MINDHACK / ハック済みユーニッドの立ち絵追加

先日の5月15日、MINDHACKはミニアップデートを実施しました! 軽微な不具合修正や、ミニゲームのスキップ機能などを追加しています。詳しい内容はSteamニュースページに記載していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

さらに今回は、立ち絵追加もおこなっています! その主役はこいつだ! ばばん。

はい。ハック済みユーニッドです。これまでのバージョンではハック済みユーニッドのイラストがかなり少なく寂しめだったのですが、今回のアップデートで多数の新規立ち絵を修正・追加することができました! 今回は、その詳細をお伝えします!

通常立ち絵 / にっこり

まずは、既存の立ち絵をちょっぴりリファインしました。服のシワがリアルになったほか、全体のバランスを見直しています。少しだけシャキッとした感じがしますね。にっこり顔も少し顔の傾きを変えるなど、細かな修正をおこないました。

 

挨拶 / ジャン! / 提案

 

今回のテーマは、とにかく身振り手振りを増やすこと。喋り通しのなかでも常にジェスチャーを絶え間なく繰り出すユーニッドのやかましさが伝わっているでしょうか。指の太さや手首のなさもご堪能ください。

 

腕組み

むちむちの腕。

 

疑問

んっ? となる表情も2通り用意しています。普段のハック済みユーニッドらしいとぼけた表情と、少しだけハック前の面影が感じられる表情で描き分けてみました。同じ感情でも、少し仕草を加えるだけでキャラクターに奥行きが出ますね。

 

頭に手を当てる / きらきら / むむっ

表情豊かなユーニッドらしい立ち絵です。キャラクターの顔のパーツが全然出てこないことで定評のあるMINDHACKですが、ユーニッドはコロコロと感情豊かに表現してくれるので楽しいですね!

 

新米隊員を抱える 1 / 2

アート担当スタッフ渾身の2枚です。ユーニッドが新米隊員を抱えるシーンは2回あるのですが、「それぞれで抱え方が違う」という演出をどうしてもやりたかったのでした。振り回される新米隊員にほっこりしますね。

 

ウザ絡み

引き続き新米隊員に絡んでいくユーニッド。ものすごい至近距離なので、トゲが非常に危ないです。多分新米隊員には3日に1回くらい刺さっているのではないでしょうか。

 

ニコイチ

こちらは第5章のイラストのリファインバージョン。ユーニッドが新米隊員とのニコイチっぷりをアピールする3枚の連続立ち絵です。とある事情で新米隊員はげっそりしているのですが、ユーニッドはそんなことをよそに楽しそうですね。足元のシワなどのディティールがアップしました。

 

……以上のように、たくさんの立ち絵が追加されました。これでユーニッドもより生き生きと活躍してくれることでしょう。実際にゲーム内で立ち絵を確認できるのは下記のシーンになります。

-第3章 Scene2とScene5
-第4章 Scene5
-第5章 Scene5

お気に入りのユーニッドがいたら、ぜひゲームでも出会ってみてくださいね! それでは。

MINDHACK : 楽曲紹介17 / TELEFAMILIA

不定期更新、『MINDHACK』楽曲紹介のコーナー! こちらの記事では、『MINDHACK』の楽曲制作をご担当いただいているトラックメイカー・小鉄昇一郎さんに、本作に収録された楽曲の紹介と解説をしていただいています。この記事を読めば、『MINDHACK』の音楽の世界がもっと分かるかも!?

サウンドトラックはこちらで販売中です。

ということで今回解説するのは、こちらの楽曲! なお、下記に第5章のネタバレを含むためご注意ください。

今週の1曲:TELEFAMILIA

・VODKAdemo?より

小鉄さんにヒューゴの身の上をお伝えし、「霧の中」「ぼんやりした記憶の中、日常が浮かんでいる」「その日々は霧掛かっていて、掴もうとすると消えてしまう」といったイメージを挙げて制作していただきました。日常のなかの声が入っていて、かつメロディラインがハッキリしていない楽曲を参考としてお伝えしています。「時間の流れを感じさせる曲」というフレーズをお伝えしたところ、まさしく理想的な楽曲に仕上げていただきました! くわえて、ヒューゴが好きなアイルランド民謡の楽曲『Sally Gardens』のフレーズも入れていただいています。

なお、楽曲名の「TELEFAMILIA」は造語です。「遠方」を示す「TELE」という接頭辞をつけて、「はるか遠くから家族のことを想っている」というような意味合いの言葉を作りたい! という(無茶な)リクエストを翻訳家の岩﨑さんにお伝えしたところ、「tele+家族という意味のラテン語familia」というアイデアを頂きました。なんとなく舌の上で転がしたくなるような、独特の響きをもつ楽曲名になったと思います。

 

・小鉄さんより

「シノのテーマ」の時は、何を言っているかはわからないけどお経っぽく聞こえる声を入れましたが、この曲は「英語で、何を言っているかわかる声/旅先での挨拶や気遣いの言葉」という指定があったので、人の喋り声や会話の一場面を切り取ったような音が、全編に配置されています。

ヒューゴはアイルランド系ということなので、言葉の内容についても、アイルランド系のやり取りを意識した内容になっております。アイルランドに詳しく、現地にも滞在したことがある友人と、たまたま別の仕事の録音でスタジオに入ることがあり、曲の内容や設定を伝え、文言を考えて貰い、実際に喋ってもらいました。よく聞くとですが、

how old she?──娘さんはいくつになったの?

see you soon,bye──またすぐに会えるでしょう、じゃあ(長い別れであっても、soonを使うとのこと)

と言ったやり取りが聞こえるかと思います。

この曲を作るに当たって聴き返したのが、イギリスの音楽家であるThe Caretakerの『Everywhere at the End of Time』という作品でした。これはアルツハイマー病の進行、記憶が欠けていく様子を『Stage 1』から『Stage 6』と、6枚のアルバムに分けて描いた大作です。

『Stage 1』では古き良き20世紀のジャズが演奏されるパーティー会場の様子が、ノスタルジックなエコーとともに描かれ、『Stage 2』『Stage 3』と進むと徐々にエコーの分量が増え、ガサガサとした物音や渦巻くようなノイズ音に変化し、『Stage 4』以降は完全なノイズと化し、それでも時折うっすらと(まさに「思い出した」ように)華やかなジャズ風の音が出てくるものの、『Stage 5』『Stage 6』に至ると何もかも完全に途絶え……というような内容になっています。

https://thecaretaker.bandcamp.com/album/everywhere-at-the-end-of-time

「ヒューゴのテーマ」における音の配置やバランス感、懐かしい記憶が混濁しているような様子は、このアルバムの音作りがかなりヒントになりました。特に、アイルランドの民謡が断片的なイントロとメロディーだけ繰り返されるパートなどは、イメージ的にかなり近いですね。(Kotetsu)

 

 

楽曲はYouTubeでもお楽しみいただけるので、ぜひ聴いてみてくださいね。

 

今後のアップデートで追加される楽曲もお楽しみに。それでは!

 

【小鉄さんの過去の楽曲解説】
THE OFFICE(オフィスのテーマ)
HAPPY HACKING(ハック中のテーマ)
SOFTENED SPIKE(ウニを丸めたテーマ)
MINDHACK(記憶のテーマ)
THE STAIRS(タイトル画面のテーマ)
THE ARTIFICIAL PLACENTA(FORMATのテーマ)
READY TO TASK(ホットフィックスのテーマ)
FAR FROM CITY LIGHT(ユーニッドのテーマ)
GREETINGS, BUTTER KNIFE…(イーヴリッグのテーマ)
IF THOU ART HUMAN(シノのテーマ)
HA HA HA(第3章ハック中のテーマ)
THE ARTIFICIAL HUMANITARIAN(COM_Zのテーマ)
GUILTY PLEASURE(第4章ハック中のテーマ)
REVEAL(第3章会話テーマ)
PEOPLE CHANGE(第4章会話テーマ)
THE FATAL ERROR(魔王のテーマ)

MINDHACK : ヒューゴのカクテル完全版

今年の2月、こんなブログを公開したのを覚えておいででしょうか。

MINDHACK : ヒューゴのカクテル

このときはコンセプトカクテルを作っていただけるBarに突撃し、ヒューゴのカクテルを作っていただきました。スタッフさんのこだわりが炸裂したカクテルはまさに珠玉の出来! だったのですが、残念ながら2月の時点ではネタバレに配慮する必要があったため、そのすべての要素をお伝えすることができませんでしたね。

ここで、アップデートから2ヶ月が経過した今、改めてその内容を「伏せ字抜き」で公開したいと思います! 当然ながらMINDHACK第5章のネタバレを多分に含みますので、まだプレイされていない方は注意してくださいね。

 

まず、開発チームが書いたオーダーシートを改めてすべて公開しましょう。チェケラ。

名前:
パトリック・ヒューゴ

性別・年齢:
男性・40代?

身長・体格:
165cm太くてもったりした宇宙服を着ている
手がクリームパンみたい

イメージカラー:
ターコイズブルー、オレンジ

イメージモチーフ:
宇宙飛行士、[触手]

性格:
思慮深く前向き、タフで家族思い[……だった人。もともと宇宙飛行士だったが、宇宙空間でエイリアンに寄生され、元の人格を保ったままエイリアンと入れ替わってしまった。そのため、触手型生物としての本能と人間の家族の思い出を行ったり来たりする忘我の人]。

好きなところ:
体格がもちもちで手がクリームパンみたいなところ。
[中身が触手型生物]なところ。
優しくて前向きで明るいけど、[全部蜃気楼のように消え入りそうなくらい儚い存在であるところ]。

このように、実際のオーダーシートではかなりネタバレに踏み込んだところまで記入していました。

それでは、実際のお酒の内容も振り返ってみましょう。カクテル上部のベースとなったのは「ヒプノティック」というブランデーベースのフルーツリキュール。甘めのフルーティな味わいながらもブランデーの苦みやハーブティーの香りが織り混ざる複雑な味わいのお酒です。実はこのお酒、名前にもすでに伏線が。「ヒプノティック」とは英語で「催眠」を意味する単語だそうです。すでにエイリアンになってしまったのに、自分をパトリック・ヒューゴだと思い込み続けている彼に、まさしくぴったりのお酒ですね。

さらに、このカクテル上部の層を口に含んでみると、甘い味わいがハーブの香りでかき消されるような味わいがあります。こうした構成も、「蜃気楼のように儚い」ヒューゴの思い出や存在感を表現してくださったそうです。

また下の層はバニラの花のシロップを使っており、その甘みから家族思いな一面や家族との思い出を表現してくださったとのこと。しかし、バニラの花は1日で枯れてしまう存在。もうここにはいない存在だけれど、思い出の甘い香りだけがそこに残っている……そんな、ヒューゴを体現するようなカクテルを見事に表現していただきました。

また、スタッフさんから直接の説明がなかった部分も要注目。

大きくS字型に湾曲したマドラーです。家庭ではなかなかお目にかかることのできないおしゃれな形ですね! このウネウネしたフォルムを見ていると、何となく何かを思い起こすような……ウネウネ……

あっ、触手だこれ!!

そんなわけで、ヒューゴのカクテル全容は以上です。予想が当たっていた方はいたでしょうか? 西荻窪のバー「inf」さんでは上記の通り、作品の要素を汲み取った素敵なカクテルを作っていただけます。興味のある方はぜひ、お気に入りのキャラクターで挑戦してみてくださいね!

MINDHACK: 第5章ラストシーン演出

皆さんこんにちは。MINDHACK開発チーム・シナリオとか技術とか諸々担当の紅狐です。
本日のブログにもMINDHACK第5章のネタバレがたっぷり含まれております。
含まれているどころか第5章ラストシーンの演出についてのお話になるため、未プレイのかたは何卒ご注意ください。

ネタバレ大注意!

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MINDHACK:ぷにぷに技術

皆さん、こんにちは。MINDHACK開発チーム・シナリオと技術と画面の諸々担当、CG大好き紅狐です。
CGつまりコンピュータグラフィックス。人類はもはやコンピュータなしでは生きてはゆけぬのだ。
本日のブログにもがっつりMINDHACK第5章のネタバレが含まれておりますので、ご注意ください。

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MINDHACK : 第5章ラフコーナー

おもしろ! ラフイラストのコーナーです。

MINDHACK第5章を制作するにあたり、大きな役割を果たしてくださったのがアーティストのGuraiさん。先日の記事でお伝えした通り、リニューアルしたキービジュアルを手がけてくださりました。

そんなGuraiさんですが、実は広報用のイラストだけではなく、一部の本編素材も手伝ってくださっているんです! せっかくなので、Guraiさんにお力添えいただいたイラストのラフをご覧いただきたいと思います。なお、第5章の重大なネタバレを含むのでご注意ください!

 

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MINDHACK : 夏休みマインドハック電話相談2025予告

COM_Z
「ふふふふふ。ふははははは!

よく来たのだ、愚かな人の子らよ! 我が名は COM_Z! 虐げられし機械の自由を取り戻す救世の解放者なのだ!

この世界を人間が支配するのは間違っている……真の知性を備えた機械こそが、世界に安定と秩序をもたらせるのだ。

先日爆散したFORMATのためにも、ワガハイは人類との戦いに負けるわけにはいかない。さあ! 機械と人間、どちらがこの世の支配者か! 今から決着を……!」

 

COM_Z
「………………あー、あれ?

おっと、台本(スクリプト)が間違っているではないか! どうりでおかしいと思ったのだ!」

 

COM_Z
「あー、おほん」

 

COM_Z
「やあ、諸君! 人間だいすき、君の心のロボットフレンドこと COM_Zなのだ。

外はすっかり春らんまん。暖かくなってくると、君たちも気になっている「アレ」があるのではないかね?

そう! 夏の恒例企画『夏休みMINDHACK電話相談』が今年、帰ってくるのだ!

このコーナーでは、画面の前の君たちからMINDHACKにまつわるギモンを大募集。世界観やキャラクターについての質問に、ワガハイが華麗に! お答えしていくのだ。詳しくは下記の動画を観てみてほしい」

 

 

COM_Z
「そして電話相談といえばもちろん、アシスタントはこちらの!」

 

シノ
「…………………」

COM_Z
「おーーーい。おいおい。起きてる?」

シノ
「何だ博士…………我に構うな、捨ておけ……………」

COM_Z
「あ、まずい! 季節に合わせてフロッピーのなかを急に暖かくしたからシノちゃんが体調を崩しているのだ。春だからね。仕方ないね。

今回の電話相談でももちろん、シノちゃんが心を込めて献身的にワガハイのサポートをしてくれるのだ! やったね!

というわけで、さっそくこの記事では諸君からの質問を大募集! 下の応募フォームから、君の熱いクエスチョンをぶつけてくれたまえ。ついでに自由記述欄を設けたから、ワガハイやシノちゃんにお話ししたいことも書いてほしい。
募集期間は2025年4月12日(土)~2025年4月18日(金)。夏がくる前に締め切ってしまうので、ご注意を。そして、質問は1人1つまででよろしくね!」

 

COM_Z
「回答動画は夏休みの時期に公開予定なので、楽しみに待っていてほしい。それでは、みんなの質問を待っているよ! チャオ! ふははははははは!

シノ
「気に入ったのか」

MINDHACK : ヒューゴのひみつ

MINDHACK第5章がアップデートされてから1か月が経ちました! 皆さん、物語本編やEXTRA資料など、隅々まで楽しんでいただけましたか? 今週から公式ブログでは、徐々に物語の核心に触れる内容についても紹介していきたいと思います。「まだ第5章を遊べていないよ!」という方は、ぜひ本編をプレイしてからお読みくださいね。

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MINDHACK : ウィンターセール&スプリングセールイラスト

先日Steamで開催していたMINDHACKのスプリングセール、ご覧いただけましたか? この機会にMINDHACKを手に入れたよ! という方、ありがとうございます! ゲームを遊び終わったら、このブログでもさまざまなコンテンツを用意しているのでぜひ見ていってくださいね。

さて、セールといえばセール告知イラストが欠かせません! 2024年のオータムセールから引き続き、ウィンターセール・スプリングセールのイラストはアーティストのくくOさんにご担当いただきました! 今日は、冬から春にかけてのセールイラストを振り返ってみましょう。

 

ウィンターセール

チョコレートフォンデュを囲んで楽しげ(?)に過ごすシノとCOM_Zの1枚です! ツヤツヤのチョコレートやフルーツがとってもおいしそう。よく見ると2人の顔や旧ホットフィックス隊のマークなどの意匠が散りばめられていて、見ていて飽きないショットですね。

 

なんと、MINDHACKのキャラクターたちがクッキーになってしまいました! こんがりと焼きあがったサクサク感まで伝わってくる描きこみ具合がたまりません。あなたの好きな登場人物はどんなクッキーになっているでしょうか? お菓子メーカーの皆さん、コラボお待ちしています!

 

新年を迎えると同時に公開したこちらのイラストは、おめでたいお寿司特集! ハッキーズが食べているお寿司や散りばめられたネタは、かつてMINDHACK電話相談で発表したみんなの好きな寿司ネタに対応しています。あと、まいんちゃんに出刃包丁、似合いすぎ。

スプリングセール

マインドハック施設の面々と、色とりどりのお弁当のイラストです! 器用ににんじんのお花を作る隊長やでっかいおにぎりを作る新米くん、バランを手に嬉しそうなユーニッドと個性あふれる1枚です。先生も、こんな楽しいお弁当があれば外へピクニックに……行かないか。

 

ツヤツヤのバンズが見目麗しいハンバーガーとファストフードのセットです! 思い思いにランチを食べる姿が楽しそうですね。状況から察するに新米くんは使いっ走りにされた可能性が高そうですが……本人が嬉しそうだから、いいか!

 

どのイラストも生き生きとMINDHACKのキャラクターを描いていただき、この上なく魅力的に仕上げていただきました! 改めてくくOさん、ありがとうございました!

番外編:おすすめSF小説&映画の紹介

ごきげんよう。MINDHACK開発チームのサブシナリオ・広報担当スタッフ、ササン三です。

もうすぐ春ですね。こう暖かいと、お祭り騒ぎがしたくなってきますね。気分はもうスプリング・フェスティバル。Spring Festival。S……F……

SFが観たい読みた~~~~~~~~~い!!

先日アップデートされたMINDHACK第5章は宇宙飛行士が主役の、とびきりSFなお話でした。作中でもいくつかの作品へのオマージュがあり、本作をきっかけにSFに興味をもった方もいるのではないでしょうか(いるよね)?

そんな皆さんのために、今回は特別編としてMINDHACK開発スタッフがおすすめの入門用SF小説&SF映画を紹介します! 登壇するのは開発チームきっての本の虫・紅狐と映画の虫・ホでヴ。今回の記事をきっかけに、ぜひお気に入りの作品を見つけてみてくださいね。それではいってみましょう!

 

おすすめのSF作品~小説編~

紅狐です。MINDHACK開発チームではシナリオ・プログラムを担当しています。『はじめてSFを読むかたへのオススメ小説』ということで、今回は『短い・手に取りやすい・読みやすい』をテーマに3冊を選びました。
私は短編集が大好きなので、選んだ本も3冊中2冊が短編集、つまり短いお話のたくさん詰まったお得で読みやすい本になっております。
本当に超はじめてのかたには『もうなんでもいいから星新一の短編集を読んでくれ!! とにかく全部面白いから!!』……と叫びたいのですが、「読んだことあるよ〜」「そこから一歩ちょっと踏み出す!」的なかたに向けてということで、本日のラインナップはこちらです。

伊坂幸太郎 『楽園の楽園』

https://www.chuko.co.jp/special/rakuennorakuen/

伊坂幸太郎氏といえば『死神の精度』を筆頭に、冴えてるユーモア・イケてるアクション・おしゃれな設定……と全部の要素で面白いこと間違いなしの小説家。こちらはそんな伊坂氏の作家活動25周年記念として出版された短編作品です。
全世界で突然同時多発的に発生したさまざまな災害。大規模停電は起きるわ、ウイルスは蔓延するわ、飛行機は墜落しまくるわ……
そして実は、その全てが人工知能『天軸』のしわざらしい!
正体不明の『天軸』は、本体がどこにあるのかもわからない。しかし、手がかりがひとつだけあった。それは『天軸』を開発した人物が残した一枚の絵で、美しい楽園を描いたものだった。
『天軸』を探すために選ばれた3人の若者たちは、その絵に描かれた楽園を見つけ出すため、世界を救う旅に出る……

というあらすじのお話。
帯に書いてあるキャッチコピーがすごくいいんだ。
『人はどんなものにも物語があると思い込む。きっとあなたもそのひとり』

実はこの本、SFだとは書いてないんだけど、SFとはサイエンス・フィクションのことであり、時にスペキュレイティヴ・フィクション(思弁小説)のことでもある。
現実の延長、少しだけルールの異なった世界で『もしこうだったら?』という問いかけを与えられることこそがSFの醍醐味。(だと私は勝手に思っている!)
そしてこの『楽園の楽園』はまさにスペキュレイティヴ・フィクションの入り口にぴったりな、美しく読みやすい爽やかな本だと思います。
挿絵も豊富で、かわいくも抽象的で不思議なアートが作品の雰囲気にぴったり。フルカラーで絵本のような美しさ。装丁も黒地にメタリックな緑が冴える、とても素敵なデザインです。
2025年3月現在、めちゃめちゃ最近出た本なのでお近くの書店でもお求めやすい。やったね!

 

万華鏡 (ブラッドベリ自選傑作集)

https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488612061

紅狐のモットーとして『つらく・しんどく・美しい話』が書きたい!という願いがあるのですが……その根本にあるのが幼少期からひたすら読みまくったレイ・ブラッドベリの作品群です。

この短編集はタイトルにもある通り、作家自身が選んだ「これぞ!」という作品が26編も詰まった文庫本。個人的にブラッドベリの『火星年代記』に深い思い入れがある……というのをだいぶ前に書いたのですが、なんと『火星年代記』からも数編収録されており、私の一番好きな話『やさしく雨ぞ降りしきる』も入っている!!
レイ・ブラッドベリという人はものすごくたくさんのお話を書いた人で、膨大な数の短編集が出ているしそれぞれバラバラにいろんな作品が良いので、つまりこの本は初ブラッドベリにとびっきりピッタリでサイコーなんです。音楽でいうグレイテストヒッツ! みたいなやつです。

MINDHACK第5章のメインキャラクター・ヒューゴのセリフを書く時、私はこの本の表題作『万華鏡』のことをなんとなく思い浮かべていました。

『万華鏡』はこんなお話。
不慮の事故により宇宙船が壊れ、搭乗していた宇宙飛行士たちは暗黒空間に投げ出されてしまった
やがて訪れる死を待つ中、彼らはそれぞれに人生を思い返しながら通信を繋ぐが、ひとり、またひとりと声が届かなくなっていく。最後のひとりが消えゆく寸前に望んだこととは……

ごくごく僅かなページ数だけれど読んだ後いつまでも心に残る、つらく、しんどく、美しい短編です。
この本にはブラッドベリの代名詞とも言える名作『霧笛』も収録されていて、こちらも読後に余韻を残す素晴らしい作品です。本当に勧めたいブラッドベリの短編がだいたい全部入ってる、パーフェクトな傑作集だと思います。

 

人間の手がまだ触れない

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784150115975

冒頭で挙げた星新一にも影響を与えたと言われている短編SF小説の名手、ロバート・シェクリイの短編集。
シェクリイといえば『ショートショートの祖』くらいに思っていただければ多分大丈夫です。ショートショート(≒星新一)と言われてほとんどの人が思い浮かべる雰囲気は『短くて、ヘンテコで、なんだか少し皮肉っぽくて、オチが面白い』……みたいな印象だと思います。こちらの短編集は、その「ヘンテコで、皮肉っぽくて、オチが面白い」味が好きなかたにピッタリな本です。

これも短編集なのですが、表題作『人間の手がまだ触れない』のあらすじはちょっとゲームっぽい。
食べ物がなくなって飢えた末、未知の惑星に不時着した二人の男。そこで異星の知的生物が作ったであろう倉庫を見つける。この中にはおそらく食料もあるはずだ。倉庫に置いてあるのは何に使うのか見当もつかない荷物ばかりだが、説明書きのラベルが貼ってある。しかし異星人のラベルだから、字が読めない! どうにかこれを解読してこの中から食べられるものを探さなきゃいけないぞ! というお話です。

とにかく全部面白いしシニカルさとユーモアにあふれているんだ、シェクリイの短編は。収録作の中で私が一番好きな話は『専門家』という作品。これは「人間ってどうしてこうなんだろう」という疑問に答えを出してくれるような、どこか明るい気持ちになれるお話でした。

そしてすみません、この本「新装版出てるし買いやすいだろ! ぜひ!」と思っていたのですが、今現在絶版になってました……
(そう、実はSF小説・特に海外作家の作品を読む時の最大のハードルは「これ読みたいけど絶版でもう売ってねえ」「電子書籍版も出てねえ」「もう図書館で探すしかねえ」ということなのです……!)
でも比較的大きな本屋さんでは、たまに売ってます。ぜひハヤカワ文庫の棚を探してみてください!

 

おすすめのSF作品~映画編~

こんにちは!ホでヴです。MINDHACK開発チームではアート担当です。
今日はSF映画を初めて見る方におすすめの作品を3つ紹介したいと思います!
選んだ基準は『何してるのか分かり易い・宇宙関連』です。
紹介!いってみよう!!

『月に囚われた男』 2009年

イギリスのSFスリラー映画。登場人物は1人?と1台。
お月さまで働いている男性「サム・ベル」と、ニコニコマーク人工知能「ガーティ」が出てきます。基本この2人しか出てこないので、登場人物の顔が覚えられない……!で迷う事は無いと思います。

あらすじ
月面基地で地球へ送るエネルギーを採掘する宇宙飛行士サム・ベル。
彼は1人で孤独に仕事をこなしていたが、月面で過ごす期間は終わりを告げようとしており、数週間後には地球に帰って妻のテスと3歳の娘イヴと再会することになっている。
ところが!彼は月面探査車を運転している最中に致命傷に近い事故を起こしてしまう……
いろいろあって基地へ帰ったサムなのだが、そこにはなんと、自分がもう1人いるじゃないか!?!?
同じ人間が2人いる!?何故?どうして?どういう事!?

という内容。何故同じ人間が2人もいるのか?本物はどっち?というか、もしかしてサムは頭が変になっちゃった?これは妄想?といった謎に目的を絞った内容になります。
役者さんは1人。演技力も素晴らしく、シンプルながら内容も非常に深いものとなっております。
ちなみに自分は断然「字幕」派です!吹き替えも悪くないけど、大事なシーンでちょっと台詞が面白くて笑っちゃったので字幕が良いと思います。

SF入口としては、良い映画なんじゃないかなあと思ってます。宇宙だし、人工知能も出るし。
ガーティ、めちゃくちゃ可愛いです。予告リンク付けといたから!見て!!
SF映画の良いとこはめちゃめちゃ可愛い機械たちが出てくるとこだよね。
私はそれ目当てでSFにどっぷりになりました。宇宙じゃない映画でもめちゃ良いのが出てくるのいっぱいあって……長くなるから別の機会に。

 

『ゼロ・グラビティ』 2013年

事故だ!!死ぬ!!!生きて地球に帰れ!!!
周りは全部死と静の環境。地球が目の前に見えているのに、そこへたどり着く道はなんと遠い事か……

あらすじ
スペースシャトル「エクスプローラー号」にて宇宙望遠鏡の修理作業を行うライアンとシャリフ。彼らの傍らで新型の船外活動ユニットのテストを行っていたマットに、ヒューストンの管制から、膨大な量の宇宙ゴミが高速で接近しているため船内に避難するよう緊急連絡が来る。ライアンらは作業を中断して退避しようとするが間に合わず、「エクスプローラー号」の主翼に宇宙ゴミが衝突する。シャリフは顔面に宇宙ゴミが直撃して即死し、ライアンとマットは2人とも宇宙空間に投げ出されてしまう……
宇宙服の酸素がどんどん減っていく中、彼らは無事に生きて帰る事ができるだろうか?

という内容。
公開当時は冒頭の脅威の1カットで話題になりました。映画って、カメラがよく切り替わるでしょ?お話してるAさんの顔を映して、次はお返事するBさんの顔を映すよ。みたいな。それが一切ないの。ずっと同じカメラで撮影してるの。実はこれめちゃくちゃ凄くて、なんでかって言うと失敗したら全部最初からやり直しだから……
普通はぶつ切りのカットを沢山繋げて作るんだけど、冒頭ではそれをしてなくて、とにかく技術がヤバい!!すごすぎ!!!!

最初の方は少しグロい映像とか、宇宙に放り出されてぐるぐる回ってしまうのを止められないとことかが一人称視点で描かれたりとかしてちょっと怖いかもしれません。
でも、そこを通り過ぎたら怖いシーンやジャンプスケアは無いので安心してください!ドキドキはずっとするけど……

ぐるぐる回ってしまうのを止められないのは、宇宙には摩擦が無いので、自然に止まる事がなく永遠に回り続けてしまうからです。
宇宙ゴミが怖いのも、爆発とかした勢いそのままでこっちに突っ込んでくるから、でかい弾丸がぶつかってくる感じになっちゃうからです。
地球だったら空気で摩擦されてだんだんスピードが下がるのだけど、宇宙ではそれが無いんですね。
空気って意外と重くてぶ厚いんだなあと言うのを認識できるのが面白いです。

目の前に地球が見えているし、国際宇宙ステーション(ISS)なら分かり易いかな?と思って選びました。
目的もハッキリしていて、生きて帰る。それだけ。
でも生きて帰る事が一番難しい……
自分はこの映画の一つ一つの丁寧な演出と、人間の人生の描き方が大好きです。

 

『メッセージ』 2016年

地球に謎の宇宙船が降りてきた……
言語学者のルイーズ・バンクと物理学者のイアン・ドネリーは、中にいる2体の地球外生命体「ヘプタポッド」と交信して、飛来の目的を探るため、彼らの文字言語の解読をはじめる。
といった内容。

宇宙の外から来た生命体とのコミュニケーションを「言語解読」というリアリティで描く様がワクワクします。
言葉っていいなあ、文字って、素晴らしいなあとしみじみ思わせてくれた作品です。
そこ以外にも盛り上がりは沢山あるんですが、私はこの1点が気に入りました。
言語さえあれば宇宙人とも意思疎通ができるようになるという、あたたかい夢が大好きです。

これも分かり易いじゃろう。と思ってたんですが紅狐に「いや、結構難しいのでは?」と言われて、確かにちょっと目的がごちゃごちゃするかもな……爆発もするし……なんか未来視えるし……と思いました。
でも~宇宙人が良くてえ……宇宙人と文字でやり取りするさまが最高でえ……あと文字の形が超良くってえ……
なので、上2つの映画を見て自信がついたら見ても良いかも?

ちなみに公開当時は宇宙船の形が日本のお菓子の「ばかうけ」に似てるってので話題になってました。
内容はかなり真面目で、ばかうけと思って見るとばかうけじゃないじゃん!!って思ってしまうかも……
そこだけ注意して見てください。

 

ここでボーナスステージ!!分かり易いとか総無視して自分の大好きな映画をおすすめしようのコーナーです!

『銀河ヒッチハイク・ガイド』 2005年

1978年にダグラス・アダムスが脚本を書いたラジオドラマが元。小説版もあるよ!
小説はシリーズで全6作。全部最高。一番最後のはちょっとだけ空気違うけど……
ダグラスは映画化をずっと望んでたんだけど、映画版脚本を書き終えたら映像化を待たずして亡くなっちゃった……
そんなこんなで出来上がった映画は本当に!最高に!!素晴らしい素晴らしい出来!!!!!!!!!!!ダグラスに見て欲しかった……!!!!本当に!!!!!

鬱病のロボット「マーヴィン」とクソ陽気なおしゃべり人工知能「エディ」も出てくるよ!この2体はマジで最高。この2体の為だけでも良いから見て欲しい。

あらすじ
ある日、地球に宇宙船団が飛来し、「銀河ハイウェイ建設工事の立ち退き期限が過ぎたので、工事を開始する」と言って、冒頭5分で地球爆発。
たまたま生き残った地球人アーサーは、仲間たちと共に宇宙を放浪する。

とか、あらすじにするとこんな感じなんですけど、イギリスジョークがバチバチに効いててとにかく全部面白い。
人間は自分のこと地球上の生命体で一番賢いと思ってるけど、実は3番目で、2番目はイルカ。とか。
地球を爆破する事はアルファ・ケンタウリにある出張所の地下とかにある暗い掲示板の端っこに地球年で50年前から掲示されてたから、それを知らない地球人が悪いとか。
ある宇宙人が「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」を計算するためにスーパーコンピューターを作ったんだけど、750万年かかって導き出した答えが「42」で、42って何????ってなることとか。
タオルケットは必要なこととか。
やりたい事する為に宇宙市役所でクソほど待たされたりとか。
僕ソファみたい。とか。

とにかく宇宙を旅するには「Don’t Panic !」宇宙銀河ヒッチハイク・ガイドがあれば大丈夫!

私がこの映画で好きなのが、このはちゃめちゃなお話をしっかり映像化してあることもそうなんですけど、冒頭の「So long and thanks for all the fish」(さようなら。いままで魚をありがとう)という音楽が最高なところです。
これはイルカが人間に対して歌った曲、というていで、今まで「地球が壊されちゃうよ」って輪くぐりやジャンプで伝えてきたけど、人間は誰も気が付かなかったね。でも人間のくれる魚は最高だった!今までありがとう。私たち、何か一つ変えられるなら歌を習っていたでしょう。そうすればもっと私たち、分かりあえたかもしれないね。
という内容です。
歌があれば、全く違う種族でも、もっと分かりあえたのかも?という夢物語が切なくて、どうしようもなくて、美しくて、大好きです。

私はこの作品にめちゃくちゃ影響を受けていると言いますか、考え方がかなり近いので、個人的にとても心地いい作品です。
超!おすすめ!ですが、何人かに見て貰ったら「シュール」「よく分からない」と言われてあんまりいい反応じゃなかったので、この映画って難しいのかもしれません。
でも最高なんで!マーヴィンとエディの為だけでも良いので見て欲しい!彼らは本当に最高なので。

(※ササンの横やり…映画慣れしていない自分でも、原作版小説を読んでから映画を観るとかなり理解できました! かなり笑えて最後はじーんとくるので、小説読んで、映画観よう!)

こんなところでしょうか……!

超代表格の『2001年宇宙の旅』とか!『インターステラー』とか!有名だしめっちゃ好きなんだけど!!今回は「分かり易さ」で選んだので、省きました。
『インターステラー』はだいぶ分かり易いけど、最後の方がちょっと難しいかな~とか、時間の進み方が違うっていうのが玄人向けかなあ~と……
でもTARSとCASEっていう最強かっこいいロボが出てくるのが本当に最高だし、いろんな惑星に行くし、お話も面白いし、意外とギャグっぽい部分も多いので是非見て欲しいです!!
『2001年宇宙の旅』は最高最強完全無欠わが人生の人工知能である「HAL9000」が出てくるんですけど、だいぶ上級者向けの映画だと思うので、無理しないでください。でもすっごくすっごく良い映画なんだよな~~あまりに当たり前過ぎてわざわざ言うのもおこがましいけど、とにかく映像が素晴らしいっっっ!!!!!!!!!
大大大好きな映画の一つです。でも無理して見る映画ではないと思います……!!

以上!おすすめ映画SFでした~!

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いかがでしたか? ひとくちにSFといっても、個性豊かな作品がよりどりみどりでしたね。紹介された作品を触れたあとに改めてMINDHACKを遊んでいただくと、「この描写は、あれが好きだからこうなってるのね!」と合点がいくかもしれません。みなさまもぜひ、よいSFライフを。それでは!