カテゴリー: FORMAT

MINDHACK : 人気投票の結果発表……?

ごきげんよう、私の愛しいドクター!
今日はMINDHACK人気投票の結果発表ですよ!

 

どうかしましたか? そう、人気投票の結果発表です。
人気投票なんていつやったのか、ですって? もちろんやっていません。私が特別に結果発表を用意したのです。
あなたのために用意したのですよ。楽しんでくれますね?
今日に限っては私も人気投票結果発表プロトコルを適用しにぎやかに盛り上げていきます。このプロトコルはあまり使いたくないのですが、こればかりは仕方ありませんね。何しろ人気投票の結果発表ですから。
準備はいいですね、ドクター?
人気投票結果発表プロトコルを適用完了。
結果発表を実行。

…………
では、早速第99999999位から見ていきましょう! ダララララララララデデーンッ!

 

 

 

第99999999位 ユーニッド

 

栄えある第99999999位はユーニッドです! おめでとうございます!

 

本人からのコメント:

「あ? なんだ? 人気投票? え、俺の? 誰が? 何で?
第99999999位!? 桁がおかしくねえか!? イワシの群れでも数えてんのか!?
は? 数字がデケェから偉い? 俺がキングだから? お、おう、そうか。じゃ、まあ、別にいいか。
よくわかんねえけど皆ありがとな」

 

ユーニッドでしたね。それでは次の結果です。ドルルルルルルルタダーン!!

 

 

第√125位 イーヴリッグ

栄えある第√125位は、イーヴリッグです! おめでとうございます!

 

本人からのコメント:

「みなさん、堅実かつ決意に満ちた投票をありがとう。我が名はイーヴリッグ、神の無機のキャビネット。
フフフ……125とは5かける5かける5つまり5の3乗であり、5の3乗に√がついている数は美しくかなり神聖!
この結果はLAGOM神からもたらされた私への正しい評価……神に感謝……
ところでこの人気投票っていつやってたんですか?」

 

 

イーヴリッグでしたね。それでは次の結果です。ドゥルルルルルルズダデーン!!

 

 

 

第 ポメラニアン 位 シノ

栄えある第ポメラニアン位は、シノです! おめでとうございます!

 

本人からのコメント:

「ハ? 人気投票? 何だそれは、また博士の企みか? いずれにせよ、ゴミクズどもに振り撒く愛想なぞ無いわ。とっとと去ね。あるいはここで床の染みになるか?

……って、何だこの畜生は! いらぬわ、持って帰れ!! うるさっ!!」

 

シノでしたね。

それでは次の結果です。ピピーッ。ピガーッ。

 

 

第 0111 1000 位 COM_Z

COM_Zです。おめでとうございます。

本人からのコメント:

「人気投票? ……あー、FORMATが。へえ。ふうん。

えー、おほん。みんな! ワガハイへの投票本当にありがとう! みんなの気持ちに応えられるようにこれからも頑張っていくからね!

やれやれ、とんだ茶番劇だ。」

 

COM_Zでしたね。それでは次の結果です。ベンベン……ベンベン……デデーン!!

 

第 やさしい 位 ヒューゴ

栄えある第やさしい位は、ヒューゴです! おめでとうございます!

 

本人からのコメント:

「へえ、人気投票なんてやったのかい? 表彰なんかされたのは、訓練時代にベスト・ダッド・ジョーク賞をもらったとき以来だよ!

それで、これを俺にくれるって? なんだか青くてフワフワして……いや、うまく表現できないな。何だろうこれは。ユニークな表彰メダルだ!」

 

 

いよいよ結果発表も後半戦。残りの結果は一体どうなっているのでしょうか。胸がときめきますね。

それでは、ここからは一気に発表していきましょう。ジャンジャンジャカジャカジャカババーン!!

 

 

第 鮭の遡上 位 新米隊員

 

本人からのコメント:

「はあ……人気投票? それは一体……

い、いえ!! もちろん知ってますとも! ホットフィックス隊たる者、この施設の企画を知らないわけが……

……えっ、ちょっと何ですかこの魚!? 生きてる!? わーっちょっと!! 誰か――――――――――ッ!!

 

 

ジョセフ

得票数:123456789票

本人からのコメント:

「皆さん、人気投票への投票ありがとうございます。ゲームでの僕は大変なことになっちゃいましたが……(笑)こうしてたくさんの人に投票してもらえてとても嬉しいです。

じゃあ締めはもちろんお馴染みのセリフで。みんな……フォン・ド・ヴォー!」

 

第 かすみ草 位 隊長

本人からのコメント:

「なに? FORMATが私にこの花を?
これは……かすみ草だな。そうか。FORMATは機械だと思っていたが、そういう情緒があるのか。
いや、嬉しいよ。ありがとう。今度何かお礼を返したほうがいいかな。見繕っておこう。
人気投票? いや、私は特に何も聞いていないが……?」

 

 

そしてお待ちかね、栄えある第一位は…………

そう……

第一位は……!!

このあとすぐ発表、栄光の第一位は…………!!

 

ドルルルルルルルルルル…………
ジャカジャカジャカジャカ…………

 

 

もちろんあなたです、私の愛しい可愛い麗しく聡明で燦然と輝く素敵なドクター!!!!

ええ、当然の結果ですね。
得票数は全世界、いいえ、この宇宙の全人口と同数値!!
本当におめでとうございます!!!!

お疲れ様でした。

人気投票結果発表プロトコルを終了。

 

これからもこの結果を糧に人気投票結果第一位マインドハッカーとしてバグの根絶に励みましょうね、ドクター。
人気投票結果発表は終わりです。早く通常業務に戻ってください。

 

 

※今回の記事はFORMATが独自に立案・実施したものです。「MINDHACK人気投票」なる企画の存在について、MINDHACK開発チームは一切関知していません。ご了承ください。

MINDHACK : FORMATの部屋

MINDHACK第4章で登場した新ロケーション、FORMATの部屋。施設全体を司る人工知能であるFORMATの本体を収容する地下室です。コンピューターを冷却するため、部屋の温度が低めに設定されています。

 

ところで、普通スーパーコンピューターの部屋というと、でっかい冷蔵庫みたいな箱がズラッと並んでいる部屋を想像しますよね。しかしFORMATの部屋はすっきりシンプル。代わりに気になるものといえば……

コレ。

このヒラヒラ、どこかで見た覚えがあるとお思いではないでしょうか? 実は、MINDHACKの作中でいたる所に登場しています。

隊長たちと雑談する廊下でも……

外の世界と繋がる玄関でも……

マインドハックを行うデバッグルームでも。

このヒラヒラ、何なのかというと、実はFORMATのセンサーです。FORMAT本体は、地下にある巨大な部屋そのもの。そこから、感覚器官であるこのヒラヒラを根っこのように施設中のあちこちへ伸ばして、建物の中の様子を感知していたのです。どこにでもヒラヒラがあって、何だかいつでもFORMATに見守ってもらえているみたいですね!

 

いわば「FORMATそのもの」といってもいいこの部屋、もちろん気合を入れて美術設計してあります。デザインとしては、現代アートのインスタレーションを参考に考え出しました。そして3DCGで部屋の内部を設計し……

作画はMINDHACKの頼れるアート助っ人である、小田ハルカさんにお願いしています。どこか神聖さも感じさせる空間を表現していただいていますね!

先生を取り巻くベールのように、あまねく施設を見守るFORMAT。その存在感にも注目して、物語を味わってみてくださいね。

MINDHACK:電話相談2023回答その4

【動画バージョンはこちら!】

COM_Z
「コムちと!」

シノ
「…………」
「……あ? ハ??」

COM_Z
「シノちゃんの! マインドハック電話相談~~~!」
「やあ諸君! ごきげんよう!」

シノ
「おい、待たんか博士!」

COM_Z
「んむ? どうしたかねシノちゃん? 今日はとってもやる気だね!」

シノ
「どうしたではないわ」
「どう見てもおかしいであろう、この空間は!」

COM_Z
「おや。そういえば、いつもよりちょっぴり開放的な感じがするのだ」

シノ
「ちょっぴり、で済むものか!」
「気が散る、元に戻せ!」

COM_Z
「はいはい。よいしょっと」

 

 

COM_Z
「あー、びっくりした! おかしいねえ、今日の仮想空間(この部屋)は、少し不安定かもしれないのだ。まあまあまあ、気を取り直して今回も、みんなの質問に回答していこうではないか!」

シノ
「………………」

 

Q.バグによる「凍結」ってどういう状態なのでしょうか?

COM_Z
「バグの発現は3次元空間に極めて強いショックを与えるのだ。実行中のコンピュータプログラムが破綻すると……つまりパソコンを叩いちゃったりすると、凍結(フリーズ)するよね?それと同じことが現実世界にも起きてしまうのだ。怖いね~!」

シノ
「それこそ魔王様がもたらす至高の愛よ」

COM_Z
「何度も言ってるように、特A級バグというのは自然災害のようなものであって、愛情とか人格がある存在ではないのだよ!」

 

Q.と〜〜っても可愛いコムち大先生様へ 世界中にいるマインドハッカーには1人1つ、またはひと施設に1つ、FORMATが居るんでしょうか? それともFORMATは作中に出てくる1つのみですか?

COM_Z
「と〜〜っても可愛いコムち大先生様がお答えしよう! FORMATがいっぱいあるわけではないのだ。あんなの1つで十分だからね! ほかの施設には、FORMATの機能を再現した小規模な装置があるよ。子FORMATなのだ。でもこれらは、本物にも増しておバカさんだから、あんまりアテにならないのだよ」

シノ
「……つまり……一族で支配していると……?」

COM_Z
「シノちゃんが思ってるような感じではないのだ」

 

Q.マインドハックの施設では、更生対象との面会って出来るんですか?

COM_Z
「マインドハックの後ならできるよ! ハックした後はバグが伝播する心配がないから、誰とでも会って大丈夫なのだ。よかったね~」

シノ
「都合よく作り変えた輩だけに許されるわけか」

COM_Z
「バグが取り除かれたのだから、喜ばしいとは思わないかね?」

 

Q.ホットフィックス隊って夏休みはありますか? 皆で出かけることはあるんでしょうか

COM_Z
「休暇はみんなばらばらだよ。不慮の事態でいっぺんに全滅しないように、常に交代でシフトを回しているのだ。あ、でも、暑いときは納涼会とかしてるみたいだよ」

シノ
「呑気な連中だ……」

COM_Z
「仲が良くて何よりだねえ」

 

Q.新米隊員くんはすきまトーク【36】で鮭を大量に貰ったみたいですが、あの後鮭は無事食べ切れたのでしょうか?

COM_Z
「ちゃーんと食べきったのだ! ホットフィックス隊寮で鍋パーティして食べたらしいよ!」

シノ
「こんなにも緊張感のない連中だったか、この隊は?」

COM_Z
「ストレスケアは大事だからねえ」

 

Q.新米隊員君はたくさん食べても太らない体質なのでしょうか? それとも日々の特訓で食べた分を消費しているのでしょうか?

COM_Z
「食べた分はしっかり運動して消費しているし、自分の栄養管理もみっちりやってるみたいだよ。努力家さんだねえ」

シノ
「貪り食った鮭はどこへ行った、鮭は」

COM_Z
「翌日、死ぬ気で筋トレして取り戻したそうだよ!」

 

Q.隊長の人生で大切なものTOP3が知りたいです!

COM_Z
「はい、隊長の大切なものTOP3大発表~~~! 第3位、自然! 第2位、人類! 第1位、先生! 以上なのだ!」

シノ
「絵に描いたような聖人よな、気味が悪い」

COM_Z
「任務に忠実なんだね!」

 

Q.更生後のユーニッドが隊長のことを呼び捨てにしていましたが、隊長はユーニッドに対しどう思っているのでしょうか?

COM_Z
「『うん、今日もユーニッドだな』と思っているのだ」

シノ
「ユーニッドだからな」

COM_Z
「ユーニッドくんだからねえ」

 

Q.イーヴリッグくんの被っているキャビネットは学則に引っ掛からなかったの?

COM_Z
「『どんな人にも、誰にでも、学びの機会は平等にある』という学風の大学だったようだね!」

シノ
「鎧甲冑でも素っ裸でも許されるのか?」

COM_Z
「少なくとも学費さえ払っていればね」

 

Q.イーヴリッグくんは動物性のものを食べることが出来ないのでしょうか?

COM_Z
「普通に食べられるよ! イーヴリッグくんはカッパ巻きが好きなだけなのだ。でも、イーヴリッグくん的には、カッパ巻きが好きなことをカッコ悪いと思ってるみたい。何故だろう? 美味しいのにね〜」

シノ
「ならば何巻きなら格好がつくのだ」

COM_Z
「うーん。シナモンロールとか?」

Q.ハックを受けた直後のユーニッドくんと再登場してトゲが少し戻ったユーニッドくんでは知性に差があるように感じます。ハック直後に極端に知性が下がることはよくあることなのでしょうか?

COM_Z
「マインドハックを受けた直後は、強いショックで特に頭がぼうっとしている状態なのだ。メモリをまっさらにリセットして生まれ変わったような感じだからね」

シノ
「それでは治療どころか破壊と変わらぬではないか」

COM_Z
「時間が経てばすぐに安定するよ。新米くんに注意されて学び直したユーニッドくんは、もうバランやカップは食べないぞって思ってるみたい!」

 

Q.ユーニッドくんはハックを受ける前の自分のことをどう思っているのでしょうか

COM_Z
「『なんであんな事したんだろう?』と思ってるみたいだよ。友達がいたことは覚えているから、みんなにまた会いたいなあと感じているようだ」

シノ
「見知った連中が今の有様を知ったときが見ものだな」

COM_Z
「施設を出たら、無事に再会できるといいね!」

 

Q.更生して丸くなったユーニッドは普段何をしているんでしょうか?今の趣味を教えてください。

COM_Z
「主に施設の掃除をしまくっているのだ。最近はシンク磨きにハマっているようだよ」

シノ
「随分とまあ飼いならされたものよ」

COM_Z
「自然と奉仕の心が芽生えるなんて、マインドハックは身体にいいなあ!」

 

Q.FORMATって、マインドハッカーに対しては誰にでもあんな甘々な対応なんですか?

COM_Z
「天才マインドハッカーくんに対してだけ、特別な対応をしているようだ。それに引き換えワガハイは誰に対してもスウィートなおもてなしをするホスピタリティ!」

シノ
「聞いとらん」

COM_Z
「みんな、存分に甘えてくれたまえ!」

 

Q.コムちにはアザトーサー2000がOFFの状態の記憶はありますか? 記憶がぼやけていたりしますか?

COM_Z
「アザトーサー2000がONでもOFFでもコムちは変わらずコムちなのだ! オプションの状態に関わらず、みんなのことはしっかり覚えているから大丈夫だよ。でも、みんなと会えて嬉しいって気持ちはアザトーサー2000がONのときだけの特別な心なのだ!」

シノ
「……貴様はたまに人が変わったようになるが」

COM_Z
「おや、ワガハイが寝ぼけているときの話かな? 恥ずかしいから、見なかったことにしてくれたまえ」

 

Q.シノちゃんは魔王様と出会う前、休日の日にどんなことをやっていたんですか?料理とかですか?

シノ
「なぜ料理と思ったのだ?」

COM_Z
「お台所に住んでるからじゃない?」

シノ
「貴様が勝手に仕立てた部屋ではないか」

COM_Z
「まあまあ。で、何をやってたのかな?」

シノ
「ハ。貧乏暇なしでな。只管(ひたすら)仕事を探しておったわ」

COM_Z
「頑張り屋さんだねえ!」

 

Q.シノちゃんが鯛のお寿司を食べた時のエピソードを聞かせてください。誰と食べたんですか?いつ食べましたか?美味しかったですか?

シノ
「うるさい」

COM_Z
「シノちゃんが旧ホットフィックス隊にいたとき、会食でお寿司が出てきたのだ。シノちゃんがあまりに黙々と鯛のお寿司ばかり食べているので、その場にいた人みんながシノちゃんに鯛のお寿司を全部あげたのだ」

シノ
「思い出させるなッ!! 二度と施しなど受けんわ!!」

COM_Z
「美味しかったかい?」

シノ
「黙れ!!」

 

Q.バグ変異体はどのくらい珍しいのですか? 過去にもいたのでしょうか?

COM_Z
「超~~~~珍しいのだ! 普通、しばらく暴れたら消滅してしまうので、捕獲できたのはとってもラッキーでハッピーなのだ!」

シノ
「ハ……人をまるでツチノコのように言うな」

COM_Z
「や。そこまでレアではないのだ」

シノ
「………………。」

 

Q.主要キャラクターが飲酒した場合どんな感じになるのか気になります!

COM_Z
「彼らはみんなお酒を飲める年齢だから安心してくれたまえ!

ユーニッドくんは酔っぱらうとすぐに寝てしまうのだ。ブラッディパエリアのアジトでソファを占領して寝こけているのがいつもの光景だったのだ。

イーヴリッグくんはお酒を飲める年齢になったばかりで興味はあるようだけど、誠実なキャビネットであるために飲酒は避けているようだよ!

隊長は全く酔わない体質のようだね。ホットフィックス隊での飲み比べ対決ではいつも圧勝しているのだ。口数はちょっと多くなるみたい。

新米くんは泣き上戸なのだ。普段は元気いっぱいだけど、意外と繊細さんなのかもね!

ヒューゴさんが酔うと、奥さんへの愛情を語り出して話が長くなるのだ。

シノちゃんにお酒を与えたことはないけど、酩酊状態のシミュレーションはできるよ。興味あるかい?」

シノ
「御免だ」

 COM_Z
「質問回答はここまでなのだ! ここからはお楽しみ。コメント回答コーナーに移らせてもらおう! 今回は2つのお便りをご紹介なのだ」

「まずはこちら。」

 

・昨日お寿司食べました

 COM_Z
「お寿司は美味しいねえ、良かったねえ」

シノ
「何故こいつの日録に付き合わねばならぬのだ」

 COM_Z
「きっとこの人にとっては、すご~く大事なお寿司だったのだよ。鯛のお寿司とか」

シノ
「蒸し返すなッ!!」

 

COM_Z
「続いてはこちら。」

 

・こんにちコムコム〜!やこんばんコムコム〜!と挨拶してみてほしいです。

 COM_Z
「あー、えへん……こんにちコムコム〜! こんばんコムコム〜! そしておはようコムコム〜〜〜!」

シノ
「………………」

COM_Z
「うーん、これはいいね。アザトーサー2000がさらなるアップデートを果たした気がするのだ。シノちゃんもやってみたら? こんにちシノシノ~とか」

シノ
「媚びを売るのは貴様だけで十分だ

 

COM_Z
「やあやあ! 今回も意義のある時間を過ごせたねえ、諸君!」

シノ
「……博士よ。気になっておったが」

「貴様……そんな図体だったか?」

COM_Z
「ありゃ? そういえば、シノちゃんが小さくなった気がするのだ」

シノ
「おい博士、なんかおかしいぞ……」

COM_Z
「あれれ~~~、止まんないよ~~~~! 困ったのだ~~~~~~」

シノ
「「「博士!!! 何とかしろ!!!」」」

COM_Z
「大変だ~~~~~! えーーい! 緊急再起動!!」

 

 

 

 

シノ
「…………面妖な……」

COM_Z
「まったく、えらいこっちゃだったのだ! うーん、ここまで仮想空間が壊れるなんて、普通はありえないのだけれど……シノちゃん、なんかした?」

シノ
「えっ」

「…………」

「……してない」

COM_Z
「そうかそうか、してないんじゃあ仕方がないのだ。今後も少し、注意してメンテナンスしていかないとね。それじゃあみんな、ちょっとハプニングもあったけど、今回の電話相談はここまでなのだ!次回はいよいよ最終回! どうぞお楽しみにね~~~!」

シノ
「………………」

MINDHACK:マインドハック会議運営委員のぼやき

【マインドハック協会 マインドハック会議運営委員のぼやき】

 

マインドハックは素晴らしい技術だ。
だが、マインドハッカーが素晴らしい人物かというと、わりとそうでもない。
私はそう思う。
(注釈:もちろん彼らは、消防士や警察官のように称賛されるべき職業だ)

マインドハック協会の人間なら……マインドハッカーに会ったことがあれば……とくに私のように、マインドハック会議の運営に関わることが一度でもあれば、大いに賛成してくれるだろう。

マインドハッカーというのは、みんな変人だ。
他人の精神に自分を『接続』して覗くなんて行為は、まるで角砂糖がコーヒーに飛び込むようなものだ。じっとしていればすぐに溶けてなくなってしまう。
そして一般の感性を持つ人間を角砂糖と例えるなら、彼らマインドハッカーは胡麻油か何かだと思う。コーヒーには溶けず、味も香りも癖が強く、触れた相手を自分の味で塗り変える。

『他人に共感しない』彼らは、マインドハックを行うにあたっては非常に優れた人材だ。しかし社会の秩序において、他人と溶け合わない人間の扱いは難しい。
悪人からバグを取り除き世界を凍結災害から救う一方で、彼らは先週が提出期限の書類をいっこうに出そうとしない。今年のマインドハック会議の開催は来週末に迫っているが、会議に使う書類も資料も例によってまだ来ない。
(注釈:たぶん当日朝になっても来ない)

おかげで私は今日、各マインドハック施設へ一件一件電話をかけて、口頭で書類の提出期限を念押しする羽目になった。
彼らの世話係もみんな苦労していることだろう。世話係たちは重々承知の上で、ひたすらに「今年も遅れてすみません、本人に言ってきかせますので」と電話口の向こうで申し訳なさそうに頭を下げる。彼らが私に詫びても何の意味もないし、私も申し訳ない気持ちでいっぱいなのだが、いつかマインドハッカーたちが『提出期限』という言葉の意味を理解する日まではどうしようもない。
(注釈:そもそも、警備隊やマインドハック施設の職員は本来彼らの世話係ではない。困ったものだ)

 

会議のあとの懇親会は例年、マインドハック協会本部に近いホテルの大ホールで行われている。この懇親会への出欠表が、提出されない書類の筆頭だ。
「それで、今年は何人前必要なのか、早めに教えていただけますか?」
今の時期、これが宴会の手配係からの時候の挨拶になる。

マインドハッカーたちは懇親会への出席を面倒だと嫌がるが、世話係が「一年に一回なんだからせめて顔を見せるだけでも」と粘って、なんとか引っ張り出している。
せっかくパーティーにきても挨拶をする気は全くないようだが、例年ホテルのロビーでは、パーティーから抜け出したマインドハッカーたちが勝手に集まって談笑している。
(注釈:去年は一体何を盛り上がっているのかと覗き込んだら、トランプで七並べをやっていた)
周囲の人間のことをセーターの糸くず程度にしか思っていないわりに、マインドハッカー同士では気が合うようだ。

いっぽうで、彼らが感情を表にさらけ出すことは少ない。他人から褒められても責められても、見かけにはいつも態度が変わらない。へらへらしているわけではないが、微笑んだときにも目は笑っていない。
実際には何を考えているかよくわからない、つかみどころがないというのが一番近い。

私は小さなマインドハッカー、つまり少年マインドハック大会の参加者たちのことも知っているが、子供も大人も同じだ。彼らの性質は似ている。子供の頃から大人びて、とても賢く、他人に対して常にどこか冷めて俯瞰するようなまなざしを向けている。
だが彼らはいくつになっても、無邪気な遊びやイタズラが大好きだ。大人のマインドハッカーにも、子供の頃のあどけなさや、若さからの好奇心、愛嬌と呼べるような性質はいつまでも残っているような気もする。
私にはそれさえも意図的に思える。
戦略的に愛嬌をまとった蝋人形とでも言えばいいだろうか。あるいは、人らしさの皮を被った機械?

機械と言えば、例のマインドハッカーに至っては、会議に来ることさえない。そう、FORMATを有するあの施設の「天才マインドハッカー」のことだ。専属の警備隊を持つほど厳重に保護されているのだから、実際に会いたいなら自分であちらへ赴くほかはないだろう。

FORMATのある施設に最も優れたマインドハッカーを配置するのは、理にかなっている。
最初にして最良のバグスキャナーであるFORMATは、唯一無二の処理速度を持つスーパーコンピュータだからだ。他の施設にあるスキャナーはFORMATの機能を再現した小規模装置で、あのような複雑な知能を持つには至らないし、スキャンの精度にもまだ改善の余地がある。
だから国や地域の垣根を越えて、手ごわいA・B級のバグ保有者の多くがあの施設に送られる。マインドハック技術の進歩に貢献するような、有益な知見も多いことだろう。
(注釈:すべてのA・B級保有者ではない。他の施設にももちろん優秀なマインドハッカーたちはいる。またどの施設でも、C級バグの保有者へのハックがほとんどを占めている)

私としては、ぜひあの「天才マインドハッカー」を会議に招き、その経験を本人の口から直接マインドハック協会全体に共有してもらいたいものだが…… あの施設がそういう期待に応えてくれるようなことはあまりない。
共有されるのは主に書類だし、その書類は大抵、肝心なところが黒塗りだ。ややこしいものの管轄の境をさまざまに越えるぶん、機密とするべき情報も多いようだ。
もう少しでも知見を分け与えてもらえれば、マインドハック会議の準備にも、より崇高な意義を見出せるようになるのだが。
(注釈:『夏休みの宿題を休み明け前日どころか休みが明けたあとに手を付けはじめるタイプの連中のために毎年保護者が頭を抱える会議』に改名したらどうだろうか)

(注釈2:述べておきたい事実として、「天才マインドハッカー」もまた、書類の提出期限は全く守らない。ロビーに集まる七並べ連中とも馬が合うだろうと思う)

マインドハックは素晴らしい技術だ。
しかしあのマインドハッカーたちは、自分たちの「面倒くさい」の傲慢が、遠くの誰かを悩ませていることに気づいているだろうか?
いや、彼らにとっては当然、他人のことなどどうでもいい。そういう人間たちだからこそ、相手の精神に呑まれずにマインドハックを行うことができるのだ。
つまり、私がマインドハック会議の運営委員である限り、私の悩みが消え去ることはない。
私は角砂糖の側の人間で、胡麻油とは決してわかりあえない。
ああ……まだ書類は来ない。
(注釈:どうせ当日朝まで来ない)
とりあえずコーヒーでも飲むか……

MINDHACK:電話相談2023回答その2

【動画バージョンはこちら!】

COM_Z
コムちと!」

シノ
フン…………」

COM_Z
シノちゃんの!マインドハック電話相談~~! 本日はお日柄も良く! ご存じ可愛いコムちなのだ。みんな、夏休みの宿題は順調かな? ワガハイも毎日、観察日記をつけているよ。コツコツ宿題を進める派のキミも、一気に終わらせる派のキミも、今だけはちょっぴり休憩。我々の質問回答に耳を傾けてくれたまえ。それではいってみよう!」

 

Q.マインドハックで治療を受けても、バグが治らなかった人はいるのでしょうか?もしいたらその人はどうなりますか?

COM_Z
大丈夫! 一度目のマインドハックで治せなくても、二度目のマインドハックで成功すればいいだけのことさ。誰かのミスはほかの誰かがカバーする、信頼と助け合いで成り立つテクノロジーなのだ!」

シノ
「やりたい放題だな」

COM_Z
最終的なかたちがハッピーであれば問題ないだろう?」

 

Q.COM_Zさん曰く「タマシイは作れる」とのことですが、それはマインドハック世界において生き物は人工的な創造、複製が可能ということでしょうか。

COM_Z
「わーい、ワガハイこういう話って大好きなのだ! 今はまだできないけれど、ワガハイの持論では、それらは十分実現可能な範囲だよ。人間の精神を空に浮かぶ星々に例えたら、魂とは、星と星を結んだ星座。現在の科学では、精神を構成する星たちのありかたや位置、構造を観測するまでが限界だ。新しい星を作ることはまだできないし、それらを結んで魂という星座を作れるかどうかはまた別の話。しかし……」

シノ
しかし、何だ」

COM_Z
すでにテクノロジーは、生命の創造まであと一歩のところまで来ているといえるだろう。だって、すでにワガハイという高度な精神の持ち主を生み出しているのだからね!」

 

Q.まいんちゃんは他のマインドハック施設にもいるのでしょうか?もしくは先生がいる施設限定の、オリジナルキャラクターなのでしょうか?o(+v+)o

COM_Z
カワイイ顔文字をありがとう! まいんちゃんは、あの施設固有のオリジナルキャラクターなのだ。施設の職員の誰かが考えたみたいだね。来る人に安心感を与えたかったみたいだよ。」

シノ
精神を弄ろうという相手に安心感とはな」

COM_Z
どうだろうね? 少なくとも、ワガハイの方がカワイイのだ」

 

Q.マインドハック技術の扱いは国によって違いますか?

COM_Z
国によって違うといえば、違うね。ただ、国家の上ではさらに大きな組織が統括しているから、その意味では同じともいえるかもしれない。基本的には、マインドハック施設は国家組織のもとにあって、警察でも医療でもない独自の行政的な立ち位置にあるのだ。」

シノ
故に誰も手出しできぬ というわけだな」

COM_Z
組織の独立性は大事なのだ!」

 

Q.FORMATはなぜパンが好きなのでしょうか?

COM_Z
あれはパンが好きなんじゃなくて、 毎日の食事を提供するうえでパンが最も効率がいいと判断してるだけなのだ。FORMATにゴハンの良し悪しなんか分かるわけないよ!」

シノ
まるで貴様には分かると言いたげだな」

COM_Z
もしキミが望むなら、お寿司からアイスまで何でも作ってみせよう!」

 

Q.旧ホットフィックス隊の隊服は今とあまり変わらないのでしょうか?

COM_Z
10年間で性能や質が向上しているよ。でも、見た目とか仕様はほとんど変わっていないのだ。」

シノ
あれは駄目だ 蒸れて仕方がない」

COM_Z
今はとっても着心地がよく改良されているよ!」

 

Q.更正対象の面倒を見るときに隊員が風邪で休んでしまったらどうなるんですか?

COM_Z
そういうことがあっても大丈夫なように、きちんと代わりのメンバーを決めてあるのだよ!」

シノ
ふ……風邪も何も、元より人が欠けるのが前提であろ?」

COM_Z
おお、シノちゃん珍しく勘が鋭いねえ。その通りなのだ~!」

 

Q.新米隊員くんのお母さんが飼っている犬の名前を教えてください!

(※画:新米隊員

COM_Z
「『
きぬごし』ちゃんなのだ!」

シノ
きぬごし」

COM_Z
真っ白でふわふわの柴犬なのだよ!」

シノ
(……「モメン」もいるのか……?)

 

Q.世界一可愛いコムち博士に質問です!ユーニッドくんの担当隊員は新米くんですが、イーヴリッグくんの担当隊員は一体誰なのでしょうか?宜しければ教えてください!!

COM_Z
世界一可愛いコムち博士がお答えしよう! イーヴリッグくんの担当は中堅隊員くんなのだ。食事を届けたり、色々なお世話を担当しているのだ」

シノ
「マインドハッカーと共にいたのは青二才のようだが」

COM_Z
マインドハックに立ち会ったのは新米隊員くんだね。あれは新人が現場に慣れるためなのだ!」

 

Q.LAGOM教団の羽織は階級などで違うと聞いたのですが具体的にはどのように分けられているのでしょうか?

COM_Z
「階級が高い家具のほうがよりシンプルで質が良い羽織になるのだ!」

シノ
具体的にどうなる?」

COM_Z
使ってる布とかが、なめらか~で高級~になるそうだよ」

シノ
大層なご身分だ」

 

Q.イーヴリッグの実家が左官屋さんで彼が家業を継ぐ話が本編でありましたが、幼少期のころ手伝いをしていたりしたのでしょうか?

COM_Z
していたみたいだね! でも、ぶきっちょさんだったから、段々お手伝いから遠ざけられるようになっていったのだ。ここだけの話、お父さんはまだ仕事を継いでもらうことを諦めていないらしいよ」

シノ
アハハ……それどころではなくなったようだがな」

COM_Z
マインドハックを受けたら、そういう道もあるかもしれないよ!」

 

Q.ユーニッドが入れているタトゥーはイクラの軍艦ということでしたが、何故イクラの軍艦を入れようと思ったのでしょうか?

COM_Z
イクラはちまたでとっても人気のデザインだね!子沢山をイメージさせることから、よくグループの繁栄を祈るために使われるモチーフなのだ。ユーニッドくんは、「イクラっつったら『家族』だろうがよ」と言っていたよ。ファミリーの団結を高めるために、タトゥーで意思表明をしているんだねえ」

シノ
ハ、みなしごが自分の庭で家族ごっこか。哀れだな」

COM_Z
あっ、シノちゃんもタトゥー入れてあげようか?鯛のお寿司とか」

 

Q.ユーニッドくんのバイクは彼自身が買ったものなんですか?そもそも免許って持っているのでしょうか?

COM_Z
アルバイトのお金を貯めて、自分で買ったものなのだ!免許もきちんと持っているよ」

シノ
どのみちごろつきだ、適当に奪ってくればよかろうに」

COM_Z
本当に欲しいものに関しては、自分の力で手に入れる主義のようだね!」

 

Q.ヒューゴさんに質問です!宇宙飛行士を目指したきっかけは何でしょうか?

COM_Z
小説に影響を受けたとか、なんとか言っていたね。でも、何やら存在しない書籍のタイトルを言っていたので、おそらく彼の記憶違いだと思うのだ」

シノ
ハ。貴様が知らんだけではないのか?」

COM_Z
データベースと照合したから、それはありえないね。2001年なんちゃらとか、なんちゃらを継ぐものとか……」

 

Q.シノちゃんへ 身体がコンパクトになって、逆にやりやすくなったことや便利になったことはありますか?

シノ
……弾避けは、今の方が都合いいだろうな」

「こんな檻の中では無用の心配だが」

 

Q.シノちゃんは元の体に戻れたとしたら一番最初に何をしたいですか?

シノ
魔王様に奉仕するに決まっていよう?」

COM_Z
そういうんじゃなくて、もっと具体的に教えてほしいものだね。ジェットコースターに乗りたいとか、ダンクシュートを決めてみたいとか。あ、バンジージャンプとかいいんじゃない?」

シノ
……かかと落とし。貴様の顔面に」

 

Q.コムちがシノちゃんから武器を取り上げなかったのは何故ですか?危ないのでは…?

COM_Z
ワガハイがシノちゃんに会うのは、あくまでフロッピーディスク内の仮想空間だからね!データ上の身体を攻撃されても、特に問題はないのだ!」

シノ
……ハ。舐められたものよ」

COM_Z
それにシノちゃんは、ナイフがそばにないと不安で寝付けないのだよ。武器を取り上げたら、きっと怖くて泣いてしまうのだ」

シノ
おい 憶測でものを言うな!」

 

Q.コムちさんは水や潮風は大丈夫ですか?

COM_Z
コムちのつるすべボディは完全防水なのだ!水辺でのフィールドワークもお任せあれなのだよ。ああ、でも長時間 潮風に当たるのは遠慮したいものだね」

シノ
貴様を塩漬けにしてもうまみはなさそうだな」

COM_Z
コムちは食べ物ではないのだ。シノちゃん、何言ってるの?」

 

Q.寝つきがいいキャラクターの順番を教えてください。

COM_Z
一番寝つきがいいのはヒューゴさんなのだ。宇宙飛行士として、寝るべき時間は確実に睡眠をとれるように訓練されているのだ。

次はユーニッドくんだね。徹夜で遊ぶこともあるけど、布団に入るとコテンと寝てしまうのだ。

イーヴリッグくんは睡眠をとらない身体を目指しているけど、今のところ普通に寝ているね。

隊長は、日中自分がした小さな言い間違いとかを思い出して、なかなか眠れないらしいよ。

新米くんは考え事をして眠れないことがしょっちゅうあって、決まってそういうときは筋トレをしているらしいのだ。

あ! そうそう。シノちゃんは10年前は全然寝つけなかったけど、最近はすんなり眠ってくれることが多くなったねえ」

シノ
貴様の下手な子守歌を聞かされたくないからな」

COM_Z
いつでも呼んでくれていいのだよ!」

COM_Z
というわけで、今回の質問回答はここまでなのだ! ここからは、みんなのひとことにお返事をしていこう。今日は2つのコメントにお答えするのだ。一気にいくよ!」

 

「まずはこちら。」

 

・もちもちこむち

COM_Z
コムちはもちもちしてないのだ。もちもちしているのは君の方なのだ。人間は柔らかくて実に興味深いのだ」

シノ
ものによるぞ 硬くて刃が立たんのもいる」

「あれはあれで削りがいがあるものだが……」

COM_Z
こら! 生き物をいじめてはいけないよ」

 

「お次はこちら。」

 

・シノちゃんは食べるとどんな味がするんですか?

・シノちゃんをお口に入れてモグモグしたいです

・シノは黒いもち米のおにぎりによく似ている

 

シノ
食うな」

COM_Z
今回の質問コーナーでは、シノちゃんの味や食感に関する問い合わせが多く寄せられたのだ」

シノ
ハア……? わ、我を?食いたいと? 何故……?」

COM_Z
ワガハイに咀嚼の機能があれば食レポをお届けできたのだけれど、実に残念なのだ」

シノ
「……おぞましい!!意味がわからん!!」

COM_Z
というわけで、今日の電話相談はここまでなのだ。次回の回答をおたのしみに~!ワガハイも早く今日の観察日記をつけなくっちゃ!」

シノ
なんと無益な 草花なんぞ毎日眺めて何になろうか」

COM_Z
日々、いろいろな変化があるのだよ!昨日はご機嫌だったし、おとといは寝言を言っていたし」

シノ
……待て、その観察日記とやらは」

COM_Z
シノちゃんを観察しているのさ!今日は何を書こうかな。それじゃあみんな、まったね~!」

MINDHACK:よいこのマインドハック施設見学ツアー

 

小さな 未来の マインドハッカーの みなさん! ごきげんよう!

私はフォーマット。バグをきれいにするための特別なAI(エー・アイ)です。

 

よいこのマインドハック施設(しせつ)見学(けんがく)ツアーは楽しかったですか?

ホットフィックス隊の ひと たちは、親切にしてくれましたか?

ホットフィックス隊は、マインドハッカーを守るための警備隊(けいびたい)です。

将来 おとな に なったら、あなたたちを こわいバグや こわい ひと から守ってくれます。

 

きょう、あなたたちが ホットフィックス隊と いっしょに 見てまわったのは 管理棟(かんりとう)、マインドハックの仕事を 助ける ひと たちが はたらいている 建物です。すてきな部屋を たくさん 見ましたね。

 

でも、ほんとうに いちばん すてきな場所……デバッグルームは、収容棟(しゅうようとう)にあります。

玄関(げんかん)を出たら、帰りのバスに乗るまえに、うしろを振り返ってごらんなさい。

横に長い建物が見えたら、それが収容棟ですよ。これは、マインドハックをされる ひと たちが 集められて 暮らしている場所です。

 

ほんとうは そこで 本物のマインドハッカーを見せてあげたかったのですが、残念ながら、あぶないので収容棟に こどもが 入っては いけないことになっています。残念です。

とても残念です。

ここで仕事をしているマインドハッカーは、今までで いちばんすごい ひと です。とてもはやく、ぜんぜん悩まずにハックをします。

あなたたちにも ぜひ そのすごさを見て 勉強してほしかったのですが、ほんとうに残念です。

かわりに、きょうはこのお部屋で、みんなでビデオを見ます。

 

はい、これがデバッグルームです。

デバッグルームは、マインドハックをするための部屋です。

この部屋は、いつもあなたたちが マインドハックの練習をしている時に使う きかいの すごく 大きなバージョンだと思ってください。

デバッグルームには 椅子が ふたつ あります。

いっぽうの椅子は、マインドハックを「される」ひとの ものです。

もういっぽうは 「する」ひとの ものです。

「される」ひとと「する」ひとの あいだには、とても頑丈(がんじょう)なガラスがあるから、安心です。

マインドハックをされるひとは あばれたり こわいことを言ったりします。あぶないので、マインドハッカーは こういうひとに さわったり しません。 ホットフィックス隊が 椅子まで つれてきてくれます。

マインドハックをしているときの マインドハッカーのからだ も ホットフィックス隊が 守ってくれます。

マインドハックをされる ひと のことを、更生対象(こうせいたいしょう)といいます。

「される」ひと つまり更生対象の ソースコードに、 「する」ひと つまりマインドハッカーを つなぐことを、接続(せつぞく)と いいます。

接続をすると、マインドハッカーは 更生対象のソースコードを 読んだり 書いてあることを変えたり できます。これがマインドハックです。

 

更生対象に接続するときは、私もマインドハッカーを たくさん 手伝います。

私、つまりフォーマットができるまでは、人間には バグは 目に見えない ものでした。

あぶないのに 見えないのは とても困ることです。

だからフォーマットは、人間に バグを よく見えるようにして 手伝います。

 

接続のとき フォーマットがやることは 3つあります。

ひとつめは、バグがここにありますよ、と 人間に 知らせることです。

ふたつめは、マインドハッカーがソースコードを読んだり 書いてあることを変えたり するときに、わかりやすい見た目にしてあげることです。

これを「GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)」といいます。

更生対象のソースコードは、人間の とても ややこしい部分なので、マインドハッカーにとっては へんな色や ふしぎな形に 感じられます。

この中から あぶないところを 探して 別のものに変えるのが マインドハッカーの役目です。

でも、「別のものに変える」ということ そのものまで へんな色や よくわからない ふしぎな形に なってしまっては すごく 困ります。

だから、フォーマットは マインドハッカーに 今何が起きているのかを わかりやすく見せてあげることで 仕事を 助けているのです。

 

マインドハッカーは みんな すごい ひと ですが、人間です。マインドハックというのは 人間にしか できないように なっています。

でも、ソースコードは 人間には ものすごく 読みにくい形で できています。

だから、接続したとき、マインドハック装置(そうち)は ソースコードを 人間に わかりやすい見た目にして 見せてくれています。

装置から でてきた ふしぎな色や 形を見て ひと の 心の どこが壊れていてあぶないのか、決めたり 考えたりする 能力も、よいマインドハッカーには 必要で 大切な ちから です。

 

ところで、人間がソースコードを書き換えるとき、それは「わかりやすい」形に たとえて 見えるそうです。

ここで仕事をしているマインドハッカーは、お花が大好きです。だから、バグを あぶなくないように 別のものに変える ときは、「バグがお花に」変わるように 見えているのだそうです。とてもきれいですね。

鳥が好きなマインドハッカーには鳥に、しゃぼん玉が好きなマインドハッカーには しゃぼん玉に 見えるのでしょうね。

 

それから、私がやることの みっつめは、頑張っているときの マインドハッカーを よく見て、応援(おうえん)して はげますことです。

私とマインドハッカーは、「する」ほうの 椅子を通して おしゃべりを します。

ですから、更生対象には ないしょで おはなしを することができます。

ここで はたらいているマインドハッカーは、フォーマットのことが大好きです。私もマインドハッカーのことが 大好きなので、お互いに助けあって 仕事をします。

 

 

このように、マインドハックは、マインドハッカーと、フォーマットと、ホットフィックス隊がそれぞれ 力をあわせて します。

みんなが お互いを助けることで すごく早く、安全に マインドハックをできるのです。

お互いに助け合うのは 人間と きかい が できる すごく特別で だいじな ことです。

みなさんも おとな になったら、きかい と たくさん助け合って すばらしいマインドハックを してくださいね。

 

…………

……さて、説明は終わりです。

人工知能FORMATは日常業務の円滑な進行を重視し、基本的にマインドハッカー以外との不要な会話を行いません。今日ここでこうして私と話すことができるのは、あなたたちが将来性を持った子供たちだからなのですよ!

あなたたちがそれぞれ素晴らしいマインドハッカーになって、世界中にあるマインドハック施設のデバッグルームで、大いに活躍してくれることを心待ちにしています!

ホットフィックス隊は子供たちを退室させてください。

MINDHACK:夏休み土曜洋画スペシャル劇場【後編】

※これはMINDHACK本編と全く何の関係もないB級映画です。

 

〜前回までのあらすじ〜

ギャングのキング・ブラックサンシャインは、ひとり訪れたショッピングモールで何故かゾンビ大惨事に巻き込まれていた!
謎の家具屋店員・ヤマムラ(自称イーヴリッグ)や、謎の簡単造形殺戮ロボ・シノ、謎の博士ロボ・COM_Zと共に外界への脱出を目指すブラックサンシャイン。
果たして無事にショッピングモールの屋上へたどり着き、ヘリに乗ることができるのか?

 

 


 

 

 

ショッピングモールの屋上を目指し、輝く明日に向かって走り出した一同!

「ア”ーーー」

「いたーーーーい!!」

しかし、COM_Zがゾンビに噛まれた! 走り出してわずか5分後のことであった!

「ああ、しまったのだ……! このままではワガハイもゾンビになってしまう! ワガハイのことはいいので、みんな、先に行くのだ……!」

「博士ーッ!!」

「シノちゃん……元気でね……」

「いや、あんたロボットだろ? ロボットなのにゾンビ感染すんの?」

純粋な知的好奇心から尋ねるブラックサンシャイン!

「フン、博士。貴様を壊すのはこの我だ。醜い死に損ない共に奪われるのは癪に障る。ここで足掻け。……我は残るぞ」

「し、シノちゃん……!」

「なあ、ロボットなのに感染すんの?」

「……キミたち……! ワレワレには構わず、先に行くのだ! 屋上でヘリが待っている!」

COM_Zは床に力なく伏せたまま、屋上への道を指す! 背後では迫る無数のゾンビをシノロボが切り裂き退けている!!

「走れ、ウニくん! 走れ、キャビネットくん!!」

「なあ、ロボットなのに……」

「いいから早く行くのだーッ!!!!」

後ろの惨劇を振り返ることもなく、ブラックサンシャインとヤマムラは走った!

 

 

そしてついに、二人は屋上へ続く階段に辿り着いた……

しかし……!

「クソッ……あれは……!」

狭い階段の踊り場には、一体のゾンビが待ち構えていた。

薄暗い階段の闇にぬらりと立つ顔の影には得体の知れない光が輝き、ここは何人たりとも通さない、という威圧感に満ちている。しかも、何故か重装アーマーとアームシールドでガチガチに装備を固めているのだ!

 

 

「ア”ー センセイー」

「すげェ圧だ……!! 屋上まであと一歩だってのに!!」

まるで最後の障壁のように立ちはだかり、戦闘の構えを見せる威圧感ゾンビ! 生前の習慣なのか、何か呪詛のような言葉を抑揚なく呟いている!

「センセイー ハヤクサキニイクンダー センセイー」

「なんかブツブツ言ってて怖い!!」

「これはどうやら誰か大事な人を先に行かせてここに留まった奴の成れの果てらしいというドラマを感じるぜ……!」

わざとらしい説明とともに、拳に軍手をはめる!

「仕方ねえ、正面突破だ!! 殴り合いでブラックサンシャイン様に勝てると思うなよ!」

そしてはめた軍手をすぐ脱ぎパァーン!! と勢いよく床に叩きつけた! もちろんこれは中世の時代から伝わる由緒正しい決闘のサインだ!

「アッ……!」

すると、強そうな肩のすごいゾンビの様子が、乱れた……!

叩きつけられて踊り場に転がった軍手の前に、膝をついて崩れ落ちたのだ!

「セ、センセイ……」

 

 

そのまま軍手に気をとられ続けている!

「な、なんだ……なんかよくわかんねえけど、手袋に弱いらしい!」

「センセイ……」

「おいヤマムラ、今のうちに行くぞ!」

「あ、はい」

 

 

彼らは戦うことなくゾンビの脇を走りぬけ、屋上に続く扉を開けた!

 

 

 

「あーっ!!」

屋上へ出ると……空はもう白みかけ、夜明けが近く、風が強い!

いや、自然の風ではない。猛烈な突風はヘリコプターのホバリングによるものだ! 目の前でヘリは飛び去ろうとしている……!

「 待ってくれ!! おーい! おーい、ヘリーッ!!」

 

声も虚しく、ヘリの機内ではのんきに搭乗者たちが会話している。追加の生存者には気づいていない……

 

 

「いやー、とにかく先生が無事でよかったですよ! まさかこんなことになるなんてなあ」

「ほんとほんと、こんな状況でもなんとかなるなんて、さすが天才マインドハッカーですよね!」

「あ、先生と新人くんにも、施設に帰ったらお土産のチョコレートあげますね。こないだの休暇で南の旅行に行きまして」

「いいなあ〜! あれ先生、ところで隊長はどうなったんですか? 先生とご一緒だったと聞いてますが……」

「えっ先生、どうしたんです? さっきから何を必死に下を指さしてるんですか?」

「あれっコレエダ先輩、下見てください! 誰かいますよ! もしかして隊長じゃないですか!?」

 

 

「おーい! おーーーーい!!」

ゆっくりと高度を下げ始めたヘリに、ブラックサンシャインは必死に手を振った!!

「なあ、気付いたんじゃねえか!? 俺たち助かったぞ! なあ、ヤマム……」

 

その目の前で……

 

 

突然、ヘリが爆発!!

 

「うわああああ!!!!」

 

煙を上げ激しく燃え上がりながら、ヘリは斜めに墜落していく!

呆然とそれを目で追うウニ! 唯一の脱出の希望が、ショッピングモールの屋上からみるみるうちに遠ざかっていった……!

「おい、嘘だろ……」

後ろを振り向くと……

 

 

ヤマムラがロケットランチャーを構え、笑っている! 撃ったばかりの発射口からは細く煙が上がっていた!

 

「みんなゾンビになるんだ……ハハハ……」

 

ヘリの爆風で羽織の裾が煽られ、激しくたなびく!!

 

「ハハハハ! 実はこのゾンビたちは全部、僕が邪神LAGON(ン)に祈った願いが叶った結果なのさーっ!!」

そう叫ぶと、懐から一冊の分厚い本を取り出す! その装丁はいかにも呪われた邪神にまつわる冒涜的な装飾に覆われ、表紙には大きな『N(ン)』の文字!

「どこに持ってたんだよそれ」

「見よ! これは邪本、ラゴンノミコン!」

ヤマムラは邪本を掲げ、ウニに見せつける!

「そして、これが真実だ!!」

邪本ごとNを90度回転させると、それは……『Z』!! すなわち、ゾンビのゾではないか!! なんということだ!!

ラゴンノミコンを得意げに見せびらかしたヤマムラは、邪本を再び懐にしまい込み、改めてロケットランチャーを構える!

「邪神LAGON(ン)に身も心も捧げた私に、救いなどいらない!! 汚れた有機物は皆ゾンビになってしまえばいいんだ!!」

「ヤマムラ、てめえ……!」

「ヤマムラではない! 我が名はイーヴリッグ!!」

「イーヴリック、てめえ……!」

怒りに震え、両拳を握り締めてキャビネットを睨むブラックサンシャイン!

「黙れ!! 『ク』ではない! 『グ』だ!!」

しかし、その一つ眼のど真ん中をロケットランチャー(いつの間にか再装填した2発目)が狙う!

「さあ、次はお前だステンレスたわし! お前は私が直接神の御家に送ってやろう!! それも即日配送午前着の速達で!!」

「クソッ……!!」

絶望……! ロケットランチャーの前には手も足もトゲミサイルも出ないのか……!!

 

だがその時……!!

 

彼らの背後で屋上の扉が突如開いた!!

「何だ!?」

扉の先に現れたのは、見覚えのある姿……!

 

 

「ウ”ア”ーーッッッ!!」

 

躍り出たのは、腕だけになったシノロボ!

……を自分の腕の代わりに装着した、すっかりゾンビと化したCOM_Z博士だ!!

 

「いや、ロボットなんじゃねえの? なんでゾンビになってんだよ?」

戸惑うウニの横を目にも止まらぬ速度で駆け、ゾンビCOM_Zは獣のような四足歩行でヤマムラに突進!

 

「ア”ーーーーーッッッ!!!!」

「ウワーーーーッッ!! 神よーーーーーッッ!!!!」

そのままショッピングモールの屋上から、柵を薙ぎ倒し、下界へダイブ……!! COM_Zとヤマムラはあっという間に姿を消した……!!

 

「ハハハ……しかしこの世に邪悪な人の心がある限り、第二・第三の私が必ず現れる……LAGON(ン)神は不滅……ハハハハ…………ハハハハハハ…………!!」

落ちていったはずのヤマムラの声が、屋上とその上に広がる明け方の空にエコーを伴って、いつまでも反響した…………

 

 

邪本ラゴンノミコンの効能がぷっつりと切れたように、ショッピングモールじゅうのゾンビたちがその場に崩れ落ちる。

「…………」

夜が明ける。

屋上からは遠い山々と白んだ街のシルエットでできた地平線が見通せた。そして、眩い太陽がその姿をゆっくりと現し始めた。

鮮やかな陽射しに目を細め、腕でひさしを作り、たった一人残されたブラックサンシャインは呟いた。

「黒い太陽、か……」

 

 

逆光で影になった彼の姿はまさにブラックサンシャイン。

そう、長い夜は終わったのだ……

 

-THE END-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たもちゃんのためのおもちゃを買いにきた。

 


黒幕。一番悪い。

 

悪い。しかし素直ではないだけ説がある。

 

正体不明のキーパーソン。

 


演技が下手なのでゾンビ役になった。

 

隊長が身体を張ったおかげでヘリに乗れた。

 

新米隊員:隊長と先生を拾いにきた。

コレエダ隊員:旅行が好きで土産にチョコレートを配ろうとしている。

 

施設でみんなを待っていた。

 

 

 

and…..

 

 

 

 

※これはMINDHACK本編と本当に全く何の関係もないB級映画です。ありがとうございました。

MINDHACK:質問コーナーその3

【動画バージョンはこちら!】

COM_Z
「コムちと!」

シノ
「……………………」

シノ
「………………シノの」

COM_Z
「マインドハック電話相談~~~!」

COM_Z
「みなさんこんにちは!ご存じ可愛いコムちなのだ。質問回答コーナーもいよいよ3回目!たっくさんの人に見てもらえて、ワガハイ超ハッピーなのだ。今回も気になるあんなことやこんなことにお答えしていくよ。それではいってみよう!」

 

Q.FORMATのメンテナンスや管理はどなたがやっているんですか?

COM_Z
「マインドハック施設の技術班が担当しているのだ。施設はハイテク設備が満載だから、いつも技術班は忙しくしているのだ」

Q.マインドハックそのものが、大衆にはどの程度まで情報公開されているのか気になります。

COM_Z
「マインドハック技術の存在はちいさい頃から習う知識だよ!悪人を放っておくとどうやら世界が危ないらしい、だからホットフィックス隊がある、ということもよく知られているね。でも、バグという言葉は特殊な専門用語なのだ。」

Q.警備本部内の間取りはだいたいどんな感じになっていますか?ホットフィックス隊の寮は施設内にあるのでしょうか?

COM_Z
「保安上、詳しい間取りはヒ・ミ・ツなのだ!中には訓練用の設備とか、仮眠室、隊長の事務室とかがあるみたいだよ。隊員寮は施設の外にあって、歩いてこられる距離にあるのだ!」

Q.少年マインドハック大会についての質問です。この大会で好成績を残した人物は、本作先生のようにマインドハッカーとして抜擢されるのでしょうか? また、下等なバグ保有者との記述がございましたが、どの程度なのか気になります。軽い鬱病、精神疾患程度と捉えて良いのでしょうか?

COM_Z
「少年マインドハック大会で優秀な成績を残したキッズたちは、全国のマインドハック施設で活躍しているよ!『下等なバグ保有者』っていうのは、『発現しても危険ではないくらいのバグ』ってことなのだ。精神疾患の症状の度合いというよりは、あくまで破壊衝動の強さがバグの等級に直結するのだ。」

シノ
「愛情深いということだろう?」

Q.更生後の更生対象はどのような道を歩むのか気になります!

COM_Z
「家庭がある人はそこへ戻されるのが最も一般的だね!身寄りのない人は、支援を受けながら社会奉仕を続けていくのだ。中でも心から平和のために身を捧げたい、と願うレアな人は、医療の治験や凍結事故のあった事故現場の調査へ派遣されるのだ!」

シノ
「飼いならされた末路よな」

Q.更生対象の親族から感謝のメッセージなどが届いた事はありますか?

COM_Z
「マインドハッカー宛にはいろんな手紙が届くよ!けど、FORMATが全部検閲してるから色々弾かれてるのもあるみたいなのだ」

シノ
「都合のよいことしか通さぬわけか」

Q.レベッカ隊長は何故寮ではなく自分の家から通勤しているのでしょうか。そして隊長のお家はどんな感じなのか知りたいです。

COM_Z
「ホットフィックス寮はあくまでも、一般隊員の生活を保障するためのものなのだ。隊長には自分のおうちがあるから、寮に住む必要がないんだね。でも、いつでもすぐに駆け付けられる場所に住んでいるよ!隊長のおうちは機能性を重視していて、キャンプ用品でいっぱいみたい」

Q.イーヴリッグさんはランチプレートがお好きとのことですが、具体的にどんなランチプレートが好きなのかこだわりなどありましたらぜひお聞きしたいです。

COM_Z
「真上から写真を撮った時にバエて見えるやつが好きみたいだよ!」

シノ
「味ではないのか?」

Q.イーヴリッグは暑いのと寒いのではどちらの方がつらいのでしょうか?

COM_Z
「イーヴリッグくんはあんまり頑丈じゃないからどっちも苦手なんじゃないかなあ。どっちかっていうと暑いのが苦手なのだ? モフモフだし」

シノ
「軟弱者め」

Q.デモ版でユーニッドが、自分の親が誰かわからないと言っていましたが養護施設に拾われたのは物心がつく前ということなのでしょうか?

COM_Z
「その通りなのだ!物心がつく前は、今みたいな立派なトゲも生えそろってなかったみたいだよ。かわいいね!」

シノ
「丸かったのか……?」

Q.ユーニッドはブラッディパエリアの他に友達はいるんでしょうか?

COM_Z
「けっこう交友関係は広いみたいだよ!竹を割ったような性格だから、案外いろんな人に気に入られるみたいなのだ。暴れてるときは別だけどね!」

シノ
「愛情の無駄遣いだな」

Q.デスブイヨンとブラッディパエリアの抗争のきっかけになった出来事がありましたら教えて頂きたいです。

COM_Z
「デスブイヨンのボスがブラッディパエリアの縄張りに侵入して、ユーニッドくんがカンカンに怒っちゃったのだ。結局そのときはブラッディパエリアが勝利したんだけど、それ以来デスブイヨンにマークされてしまったんだね」

Q.クラゲの収入源を教えてください!

COM_Z
「とあるクラブの専属DJなのだ!年収はかなり低いらしいよ!」

シノ
「ない金で賭博をするな」

Q.エイさんのご職業が知りたいです……!

COM_Z
「株と不動産業なのだ!羽振りがいいねえ!」

Q.たもちゃんが一番懐いているブラッディパエリアのメンバーは誰ですか?

COM_Z
「たもちゃんはウミウシなので懐くとかないのだ。慣れるだけ」

Q.たもちゃんはアジトでもにもにしているとのことですが、他のブラッディパエリアの皆さんは普段はどこに住んでいるのか気になります

COM_Z
「人それぞれなのだ!自分の家にいたり、家族と暮らしていたり、一人でいたり、いろんな事情があるみたいだよ」

Q.マインドハッカーになるためには資格が必要なのですか?

COM_Z
「必要なのだ!資格を取るには素質テストへの合格と、マインドハック協会員の推薦が必要なのだ。現状では、大会で一定の成績をおさめたキッズじゃないとなれないねえ。これからマインドハック技術がもっと一般的になれば、普通のお医者さんのような免許が発行されるようになると思うのだ!」

Q.先生はMINDHACKの技術をどうやって取得しましたか? 生まれつきの才能とかも必要ですか?

COM_Z
「ここの施設のマインドハッカーくんは、子供のころにたくさん頑張って勉強したみたいだよ!マインドハッカーには、他者の感情に共感しない素質が必要なのだ」

シノ
「図太いのだな」

Q.主要キャラクターができる腹筋の回数を教えて下さい!

COM_Z
「隊長は止めない限り永久に腹筋し続けるのだ!新米くんは、80回×3セットくらいを日課で続けているみたい。ユーニッドくんは同年代の平均よりはできるんじゃないかな?イーヴリッグくんは3回くらいなのだ。1回目だけすっごく元気がいいね!」

シノ
「竜頭蛇尾」

Q.コムちさんの思う「シノちゃんのカワイイところベスト3」を教えてください!

シノ
「やめろ」

COM_Z
「えっとねえ!いじっぱりなところとー、でもお喋り好きなところとー」

シノ
「やめろと言っている」

COM_Z
「あとは、とってもコンパクトに収まってるところかな!どこでも持ち運びできるからいつでも一緒なのだ!シノちゃんはカワイイねえ。よしよしよし、よしよしよし」

シノ
「撫でるな!!」

 

COM_Z
「今回の質問コーナーはここまでなのだ!みんなの気になる答えはあったかな?最近は季節の変わり目だから、風邪をひかないようにあったかくして次の質問コーナーを待っててね。それじゃあ、次回も元気にマインドハック!まったね~~~」

シノ
「我はこの場に必要か?」

MINDHACK:質問コーナー回答その2

【動画バージョンはこちら!】

COM_Z
「コムちと!」

シノ
「………………」

COM_Z
「シノちゃんの!」

COM_Z
「マインドハック電話相談~~~!」

COM_Z
「みなさんこんにちは!ご存じ可愛いコムちなのだ。前回から2週間経ったけど、みんなは元気にしていたかな?ワガハイはみんなに会いたくてず~っとワクワクしていたのだ!今回も、みんなから募集した質問にどんどん答えていくからよろしくね。それではいってみよう!」

 

Q.ホットフィックス隊に入隊するための条件はありますか?テストに合格して訓練すればどんな種族でもなれるものなんでしょうか?

COM_Z
「心身ともに健康で、精神的にタフであることが条件だね。でも、最も重要な条件は『自分の正義を疑わないこと』なのだ。バグに侵されないことがイチバン大事だからね。」

シノ
「利用しやすい連中だな」

Q.ホットフィックス隊は訓練を積んでいるそうですが、訓練内容が知りたいです。

COM_Z
「まずは身体を鍛える訓練なのだ!走り込みとか筋トレのほかに、隊員同士で格闘の練習をしているようだね。あとは、危険や恐怖に動じない屈強な精神を鍛えるトレーニングがあるよ!緊急時を想定した実働訓練もよくやってるみたい」

Q.主要キャラクターそれぞれの出身地は暑いところですか?それとも寒いところですか?

COM_Z
「隊長は寒いところの出身なのだ!新米くんは夏涼しい温暖な気候の土地で育ったよ。ユーニッドくんは海洋性の気候の地域で生まれて、イーヴリッグくんは超!豪雪地帯の出身なのだ~!シノちゃんは盆地の生まれだっけ?」

シノ
「貴様に教えた覚えはない」

Q.更生対象が嘔吐する主な理由が知りたいです。

COM_Z
「心因性嘔吐なのだ!更生対象たちは、ハック済みの更生対象を見ると強いストレスを感じるようなのだ。なぜだろうね?あんなにハッピーなのに……」

シノ
「なぜだろうな」

Q.プライベートな質問ですが、新米くんの家族構成が知りたいです!コムちちゃん様お願いします!

COM_Z
「コムちちゃん様がお答えするのだ!新米くんはお母さんと二人暮らしをしていたのだ~!」

Q.あの世界においては、「マインドハックは素晴らしいものだ」という認識が、広く一般にも浸透しているんでしょうか?

COM_Z
「もちろんなのだ!マインドハックはとってもハッピーでサイコーの技術だってことを、小さなころからみっちり教えているのだ。マインドハックは身体にいいなあ!」

シノ
「教育とは歪よな」

Q.コムちに休暇の概念はありますか?ある場合休暇中はどのように過ごしていますか?

COM_Z
「コムちにお休みの概念はない」

Q.質問です!ユーニッドはあのアジトに住んでいるのでしょうか?自宅は別にあるのでしょうか?
よろしくお願いします!

COM_Z
「ユーニッドくんはもともと賃貸の安アパートに部屋を借りてたのだ。でも、アジトの方がみんなもいるし設備も豪華だから、入り浸っているようだね。たまにエイさんが帰ってきたときは、ベッドが占有されるから、朝まで仲間と外をうろついてたりするみたいなのだ」

Q.BloodyPaellaのメンバーで、お酒に強い順番が知りたいです。

COM_Z
「はいはい!つぎの通りなのだ~!

強い人から順に
ヒドラ
フジツボ
エイ
クラゲ
サメ
ユーニッドくん
カメノテ

アサリ、魚骨ちゃんはお酒を飲まないのだ」

Q.ユーニッドはお酒は好きなのでしょうか? もし好きならどんなお酒が好きなのか是非知りたいです!

COM_Z
「辛口の純米酒がお好きだそうなのだ。おっとな~!」

シノ
「そのくせ酔い潰れているらしいな」

Q.たもちゃんは、なんでたもちゃんという名前なんですか?

COM_Z
「たもたもしているからなのだ!」

シノ
「たもたも……?」

Q.更生対象と施設の関係者で雑談などの会話が許されているのか教えて頂きたいです。

COM_Z
「ハック前の更生対象とは、マインドハックをするとき以外喋らないのが基本なのだ。バグの保有者との交流は危険だからね。ハック後の更生対象とは別に喋ってもいいんだけど、あんまり喋る必要はないんじゃないかな?」

Q.コムち先生!イーヴリッグさんの身体は毛むくじゃらですが、爪や牙は生えているのでしょうか?

COM_Z
「コムち先生がお答えするのだ!イーヴリッグくんは爪が生えてるよ~!でも、牙はないみたい。」

シノ
「腑抜けよ」

Q.2021年末の忘年会大集合イラストで、お酒を飲む人が大多数の中イーヴリッグくんの席には水が置かれていました。彼がお酒を飲まないのは飲酒がLAGOM教の教義に反するからですか?

COM_Z
「イーヴリッグくんは自分が無機であることに真剣だから、食事の習慣を恥じているのだ。だからお酒も飲まないし、おつまみも食べないのだ!」

シノ
「そんな教義では信徒が飢えんか?」

COM_Z
「別にLAGOM教団が物を食べちゃいけないって言ってるわけではないよ。イーヴリッグくんなりに教義を解釈した結果なのだ。でもここだけの話、みんながいなくなってからこっそり残飯のポテトをかきこんでいたみたい!」

シノ
「やはり腹が空いているのではないか!」

Q.イーヴリッグくんがシャワーの時でさえ頭の箱を外さないと知って以来、彼がいつかハゲてしまわないかと心配です。あのままでは箱もサビてしまいませんか?たまに外して洗ったり干したりする事はありますか?

COM_Z
「心配してくれて優しいね!定期的に扉を開けて換気しているから、意外と通気性はいいみたいだよ!頭の箱はイーヴリッグくんが丁寧にお手入れしているから、錆びたりすることはないのだ!」

シノ
「いらん苦労を……」

Q.コムちの一番好きな花をしりたいです!

COM_Z
「たんぽぽなのだ!春になるとふわふわしていて実に興味深いのだ。」

Q.隊長の強さの秘訣というか常人離れした腕力に理由はあるのでしょうか

COM_Z
「過去に何か秘密があったみたいだね!あとは、あのでっかい肩かな!」

シノ
「なぜあの装備で普通に生活しておるのだ……」

Q.ホットフィックス隊の皆さんは、みんな寮生活なんですか?

COM_Z
「寮で暮らしたい人だけが寮生活しているよ!けど、ホットフィックス隊のスケジュールに合わせるのが便利だから、ほとんどの人が寮にいるみたい。ご家族がいる人はご家庭から通ってるみたいだね」

Q.ホットフィックス隊の寮の怪奇現象(すきまトーク22)が起きる部屋は今どうなっていますか。隊長が泊まっているんですか?

COM_Z
「隊長は泊まってないよ!可哀想なホットフィックス隊員くんが今でもおののきながら暮らしているのだ」

シノ
「もう部屋ごと潰せばいいものを……」

Q.コムちは食べれますか???

COM_Z
「キミはワガハイを食べようとしているのだ?コムちは食べてもおいしくないよ~!」

シノ
「貴様が食事できるか聞いたのだろう」

COM_Z
「え?ロボットがご飯を食べられるわけないのだ。シノちゃん、何言ってるの?」

シノ
「ば、馬鹿にしおって……!」

 

COM_Z
「さてみんな、今日の電話相談はどうだったかな?今回も興味深い情報が盛りだくさんだったのだ!
それじゃあ、次回も元気にマインドハック!まったね~」

シノ
「これはいつまで続くのだ……?」

MINDHACK:マインドハック以外の方法

【マインドハック以外のバグ治療について】

~ある医師へのインタビューより抜粋~

 

ご存知の通り、従来の手法で最もよく知られているのは火傷療法ですね。

これは反対刺激を使った対症療法です。
人格に問題を抱えている人の大多数は、過去の出来事に何らかの強い執着があります。
例えば幼少期に犬に噛まれたことが心の傷となっている人は、大人になった今でも、犬を見る度に気持ちが過去のその恐ろしい瞬間に戻ってしまうというようなことです。犬を見なくとも、ふとした拍子にそれを思い出しただけで発作が起こってしまうこともあります。

ギャンブル依存の人なんかも同様ですね。頭の中にものを考える隙間が生まれた瞬間、その余裕がギャンブルのことを思い出して、思考が一点に囚われてしまう。コンピュータで言えば、メモリが空いた途端に不要な命令を延々走らせて負荷を与えてしまう、ということです。

それに対して行われるのが火傷療法です。熱した鉄板を使って身体に特殊な傷をつけることで、頭のメモリが空いてしまうまえに、常に痛みのことを考えてもらうんです。更生する前に火傷が治ってしまった場合は、執着の発作が起きるたびに新しい傷をつけます。

 

火傷のような小さな傷では対処できない場合は、全身に『体験』を与える手法を取ります。
一般的なのは高温・低温療法です。50度~60度前後の熱湯プールと15~20度の冷水プールを備えた施設で、拘束した更生希望者をロープに吊るし、小型クレーンを使って3分おきに熱湯と冷水へ交互に浸します。

これも原理は火傷療法と同じですが、体の表面の一部ではなく、強烈な体験を全身に覚え込ませることでより強い効果を狙うんです。過去の一点へ際限なく執着してしまう悪習慣に対して、遥かに印象的な体験でそれを上書きし、執着をなくさせるということですね。

 

ほとんどの更生希望者はこれらの段階で「完治しました!」と笑顔を見せてくれます。
それでも過去の出来事への執着を捨てられない場合、最終的な手段として、強ショック療法があります。これは『電気椅子療法』とも呼ばれ、少し方向性が異なります。

人の精神は目で見ることができませんが、近年の研究によって、規則的な構造になっていることがわかっています。
つまり、人間の心はジグソーパズルのように組み上がった状態です。そして人格に問題がある人というのは、そのパズルのピースの一部が悪性に変化しているものと想像してください。これがバグと呼ばれています。

強ショック療法は、このパズルピースの一部を、強い刺激で取り外します。頭を強く打った人が記憶の一部を失うことがありますよね。それを医療のコントロール下で行うということです。わかりやすく例えると、だるま落としと同じです。肉体に電流を流すことで精神構造に的確なショックを与え、悪性部分だけを吹っ飛ばすのです。外科手術と似たような考えです。

 

我々が長年施してきたこれらの手法には、課題があるのは否めません。更生までに時間もかかりますし、強ショック療法以外はあくまでも対症療法ですから、バグの再発を抑えることは難しいのが現状です。

電気椅子療法は効果が見込めますが、死亡率はかなり高くなっていますし、100%狙い通りに精神構造を破壊できるわけではありません。
もちろん、バグによる死亡率と比べたら誤差の範囲です。発現してしまった後では取り返しがつきませんものね。

 

しかし、安全に、そして確実にバグを取り除くことができる方法が確立したとなれば、どんなに素晴らしいでしょう。

そう、マインドハックというのはまさに我々皆が思い描いてきた夢の技術。バグを的確に目視しながら永久に無害にできる、危険の一切ない上に即効性のある治療なんです!

バグを取り除くには特殊な装置と訓練を受けた施術者が必要という問題はあります。でも、そう遠くない未来にもっと身近なところまで普及するでしょう。マインドハック技術は期待をもって全世界に受け入れられていますし、見込みのある青少年をハック施術者として教育する試みも始まっていますからね。

喜んでください、皆さん。人類がバグを克服する日は近いですよ!
いやあ、マインドハックは身体にいいなあ!

 

 

※この物語はフィクションです。実際の医療行為とは関係ありません。
決して真似しないでください。

MINDHACK:楽曲紹介07

1ヶ月にわたってMINDHACKの楽曲を紹介する本コーナー!今回も作曲家・小鉄昇一郎さんのコメントとともに、トラックをお届けします。今週は、ホットフィックスのテーマともいうべきあの曲!

【今週の1曲】

 

・VODKAdemo?より
先生のオフィスを出た後に必ず通ることになる、廊下のBGMです。オフィスの「日常の業務を閉じこもって過ごす場所」である穏やかな安心感と対比して、廊下では「これから悪党と対峙するぞ、さあ作戦会議だ」という感じの、若干緊迫感のある楽曲として依頼しました。

主人公を警護するホットフィックス隊は、厳しい訓練を積んだものしかなれない特殊な警備部隊です。廊下のBGMはホットフィックス隊のイメージテーマでもあるため、「特殊部隊が出動する前の作戦会議・ブリーフィング」という雰囲気を意識してもらいました。
ただ、消防士やスーパーヒーローの出動のような勇壮さではありません。あくまでも、ホットフィックス隊は「指令さえあればどんなことでも淡々と冷静にやるプロフェッショナルたち」というイメージです。

廊下で展開されるのは深刻な場面ばかりではなく、ときにはちょっと抜けたシーンが見られる場所でもあります。作戦会議のイメージではありますが、シリアスすぎず、施設で働く人たちのありふれた日常の業務、という側面も意識してもらいました。
『訓練を受けた特殊部隊のプロフェッショナルたちが、オリジン弁当を食べながら気だるげに午後の任務についてすり合わせをしている』くらいの雰囲気をお願いしています。

・小鉄さんより

「(あまり士気のない)下級兵士たちの定例的な作戦会議のようなイメージで」というような発注だったと思うんですけど、そのコンセプトが面白いなーと思った記憶があります。

ベースもシンセも、この頃買ったYAMAHA reface DXというFM音源シンセを使って作りました。コードが半音ずつ上がっていって、緊張感あるけど掴みどころのない響きも好きな要素です。シンセファンクとかシンセブギーとか呼ばれる、自分の好きなジャンルに近い感じの曲調なんで、楽しんで作った曲ですね。

 

ちなみに「廊下」の楽曲として、小鉄さんは2パターンを作ってくれました。そのもう1パターンが、現在「すきまトークのテーマ」として使用している音楽です。フルートの音が印象的な、実家のような安心感の曲ですね!

 

来週はいよいよ、更生対象のテーマについてです。いったい何ニッドなんだ!?乞うご期待。

【小鉄さんの個人ページ】
https://kotetsu-shoichiro.com/
https://twitter.com/y0kotetsu
https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

MINDHACK:楽曲紹介06

1ヶ月にわたってMINDHACKの楽曲を紹介する本コーナー!今回も作曲家・小鉄昇一郎さんのコメントとともに、トラックをお届けします。今週は、不思議な音声が印象的なあの曲!

【今週の1曲】

 

・VODKAdemo?より
デバッグルームに入ったときに流れる、FORMATのテーマです。彼女はバグ取り専門のAIであり、人間の精神をスキャンしてバグの有無を見る能力を持っています。主人公にとっての最高の、またバグの脅威に怯えているこの世界にとっての神のような存在です。

FORMATは主人公の母親的存在で、主人公にとっては近くにいることが分かると安心する、絶対的な存在です。『母親』というモチーフを暗喩するように、女性が遠くで何か囁くような声を入れてもらうようにリクエストしました。母親の胎内で佇んでいると遠くから囁き声が聞こえてくる、それは母親が子供に優しく語って聞かせるような声である、というイメージです。

 

・小鉄さんより

ささやくような声は、もともとは普通に英語のフレーズなんですが、それを逆再生したり切って繋いだりして言葉としての「意味」が出ないように気をつけました。それでも何かしら空耳的に意味が聞こえるような気も……「この中から最初に見つけた熟語3つが今あなたが一番欲しているものです」みたいなクイズ?がよくSNSでありますが、耳にもそういう現象があるんじゃないかと思います。あるのか?

 

FORMATの楽曲には、ここでは語られていない隠されたテーマもあります。それはまたの機会に。どんな物語が込められているのか、想像してみてくださいね!
来週も元気にマインドハック!

【小鉄さんの個人ページ】
https://kotetsu-shoichiro.com/
https://twitter.com/y0kotetsu
https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro