……なんか食べ物じゃないやつ入れた人いるの……? アヒル入れたの誰……? ええ…… まあ僕食べないから、いいですけど……みなさんでどうぞ……」

 

シノ
「板切れを入れた愚か者がおるぞ……! 幾ら我でもここまで悪食ではないわ……!」

 

新米隊員
「まきびし入れた奴が何言ってんだ」

 

ユーニッド
「危ねェ! 何だこの子ウニみてえなトゲトゲは! おいテメェ無機とか言って変なもん入れてんじゃねえぞ!」

 

新米隊員
「お前も言える側じゃねえだろうが」

 

ヒューゴ
「わあ、これファルファッレかい? イタリアの同僚を思い出すなあ」

 

隊長
「複雑な味……なんだ? この、途方も果てもない無限の出汁は……?」

 

球体くん
「」

 

COM_Z
「わあ、豪華でステキなお肉が出てきたのだ! ワガハイがよそったからには責任もって観察と分析を進めるから安心してくれたまえ!」

 

新米隊員
「ロボ!! 食ってくれせめて! もったいねえ!!」

 

 

いかがでしたか? みんな、思い思いの具で闇鍋を楽しんだようですね。

皆さんも仲のいい友達とぜひ、鍋パーティしてみてくださいね!

それでは。

 

 

新米隊員
「……口直しに食堂でラーメン食って帰ろう…… 」

MINDHACK : シーンタイトルを振り返る

皆さんこんにちは。メインシナリオと技術もろもろ担当、紅狐です。

突然ですが、MINDHACKにはシーン毎のサブタイトルがあるのをご存知でしょうか。
本編の章名は『Case XX : だれだれ編』という言い方をしていますが、これが各話の中でScene1~5まで分かれているのです。

タイトル画面からアクセスできる、チャプターセレクト画面から見られるコレ。

うーん、今日はなんだか章だなー、章って気分だなー! せっかくなので過去のサブタイトルをまとめて振り返ってみましょう。それではレッツゴー。

※なお、この記事には本編のネタバレが大いに含まれております。ご注意ください!

 

 

Case 01 : ユーニッド編

記念すべき最初の章。

Scene1 事故のあと

オープニングムービーで発生した事故の翌日、つまり事故のあと。このお話のザ・スタート地点ですね。

 

Scene2 欠員補充

隊長に連れられてデバッグルームへ向かう先生が、新米隊員と初めて出会うシーン。新米くんがなぜ新たにやってきた「新人」なのかを示しています。前の人はどうしたって? それは……

 

Scene3 ギャングのキング

ブラックサンシャインことユーニッド初登場。
作中でも「俺はヘッド、つまり、キングだ。つまり、王だ」と親切にわざわざ言い直してくれているのでわかりやすいですね。実は「俺はギャングのキングだ」とは言ってないのであった。

 

Scene4 接続と処置

これはマインドハックという施術の流れに必ず発生する「接続」と、そこから行われる「処置」のこと。

 

Scene5 ウニを丸めた

丸めました、ウニを。そりゃあキレイに丸まっちゃってもう。「ウニを丸めた」はBGM「Softened Spikes」の曲名のもとにもなった。
MINDHACKという作品を象徴するようなシーンでもあります。最後に起きる出来事も印象的。

 

 

Case 02 : イーヴリッグ編

開発チーム(というか私)はヤマムラのことを常にヤマムラと呼んでいるせいで、とっさに第2章のことを言おうとするとつい「ヤマムラ編」と言ってしまう。イーヴリッグ編です。

Scene1 ライスかパンか

なにがライスかパンなのか? FORMATのこのセリフからです。

「ですからあなたには…… この施設で、あなたにだけ…… 選択の権利が与えられています」
「そう……」
「昼食を、パンにするか ライスにするかを!」

果たして人は主食を選ぶのか、選べないのか、選んだ気になっているだけで予め決められていることなのか。

 

Scene2 努力と才能

デバッグルームへ向かう途中、新米隊員くんと長めの問答をするシーン。第2章のテーマのひとつでもあり、第6章でもリフレインされる内容なのであった。

 

Scene3 キャビネット

MINDHACKを初めましての方に紹介する時「ギャングのヘッドを務めるウニ」はともかく、「自分をキャビネットだと信じる狂信者」については、だいぶ背景の補足が必要だよな……と毎度思っています。

 

Scene4 コウちゃんミキちゃん

「ヤン坊マー坊」「金さん銀さん」「助さん格さん」みたいな対の存在の言い方が好きなんだけど、ここで語られるヤマムラ兄妹には(兄の目線からは)差があり、対等ではない。

MINDHACKの英訳を担当してくださっている翻訳家の岩﨑さんにより、英語ではこの差を表現するため『Hopeless Ko-chan and Gifted Miki-chan(ダメダメなコウちゃん、才能あるミキちゃん)』としていただきました。

 

Scene5 人は変わる

「放っておいたって人は変わる。 どっちが正しいかは分からない。 他人に分かるのは味の好みだけだ」
「それでも、私も皆も、それを唐揚げ弁当と呼び続けるだろう。他になんと呼べばいいか、わからないから」

弁当を食べながら語る隊長の、このセリフからついたサブタイトルです。

 

 

Case 03 : シノ編

明日使えるサブタイトル豆知識:
シノ編Scene1~4のサブタイトルは、開発チームのササン三さんがつけたものだ!

Scene1 よいこのマインドハック

先生の幼少期がうっすらと明かされるシーン。果たして、少年マインドハック大会とは一体どういう何なのでしょうか。マインドハック施設には未来あるお子様が招待されることもある。

 

Scene2 お日様

ブラックサンシャインが丸まってサンシャインになっちゃった! ハック済ユーニッド(通称花ウニ)と新米隊員、ドタバタコンビ結成直後の一幕であります。

 

Scene3 最先端大容量記憶装置

つまり、フ ロ ッ ピ ーのこと。フ ロ ッ ピ ー はすごいんだぞ。窓のところをシャカシャカするのが楽しかったりとかさ(記録メディアをそんな風に乱暴に扱ってはいけない)。
FORMATはフロッピーディスクのことを「ディスク」といいます。多分現代だと、隊長はUSBメモリのことを「USB」って言うしFORMATは「フラッシュドライブ」とかで呼ぶ。

 

Scene4 小さな成れの果て

文字通りシノのことを指しているサブタイトル。第3章のクリア実績名にもなっています。
何からの「成れの果て」なのかは、本編でなんとなくわかる。
なんでこんなに小さく縮んじゃったのかは、スピンオフまんがを読むと絵でなんとなくわかる。

 

Scene5 柔らかくて曲がるもの

それは肘か、あるいは尻か。
暗に「固くて曲げようがないもの」……つまり更生対象をはじめ、人間の頑固な精神のことも表しています。

 

 

Case 04 : COM_Z編

ここまで「オフィス〜デバッグルーム〜更生対象のハック〜結果」という流れができあがってきたところですが、第4章では流れがだいぶ変わります!

Scene1 つかの間の休暇

第3章までは毎回FORMATによる呼びかけから始まっていましたが、ここでは初めてその法則が崩れます。マインドハッカーにも休みってあるんだね。そりゃ人間だからね。

 

Scene2 外へ行く人

このシーンでは施設の外の世界、すなわち玄関が描かれます。
とんかつ屋に行く隊長、ハックを受け施設の外へ帰るヤマムラと妹のミキちゃんに対し、先生は「外へ行かない人」なのだった。

 

Scene3 緊急指令!

「緊急指令」ってなんかSFっぽくてかっこよくないですか? 皆さんの初めての緊急指令はなんでしたか。私の初めての緊急指令は『メトロイドゼロミッション』のオープニングに出てくる文字列でした。FORMATによる秘密の緊急ミッションだから、やっぱ勢いつけないとね! と思い「!」がついた。

 

Scene4 アザトーサー2000

「2000」ってなんかSFっぽくてかっこよくないですか? 皆さんの初めての2000はなんでしたか。
「アザトーサー2000」は、英語では「CUTE-SY 2000」になっています。かわいいね!

 

Scene5 日頃の行い

結果に出ますよね、日頃の行いが。実はこのゲームBAD ENDがあります。

 

 

Case 05  : ヒューゴ編

明日使えるサブタイトル豆知識:
ヒューゴ編のシーンサブタイトルは全部SF作品のオマージュになっている!

Scene1 幼年期の続き

小説『幼年期の終わり』から。終わってないんですねこっちは。

 

Scene2 影が行く

ヒューゴ編の土台にあるのは映画『遊星からの物体X』。しかしこのシーンサブタイトルはちょっとヒネた引用で、『物体X』の原作小説の題名が『Who Goes There?(影が行く ……直訳は「そこを行くのは誰だ?」)』なのでした。

 

Scene3 未知との遭遇

引用元は映画『未知との遭遇』から。『E.T.』『エイリアン』とも悩んだが、どちらもあまりにも字面から思い浮かぶキャラクターのイメージが強すぎるのでこちらに。第5章のサブタイトル考えるの全体的にめちゃ楽しかった。ちなみに『エイリアン』は実績の名前になっているぞ。

 

Scene4 冴えたやりかた

小説『たったひとつの冴えたやりかた』から。「絶望的な状況から解法を考える」という点で小説『冷たい方程式』とどっちにしようか悩みましたが、追い詰められた先生がひらめく手法とは……という点でこっちになりました。
『冷たい方程式』は、その悲劇的な結末から「この状況をなんとかして解決してやる!!」という後続のオマージュ作品がいくつも作られたそうです。

 

Scene5 それでも俺は叫ぶ

小説『おれには口がない、それでもおれは叫ぶ』から。話の内容の類似というよりは、シーンの最後の展開(知的言語を話さなくなったヒューゴの叫び、そして悪人の名前を呼んでしまう新米隊員)をふまえて引用しました。
『おれには口がない、それでもおれは叫ぶ(I Have No Mouth, and I Must Scream)』は、原作者監修のもとがっつりゲーム化されている! MINDHACKもゲームなので引用としてもぴったりじゃないか! と思って……結構エグめグロめの内容なので検索時はご注意ください。

 

 

Case 06 : 新米隊員編

この章のサブタイトルは、全体的にCase 01のリフレインになっています。

Scene1 変わらぬ日常

『事故のあと』に対して、アクシデントのなかった変わらぬ日常。本当にそうか?
大きな選択肢で「マインドハッカー」であることを選ぶルートでは、特にこの章全体が『変わらぬ日常』であることが強調されます。

 

Scene2 頑張りの成果

ここはCase 01ではなく、Case 02で段ボールを抱えた新米隊員くんと対話するシーン『努力と才能』からの引用になっています。

 

Scene3 欠員ふたたび

『欠員補充』に対しての『欠員ふたたび』。

 

Scene4 お前に何がわかる

これまで、各章で『ギャングのキング』『キャビネット』『小さな成れの果て』『アザトーサー2000』『未知との遭遇(は、ちょっと変則か)』……と、その章の更生対象を指すサブタイトルをいろいろつけてきました。

そしてこの章では新米隊員ことコマゴメを一言で表すなら何だろうな……? と結構長い事考えていたのですが、本編を読み返していたら本人のこの言葉が返ってきて「これだな……!!」となりました。そしてこれは、何かと相手を断定しがちなコマゴメ自身に対して向けられる言葉でもあります。

 

Scene5 痛み

「マインドハッカー」を選んでも、「魔王」を選んでも、このサブタイトルは同じです。違うサブタイトルにすることもできるんだけど、それぞれのルートに異なる痛みを感じるような分岐になっているので、あえて共通にしました。

 

 

↑セーブファイルからもサブタイトルが見られる。

 

 

 

いやー振り返った振り返った。6章かける5シーンで30個もあったね。意外な豆知識もあったでしょうか。
さて、ここで、開発中のCase 07のシーンサブタイトルをひとつ先行オープンしてしまいます!

 

「記憶を見る」

 

だ、誰の記憶見るのお!?

 

 

この人かもしれないし、別の誰かのかもしれない……(そしてこちらはさりげなく初出しの画像!!)

一体どんな話なんだ、第7章は! 乞うご期待!! 今後ともよろしくお願い申し上げます。

開発日記:シノ立ち絵のコラム

こんにちは。MINDHACKアート担当のホでヴです。
シノのデザインコラムの時間ですよ。
シノは他のキャラクターとちょっと違って、最初に開発チームのササン三さんがラフを描きました。そのラフに沿ってホでヴが清書した形です。

じゃん。ササンさんのラフです。清書とあんまり違わないね。

清書するとこんな感じ。
全体のバランスを整えて、バグ変異体なので帽子の飾りは三角に変更しました。
以降のポーズはこれを基準に仕上げていきました。
元旧ホットフィックス隊員なので帽子に古いマークがついています。

 

COM_Zの手に付いてる旧マークと違うのは何故かというと、帽子に上から貼り付けてたパッチがバグの衝撃で焼き付いたイメージにしたかったからです。衝撃の強さを表現したかったと言いますか……デザイン的な理由ではそんな感じ。

服が残ってるのにパッチだけ焼き付くのはなんでやねんとか思ったけど、バグ変異体自体が一度バラバラになった精神が再生された形なので、細かい部分が曖昧になっているんだと思います。

清書の上で大事にして欲しいと言われたのが「表情をそのまま描いて欲しい」ということ。
なるべくそのままの印象になるように気を付けて描きました。
違いを見つつ解説を入れてみます。

 

ラフの足は細めですが、最初の基準の絵に合わせて丸っこく太めに統一しています。
ラフの時点で、帽子というより耳っぽくなっていて可愛い。
あとは正面左の耳飾り的布がシルエットを邪魔しているので体から離しました。

 

ふーんだ のシノ。ラフ時点では手が内側になっています。
内側も可愛かったのですが他のポーズとの兼ね合いで外側に移動。
ラフの表情が可愛いのでそのままいきたかったのですが、顔の部分の幅を合わせる為泣く泣く修正。顔のバランスがいきなり変わるとノイズになっちゃうからね……

 

これはラフからかなり変わったもの。
横を向いている絵でしたが、MINDHACKはプレイヤーと目の前の人がお話するゲームなのでなるべく正面からズレないように調節しました。1対1でお話しているとなかなか真横を向く事はないかな~など、どうすれば自然な表情やポーズになるかを考えています。

 

お花が咲いたシノ。こちらは後の先生の行動をやり易くする為に左目位置から右目位置へ花を移動。
一つ一つバラバラに仕上げるのではなく全体のシーンを考えつつ仕上げています。

 

それではここでお楽しみ!ラフから採用されなかった没絵のコーナーです!!

不敵に笑うシノ。こちらは似た感じの表情が他にあった為採用されませんでした。
わざわざこのポーズをとる意味のあるシーンが無かった……
躍動感があって可愛いんですけどね~

弱るシノ。こちらはポーズが少し弱かったので不採用となりました。
帽子が大きくて可愛い。
実際のポーズはこちら。

苦悩っぽくなりましたでしょうか?

こちらは超初期の、鎌が武器だった頃のシノ。

鎌は映えるしマジでめちゃくちゃ良かったんですけど、旧ホットフィックス時代斥候だった事を考えると「死神みたいな鎌持って斥候は無理だろ」となったので変更になりました。

帽子の布がナイフに変化するのはシルエットがゴチャゴチャしない為もあるけど、ちょっとしたギミックがあると嬉しくなるから(自分が)

こんな感じでしょうか?

では、まったね~