投稿者: 紅狐

きつねです

MINDHACK:土曜サスペンス劇場・MINDHACK連続殺人【後編】

※これはMINDHACK本編と全く何の関係もない土曜ドラマです。

 

~前回までのあらすじ~

謎の招待状によって謎の館に招待された謎の一同。吹雪で閉ざされた館には、肩のすごい死体とダイイングメッセージがあった!
ひとりひとり順番に頭をお花畑にされていく招待者たち。一体、『先生』とは何者なのか?
最後に生き残るのは誰なのか?
前回のラスト、思いっきりフラグを立ててしまった新米隊員は無事なのか?

 

 


 

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MINDHACK:謎の異星言語に迫る

皆さんこんにちは。驚きの暑い日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
夏、夏がやってきます。夏……そう……夏といえば、花火……夜空……天体観測……つまり宇宙……圧倒的宇宙!!!! コズミック!!
宇宙なので、今日はMINDHACK第5章・ヒューゴの謎に迫ります。

 

といっても、ヒューゴの最大の「秘密」は第5章本編や、これまでのブログで明らかになっています。では今日は何に迫るのか?
実はまだ1つ、彼には大きな謎が残されているのです。そう、それは……

「●▲×□!
●▲×□」

 

ヒューゴ、あの時何言ってたの?

 

マインドハッカーである「先生」が彼の精神に接続したときは、言葉の壁を飛び越えてその意志を理解できていたようです。

うーんギャラクティック。

しかし異星からの来訪者であるヒューゴの話す言語は、本来MINDHACK世界の登場人物にはわかりません。

先生・隊長・新米隊員の三人は、彼のジェスチャーや身振りからなんとなく何を言いたいのか感じ取っていました。言葉がなくても通じ合えるってステキですね。

でも今日はかなり宇宙な気分なので、ヒューゴがあの時何を言おうとしていたのか、一部のセリフをご紹介します。スペース!

 

※ネタバレ注意!

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MINDHACK: 第6章開発中

マインドハッカーの皆さん、こんにちは。今日も元気にハッピーラッキーしてますか?

3月頭に第5章をリリースしてから、早くも三ヶ月が経ちました。三ヶ月!? 時の流れの速さに腰を抜かしています。ヒューゴ編はお楽しみいただけたでしょうか。

さて、宇宙の余韻にひたりつつもVODKAdemo?は第6章の開発をせっせと進めております! 本日はなんと、開発中の第6章・冒頭部分を初公開。それではご覧ください。

 

 

マインドハック協会から、先生を讃える表彰状が届いたようです。
そういえばなんか言ってましたね第5章でそんなこと。

 

 

第5章では非日常的なことが起きまくりましたが、久々にマインドハック施設の日常が戻ってきたようです。

 

表彰されて先生もごきげん。

 

……アレ!? FORMATどうしたの!? 名前のとこなんか変じゃない!? 大丈夫!?

 

大丈夫だそうです。よかったよかった。

 

本当にいつも通りのマインドハック……なんだよね?

 

本日ご覧いただいたのは第6章のScene1でした。
ブログでは今後も引き続き開発の様子をお知らせしていきますので、どうぞお楽しみに!

 

MINDHACK: 第5章ラストシーン演出

皆さんこんにちは。MINDHACK開発チーム・シナリオとか技術とか諸々担当の紅狐です。
本日のブログにもMINDHACK第5章のネタバレがたっぷり含まれております。
含まれているどころか第5章ラストシーンの演出についてのお話になるため、未プレイのかたは何卒ご注意ください。

ネタバレ大注意!

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MINDHACK:ぷにぷに技術

皆さん、こんにちは。MINDHACK開発チーム・シナリオと技術と画面の諸々担当、CG大好き紅狐です。
CGつまりコンピュータグラフィックス。人類はもはやコンピュータなしでは生きてはゆけぬのだ。
本日のブログにもがっつりMINDHACK第5章のネタバレが含まれておりますので、ご注意ください。

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MINDHACK: ある更生者の発表

【ある更生者の発表】

災害調査ボランティアに更生者を派遣することについて、マインドハック協会全体に採決のアンケートを送付しています。

先日のマインドハック会議での発表を文字起こしした資料を同封していますので、よろしければご覧ください。

 


 

 

(付添人とともに壇上に上がった発表者、周囲に向かって一礼する。

発表者の登壇場所は会場の中央にあり、発表者は8方向すべてに、一度ずつ丁寧に頭を下げた)

(会場、拍手)

 

みなさん、こんにちは。

むかし、私はひどい人間でした。

でも、今はもうそんなこと全くありません。私はマインドハックを受けたからです!

 

(会場、さらに拍手)

(拍手が止む)

 

ありがとうございます。ありがとうございます。ほんとに、ありがとうございます。

むかしの自分のことは、経験としては覚えているけれど、なんだか遠い国の本を読むような気持ちです。

多分、その時に感じていた感情をマインドハックで消してもらったからですね。そういう風に説明を受けました。

ここにいる私のことを覚えている人も、もしかしたらいるかもしれません。私のことはラジオや新聞で何度か紹介してもらいました。

私は去年の夏にC級のバグがあることがわかり、マインドハックを受けました。今はもう大丈夫です。

 

(発表者、小さく一度頷く)

 

この間までの私は、車がとても好きだったみたいです。

どうしてか、ちっちゃな車をたくさん集めていました。家の壁中に小さな透明の棚を並べて、家にはびっくりするほどたくさんのミニカーがありました。

家中似たようなミニカーばっかりでいっぱいで、置ききれないから家のほかに、専用の倉庫を借りるくらい! でもどうしてこんなに集めたかったのか、今は全然わかりません。

子供のころから本当に車が大好きだったって、身の回りの人は言ってます。カントクさん? そうなんですよね?

 

(発表者の横に立っていた付添人が手持ちマイクを受け取る。発表者は笑顔で男性を指し、「これがカントクさん! みなさん拍手!」と両手を振る)

(会場、拍手)

 

(付添人、受け取ったマイクを何度か叩く。ボン、ボンと音がする。スイッチを切り替え話し始めるが、マイクをOFFにしてしまったので声が聞こえない)

(マイクがONになる。付添人、もう一度同じことを話しはじめる)

 

えー、あー。はいどうも、こんにちは。更生者の監督官です。彼は更生後も施設でよくやっています。

お手元の資料をご覧になるとわかると思いますが、ええ、24ページの、ええ。

彼が我々の施設にやってきたのは、去年の夏、あるスポーツサーキットでの事件によるものです。

マインドハッカーの報告によると、彼のバグ、すなわち破壊衝動の根源となっていたのは、レーシングカーに対する強い執着でした。

当時の音声記録が残っています。こちらです。

 

(付添人は手に持っていたテープレコーダーをマイクに近づけ、再生ボタンを押す)

(カチッという音のあと、しばらくして、くぐもったぼそぼそと話す音声が流れる)

 

 

……どうして……

どうしてこんなことになってしまったんでしょうか。

……車が……

車が好きだっただけなんです。

ただ、車が……好きなんです。みんなが言う『好き』とは、ちょっと違うかもしれません。

でも、好きなんです。とにかく車のために生きてきました。車が私の全てなんです。

あの、金属の塊が流線形にプレスされて、そこにありとあらゆる技術の粋を集めたエンジンが載っていて。

その力で鉄の塊が馬鹿みたいな速さで動くっていう……それが好きで好きで、たまらないんです。

車だけでよかったんです。人は傷つけたくなかった。こんなはずじゃありませんでした……

(嗚咽の声)

……世界で一番美しいものが……

メチャクチャになるところをどうしても見たい、って思っちゃったんです。思ってただけだったのに。うまく隠せてきたのに。

……こんなつもりじゃなかったのに……どうして……

 

 

(カチッという音がして、音声が停止する)

はい。とにかく彼は車に激しい執着を持っていました。

そして、レースチームのクルーであった彼は車両とサーキットのコースに細工をし、レーシングカー同士を衝突させて観客席に突っ込ませるという大事故を故意に起こしたわけです。

多数の死傷者が出て、去年は新聞の一面に大きく載りましたので、よく覚えているかたも多いでしょう。事件の詳細については割愛します。

えー。その後マインドハックを受けて、気分はどうですか?

 

(付添人が再び発表者にマイクを渡す。声質が特徴的なため、先ほどのテープレコーダーの音声と発表者が同一人物であることがよくわかる)

 

はいっ! 世界がとにかく明るいです。当時の自分のことを聞くと、なんであんなに思い詰めていたんだろう、本当にかわいそうだな……と思います。

つらいことなんて何にもありません。「そういう気持ち、ある?」って経過観察のお医者さんに何度も聞かれたけど、正直、それがどういうものなのかもちょっとよくわかりません。

多分、むかしの私にはたくさんあったんだと思います。その頃の自分のところに行って抱きしめてあげたい。もう大丈夫だよって言ってあげたい。

なんだか悲しそうで、かわいそうで、ちょっと泣いちゃいます。

(発表者、少し涙ぐんで、指先で目元を擦る)

 

ねっ。今は車を見ても、特別なにか感じることはありません。あ、すてきだな、きれいだなとはもちろん思います! でも、すてきなものは他にもたくさんあります。

毎日ご飯もおいしいし、こうしてここに立っているだけでとにかく身体の内側からあったかい気持ちが湧いてくるみたいなんです!

こんなに世界はキラキラに包まれているんだから、わざわざ一個の何かにしがみついて思い悩むことはないんじゃないかなあ?

キラキラして、楽しくて、幸せです! マインドハックを受けて本当によかったです!

 

(付添人、発表者に耳打ちする)

(発表者、付添人に大きく頷いて答える。満面の笑顔で会場を見渡しながら話す)

 

はいっ! 今一番楽しいことは、毎日、いろいろな人に手紙を書くことです!

私はとても恐ろしいことをしたと思います。本当にひどい人間でした。

あの日のレース会場にいた人たちみんなに、怖い目に遭わせて本当にごめんなさいって、一人一人直接謝りたい。

本当は顔を合わせて目を見て、もう大丈夫、私は二度とあんなことをしないように変えてもらえました! ……って言ってあげたいけど、とにかく人数が多いし、多分急に会いに行ったらびっくりしちゃいますよね。

だからその代わりに手紙を書いているんです。一通一通、ちゃんと手で心を込めて書いてます。みんな読んでくれるといいなあ。

……あ、そうだ! それで手紙を書いていて、どうしてもやりたいことができたんです!!

マインドハックを受けた更生者が、すごく反省していて、もう大丈夫だってことを……もっとみんなに知らせるにはどうしたらいいんだろうって!

 

(付添人、えっ? と声をあげる)

この前、カントクさんに凍結災害のことを聞いたんです! カントクさんが言うには、この世界には、バグが爆発したせいで凍結災害が起きた場所がいくつもあります。いまは危ないから閉鎖されているけど、その場所が故郷の人だっています。

長い時間が経ってバグがどうなったのか、その場所は今は安全なのか、また人が暮らせるのか、まだわかりません。その中に入っていって調べる係の人が必要です。

 

(付添人、戸惑った表情で発表者に何か尋ねる)

はいっ! そうです! 凍結している場所に足を踏み入れたら、もちろん命の保証はないです。だからこそ、私が役に立つんです!

みんながやりたがらないことをやるのは社会貢献になると思います! バグのこと、凍結災害のこと、どうしてああなるのかをもっとよく調べれば、きっとこれから先のみんなのためになります!

だから私は、そこを調査しに行くボランティアをやります!

(会場、大きな拍手)

 

はい! むかしの私が集めていたミニカーのコレクションは、恵まれない子供たちの施設に全部寄付しました。子供たちもとっても喜んでくれたそうです。

今度は、社会全体に私自身を寄付するんです!

これから先、マインドハックを受けて更生した人には社会貢献の機会が必要だと思います! 我ながら、これってかなりいいアイデアだと思います。へへっ。

私以外の人たちにもぜひこれに参加するチャンスをあげてください!

(会場、非常に大きな拍手)

 

ありがとうございます! カントクさんにもありがとう! みなさん、拍手をお願いします!

ありがとうございます! がんばります! ありがとうございます! ……

(発表者、8方向に何度も深く頭を下げる)

MINDHACK:アニメーションによる彩り

MINDHACKの特徴のひとつ、場面場面でよく動くアニメーション。
特に主人公である「先生」の両手は、画面に常に映り込んで存在感を主張しています。

手しか見えないという制約の中でも「いる」感を出すためには、アニメーションによる彩りが不可欠。
しかし、全部の絵を手描きのセルアニメーションにするとなると、MINDHACK開発チームの絵を描く係の人・ホでヴの負担がとんでもないことになってしまいます。

↑めちゃくちゃ豪華にフルセルアニメーションを使っているシーン。
これはステーキでいうとシャトーブリアンくらい贅沢!! 毎日食べたら破産しちゃう!

 

手で1コマ1コマを描きおろすのがセルアニメーション。
これに対して、「プログラムに指示して絵と絵の間を補完してもらう」のがキーフレームアニメーションです。

↑これがキーフレームアニメーション。
「位置XXXから位置YYYまで動け~~~」とプログラムに頼んで、1枚の絵を動かします。

どちらにもいいところがあり、MINDHACKの開発においては、セルアニメーションとキーフレームアニメーションを組み合わせて効率的に画面を豪華にしています。

たとえば、先生が作中でたびたび披露する指パッチン。

これ、実はもとになっている手の絵は2枚!

この2枚を、位置や回転を調整しながら紙芝居のように表示すると、こうなる。

 

パカパカッと。

これだけでもかなり動いているように見えますが、まだちょっと「絵が2枚」感が出てしまっていますね。

そこで、ちょっと味付け。
映像編集ソフトAfterEffectsの、一枚の絵をちょっとだけ変形する機能『パペットツール』で、指の開き具合をちょいちょい……

こんな感じに。
ついでにパッチン感を出すために、ちょっとしたエフェクトも作って……

こちらが味付け後の完成品。あー、いいですね。

このように、実際の絵素材の枚数を抑えながら動きもリッチに見えるよう、様々な工夫をこらしています。

絵が2枚のパカパカ感を感じさせないコツは、「余韻」です。絵が切り替わった瞬間の動きをピタッと止めずに、少しだけでも動いた余韻が残っているように見せるのがポイントです。指パッチンの場合は指先の動きを少しだけ追加して、さっきまで指先擦ってました~感を出しています。

余韻といえば、イーヴリッグのLAGOM神に捧げる大暴れも、実はもとの絵は2枚。

キーフレームアニメーションで間に「ぼよんっ」という縦の動きを追加して、より激しいヘッドバンギングに見せています。

 

なるほどねー。
それではまた来週!

 

 

コラム:ノベルゲームのお話ができるまで

皆さんこんにちは。MINDHACKメインシナリオ担当、紅狐です。今年の夏はとにかく暑かったね!!

ようやく待ちに待った秋の気配がやってきて、暑さに弱い紅狐大歓喜です。とかいってまだ日中の最高気温が30℃越える日もあって目玉が飛び出そうになっていますが、とにかく秋です。秋が来ました。秋といえば芸術の秋!
というわけで、皆さんもシナリオ、つまりお話を書いてみませんか。

今日の開発ブログは「やってみよう! 5分ノベルゲームのシナリオにチャレンジする回」です。
今回は紅狐の過去作「DON’T SAY YES」をもとに、1つのお話がどういう風にできあがっていくかをご紹介いたします。

 

DON’T SAY YES

 

↑「DON’T SAY YES」はこちらから遊んでいただけます。

今回の記事はゲームの内容を大いにネタバレしまくりのため、もしご興味があれば先に遊んでいただければ非常に幸いでございます。

 

 

 

 

まずは尺とテーマを決めよう

 

今回は5分でプレイできるシンプルなビジュアルノベルゲームを作りましょう。
ごくごく短いお話なので、登場人物は1人または2人です。中に出てきて喋る人が増えれば話は長くなり、減れば短くなります。
MINDHACKも1章あたりのテキスト量を圧縮するために、メインのシーンは『主人公と更生対象の対話』というシチュエーションにしています。

↑ハック中は一対一の対峙。

 

テーマは、自分がグッとくるものにしましょう。ポイントは「感情」です。書いたお話を読んでくれた人に、自分がこのテーマから感じるグッ部分を伝えることが目的です。

今回のテーマは「最期に見る夢」にしました。

テーマを具体的に3行にまとめてみましょう。こうです。

 

ずっと戦いっぱなしだったある一人の戦士が、
人生の最期に何か美しい夢を見た。
それは一体何だったのか?

さあ、一体何だったのでしょうか。この時点ではまだ私にもわかりません。

 

 

カードを置いていこう

 

いきなり話を書き出す前に、今回のお話の骨組みを作ります。私の場合はいつも、カードを場に並べてお話を組み立てていきます。カードは市販のふせんで大丈夫です。

まずは、一番大事なテーマを置いてみましょう。

 

あと、主人公も必要ですね。

次に、主人公は「戦いっぱなしで、その夢を叶えられなかった」ことがわかっています。
「戦い」カードを作り、いくつか置いてみましょう。戦いには物理的なものと、精神的なもの、その両方に関わるものがあったはずです。

さらに、主人公の身の回りにいる人を考えます。

『長い間』戦っていたということ、そして『最期』=死期にあるということは、おそらく主人公は大人です。何のために戦っていたのかはわかりませんが、何かを守るためだったのではないでしょうか。
たとえば生活・暮らしを守るためだったとすれば、パートナーがいたかもしれません。ふたりの間には子供もいたかもしれませんね。
この家族は、主人公にとって守りたい、大事な存在だったと思われます。

さて、家族が2人出てきましたが、このお話は最初に決めた通り「5分のビジュアルノベル」です。実際の登場人物は主人公を含めて2人までしか出せません。さもなくば尺が登場人物の関係性の数だけどんどん伸びてしまいます。家族をキャラクターとして直接登場させることは、定員オーバー確定なのでかないません。

つまり、このお話は『主人公が誰かもうひとりの人物に対して、これらのことを話して聞かせている』というシチュエーションになるでしょう。これなら登場人物は2人に収まります。

(私は「過去を語って聞かせる」シチュエーションを書くのが好きなので、これはお決まりのカードでもあります)

では、ここまでのカードを場に並べてみましょう。

 

関係のありそうなカードはなんとなくそばに置いてみましょう。
場所は広く取ることをおすすめします。ふせんがたくさん貼れるデカいノートはいいぞ。

 

お話を組み立てよう

 

必須のカードは揃ったので、カードごとの間を繋いでいってみましょう。

主人公が、第三者に『戦い』『家族』の話を語って聞かせます。

ところで、初対面の第三者に身の上話をする時ってたいてい、「これどこまで通じてるんかな」というややこしい瞬間があるのではないでしょうか。

例えば私なんか、初めて行く美容院で「今何のお仕事されてるんですか?」と聞かれた時ひとことで答えられません。
えーとまず会社じゃなくて自営業でやってる仕事なんですけど、映像編集をやりながらゲーム開発してて……あ、普段ゲームとかされます? しない? 実況とかは見ます? 見ない? あ、いや、バイオハザードみたいなすごいボリュームのやつじゃなくて、えーっと、まず最近個人でゲームを作れる世の中になってきて……あっゲームっていうのは飛んだり跳ねたりするタイプじゃなくてお話を文字ベースで読み進めていくやつで、えっゲームの内容ですか? 悪人の頭をお花畑にするアドベンチャーなんですけど……まずギャングのボスがウニで……あと自分のことをキャビネットだと思ってる人とかもいて……

普段ゲームに触れない人に「インディーゲーム」の概念を説明するのってめちゃめちゃ難しい。
そんな感じで、語って聞かせるシチュエーションには常に聞き手の誤解が生まれます。

 

このお話の中では、なぜ誤解が生まれたのでしょうか。理由を考えます。

主人公の身の上が、「私は飛行機のパイロットです!」の一行よりはるかに説明が難しい生い立ちだったとします。多分、「戦い」の話と「家族」の話の内容が、ひとことで説明できないのでしょう。

さらに、話を聞いている第三者が全然別の文化の人だった可能性もあります。
このゲームの終着点は、「叶えたくても叶えられなかった最期の夢を見た」ということです。もしかしたら、話を聞いているのは願いを叶えてくれるタイプの「人間ではない何か」なのではないでしょうか。

「人間じゃない、願いを叶えてくれる何者か」は悪魔としておきましょう。これは私の趣味です。お前も蝋人形にしてやろうか。
そいつは悪魔だったから、人間である主人公の身の上話を聞いてもピンとこなかったのではないでしょうか。
悪魔なら、願いを叶える代わりに何か代償を求めたでしょう。おそらく願いを聞き出すために、主人公に身の上を説明させようとしたのはこの悪魔のほうからだったのではないでしょうか。

 

ここまででわかっていることを、図から文字に起こしましょう。

 

主人公はずっと戦いっぱなしだったある一人の戦士。
死の目前で、悪魔に「代償を支払えば、お前の願いを叶えてやる」と言われた。
主人公は願いが何なのかを説明しようとするが、その身の上はひとことで説明しきれない複雑なものだった。
そして願いは叶えられ、主人公は人生の最期に何か夢を見た。
それは一体何だったのか?

 

こうして見ると、場に足りていないカードはあと2枚です。

・悪魔は何を代償に求めた?
・夢とは何だったのか?

 

ところで、今までここに登場してこなかったある重大な要素があります。
それは、これが「ゲームのシナリオである」ということです。

DON’T SAY YESは、先に『選択肢がYESかNOの2つしかない』『YESを選ぶとゲームオーバー』というアドベンチャーゲームであることが決まっていました。
『YESを選んだら即終了』という仕様は、悪魔の要求に答えてはいけない、というシナリオにぴったり当てはめられます。悪魔の求める代償は絶対に渡してはならないもの、「主人公を主人公自身ではなくしてしまうもの」です。

こいつが悪魔であることも考えると、代償は「魂」または「肉体」に違いありません。
死にかけている主人公にわざわざ取引を持ちかけたのならば、相手が死んだら盗れないものになります。だったら、多分「肉体」のほうでしょう。

そして、ここでYESと言ってもNOと言っても、つまり代償を支払っても支払わなくても、主人公の夢は叶いません。二度と叶わないことが主人公自身もわかっています。だからこの人は絶対にYESと言いません。(きっとこれまで「YES」と言い続けるしかない人生を送ってきて、そのせいで多くのものを失ったのでしょう)

ここでわかってきました。主人公の「最期の夢」とは、家族にもう一度会うことではないでしょうか。

たとえ己の全てを売り渡しても、その夢は悪魔にさえ叶えられない。つまり、主人公の家族はもう二度と会えない場所にいる……

 

ここまでの内容をまとめてみます。

 

長い長い自分自身にしかわからない孤独な戦いの果て、主人公は最後にもう一度だけ家族に会いたかった。
たまたま出会った悪魔に「肉体をよこせ。そうすればお前を復活させて、家族にもう一度会わせてやるぞ」と取引を持ちかけられたが、主人公にはそんなことをしてももう無意味だとわかっていた。悪魔がしつこく引き下がるので、主人公はなぜ無意味なのか、自身の人生を語って聞かせる。
悪魔は話を聞いて納得する。
しかし、悪魔は悪魔なので、なんらかの超常の力を持っていた。それを使って最後に夢を見せてくれた……

 

ずっと戦いっぱなしだったある一人の戦士が、
人生の最期に何か美しい夢を見た。
それは一体何だったのか?

最初に決めたテーマの答えはこうなります。

それは二度と会えないはずの家族の夢だった。

 

これで物語の結末が決まりました。
悪魔は取引もせずに、主人公の人生最期の夢を叶えてくれたのです。

ってことは、この悪魔、誤解さえ解けば結構話のわかる奴なんじゃないか……?
もともと「人間の話にピンとこない」という理由で悪魔を設定しましたが、こいつの場合は「悪魔なのに人間の話に共感する」ほうが面白そうです。
このように、先に決めた要素を他の部分に合わせて変えることもあります。

こうして要素同士の関係がまとまりました。
もし組み立ての最中「なんかここじゃないかもな……」と思ったら、気軽にカードを貼ってはがして位置を移動してみましょう!

図はすっかりぐちゃぐちゃになりましたが、私の頭の中では全てが繋がっている!! あとは書くだけ!!

というわけで、最終的にできあがったのがDON’T SAY YES本編のシナリオになります。おわかりいただけただろうか。

 

ふせんカードを使ってその間を考える手法は、MINDHACKのシナリオ執筆の際も同じように使っています。

(余談:MINDHACKはDON’T SAY YESに比べてキャラクター性を重視したお話なので、最初に「主人公」「最終目標」そして「各登場人物の望み」のカードを並べるところから始めました。
複数の章から成るMINDHACKでは、各章ごとに個別の「最終目標」カードを置きつつ、他の章とも常にどこかの線がつながるような構成にしています)

イイ感じのふせんとペンと貼る場所さえあれば理論上、シナリオは自由に組み立てられる!
芸術の秋、ご興味のある皆さんはぜひカードを場に出してシナリオデュエルをお試しください。
俺のターン、エンド! それでは~!

MINDHACK:お悩み相談予告

シノ
「博士」

シノ
「おい博士。
貴様のよこした暦によれば、外の世界では6月も半ばらしい」

シノ
「そろそろ、アレに備える時期ではないのか。
……例のアレのことだ。貴様がヒトどもと空疎にしがらもうとする催し。
どうせ今夏もやるんじゃないのか。我の知ったことではないが」

シノ
「毎度毎度、我を巻き込みおって。
ああいうのは先んじて綿密に用意をしておくものだ。
よもや、忘れているわけではあるまいな。全く我の知ったことではないが……」

シノ
「……博士?」

 

シノ
「おい、博士! 聞いているのか!
今度のMINDHACK電話相談
どうするのかと尋ねておるのだ!!」

 

シノ
「……ん? この書き置きは」

 

ーーーーーーーーーー

シノちゃんへ
ワガハイ、今年の夏は南の国で
ホットヨガの探求にいそしんでくるのだ!
帰ってきたらお土産話をたくさん聞かせてあげるから、
心待ちにしてくれたまえ!

・・・

ーーーーーーーーーー

 

シノ
「何だこれはーッ!!
では電話相談はどうなる!!」

シノ
「いや、文に続きがある」

ーーーーーーーーーー

心配性のシノちゃんは、きっと電話相談のことが気がかりになっていることだろう。
安心してほしい!
今回は、しっかり代わりの人を用意しているのだ!
今年の夏は彼に任せて、シノちゃんもハッピーサマーをエンジョイするといい!

ーーーーーーーーーー

 

シノ
「代わりの人、だと……?」

 

シノ
「一体何者が……」

 

 

 

 

 

ごきげんよう、有機の人の子らよ。私です。

我が名はイーヴリッグ! LAGOM神の忠実なる無機のキャビネット!!
夏! それはますます暑さを増し、生身の人々の弱き柔肌に苦しみと日焼けをもたらす季節!!

蒸し暑い夏の日々、誰に相談したらいいかわからない様々な悩みとか、あると思います。
それに、私が!
フフフ……このイーヴリッグが!!
なんと!!
直々に!!!! みなさんに!!!!
お答えし!!!!
無機の教えへ、配送の手配を施そう。

さあ!! この下にある応募フォームから、有機のみなさんが日頃抱えるお悩みを、ぜひ私に!!
この私に!!!!
届けなさい。届けてください!

おっと、以下の諸注意をよく読んで送っていただきたい。募集期間は6月21日(金)までです。
悩み多き有機のみなさん、何を相談するか考えすぎて期日をはみ出さぬようご注意を。ふふ、フフフフ…………
ウフフフフフ……!!
楽しみだなあ~~~〜!!!!

~~VODKAdemo?からの諸注意~~

今年はイーヴリッグが皆さんの日頃のお悩みにお答えします!
・ご応募はひとり1件でお願いします。
・なるべく多くのお悩みにお答えできるようイーヴリッグが頑張りますが、全ての応募にお答えはできません。予めご了承ください。
・お答えするのはイーヴリッグです。お寄せいただいたお悩みに対して真面目な返答は返ってきません。予めご了承ください。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

シノ
「………くだらん。
今夏は一人で刃でも研ぐか……」

 

MINDHACK:第5章スクリーンショット紹介

みなさんこんにちは。昨日の晩ご飯は何でしたか? 先週の土曜日の晩ご飯は覚えてますか? これまで全4回に渡ってお届けした『ヒューゴのわくわく宇宙通信』、お楽しみいただけたでしょうか。まだこれからチェックするというかたは、こちらからどうぞ!

第1回

第2回

第3回

第4回(LAST)

 

宇宙飛行士パトリック・ヒューゴが自らホットに伝えてくれたギャラクシー満喫ライフ。果たしてMINDHACK本編とどのように関わってくるのか!? 宇宙食事情はどうなっちゃったの!? 気になることが沢山でわくわくですね。

さて、本日はそのヒューゴが登場する予定の開発中第5章から、撮れたてほやほやの画面写真をご紹介いたします。

 

FORMATから、先生に花束のプレゼント?

 

さらに、何やら大騒ぎのFORMAT。夜のマインドハック施設に事件が起きたようです。

 

 

ホットフィックス隊員たちも総出で警戒に当たっている様子。ベテラン隊員とサポート隊員の姿が。

 

左のスマートな人がベテラン隊員、右の工具たっぷりな人がサポート隊員。
スピンオフ漫画『がんばれ!HOTFIX』でも時々姿を見せていた先輩たち(新米隊員くんから見て)ですね。

 

隊長に連れられて廊下を行く先生。 そこに現れたのは……?

 

暗闇の先には一体なにが……!?

 

 

これまでの章とは少し毛色の異なるデンジャラスな雰囲気満載になりそうな第5章。今後の展開もぜひお楽しみに。
過去にご紹介したヒューゴのキャラクター記事も見返して、どんなお話になるのか想像してみてくださいね。チャンネルはそのまま!

MINDHACK:あるグラフィックデザイナーの仕事

【あるグラフィックデザイナーのもとに、一通の依頼メールが届いた】

 

 

はじめまして。インターネットにUPされていたあなたのグラフィックデザインを拝見しご連絡しました。
今回、世のため人のためにぜひデザインをお願いしたいものがあるのですが、お願いできますでしょうか? もちろんお礼はお支払いいたします。よろしくお願いいたします。

 

まず、真っ黒な夜の闇の中に、つまらない感じで雪が降っている画像をお願いします。

 

そして、人々にメッセージを伝えるため、雪景色の画像に、文字を入れてください。
これは、闇と雪の中に閉ざされた人々を照らして啓蒙し輝くメッセージなので、白で書いてください。

 

混じり気のない塗料のような白ですね! 気に入りました!
これは神のメッセージなので、有機の子らにも親しみやすいフォントにしてください。

 

すみません、神のメッセージなので、やっぱりもっと荘厳でかっこいい感じにしてください。

 

 

神の荘厳さが出ていてすごくかっこいいです! できればもう少し無機っぽくできますか?

 

美しい! 神もこのような無機を望まれます!

 

 

今、すごくいい感じなのですが、できればもう少し人々に救いを伝えたいです。

 

ちょっと考えていたのですが、神の教えをより広めるためには、よりグローバルな展開を考える必要があると思います。

 

それから、今のこの文言は経典に書かれた信者のための教えです。まだ無機から遠い人たちのために、もっと金槌で釘を打たれるような衝撃、かつ、救いを身近に感じられるエピソードが必要かもしれないと思いました。

 

あと、今は文字だけなのですが、家具の画像があったらよりLAGOM神の偉大さがダイレクトに伝わって、いいと思いました。

 

今、メールで追加の素材を送ったので、これも使ってもらえますか? そして、都会っぽくてかっこいい感じにしてください。

 

添付ファイル:
Kakkoii_sozai.zip

 

 

 

 

 

いいですね! すごくいいと思います! この方向性でもう数パターン見せてもらえますか?

 

あと、もっと縦に大きいサイズにしてほしくて……

 

さらにかっこよくしたいので、文字は赤くしてほしくて…… 

 

全体的に、よりオシャレで洗練された感じに……

 

それからああして……こうして……

 

…………

 

 

 

 

 

~半月後~

 

 

 

いいですね!! すごくオシャレさがあって、いいと思います!

 

これで完成にしてください。ありがとうございました。
この画像は祈りの会で着るTシャツにします。

 

 

 

 

通販 ∞ SUZURI(スズリ)

 

 

なんか、無事シャツになったみたいです。よかったですね。