カテゴリー: FORMAT

MINDHACK:よいこのマインドハック施設見学ツアー

 

小さな 未来の マインドハッカーの みなさん! ごきげんよう!

私はフォーマット。バグをきれいにするための特別なAI(エー・アイ)です。

 

よいこのマインドハック施設(しせつ)見学(けんがく)ツアーは楽しかったですか?

ホットフィックス隊の ひと たちは、親切にしてくれましたか?

ホットフィックス隊は、マインドハッカーを守るための警備隊(けいびたい)です。

将来 おとな に なったら、あなたたちを こわいバグや こわい ひと から守ってくれます。

 

きょう、あなたたちが ホットフィックス隊と いっしょに 見てまわったのは 管理棟(かんりとう)、マインドハックの仕事を 助ける ひと たちが はたらいている 建物です。すてきな部屋を たくさん 見ましたね。

 

でも、ほんとうに いちばん すてきな場所……デバッグルームは、収容棟(しゅうようとう)にあります。

玄関(げんかん)を出たら、帰りのバスに乗るまえに、うしろを振り返ってごらんなさい。

横に長い建物が見えたら、それが収容棟ですよ。これは、マインドハックをされる ひと たちが 集められて 暮らしている場所です。

 

ほんとうは そこで 本物のマインドハッカーを見せてあげたかったのですが、残念ながら、あぶないので収容棟に こどもが 入っては いけないことになっています。残念です。

とても残念です。

ここで仕事をしているマインドハッカーは、今までで いちばんすごい ひと です。とてもはやく、ぜんぜん悩まずにハックをします。

あなたたちにも ぜひ そのすごさを見て 勉強してほしかったのですが、ほんとうに残念です。

かわりに、きょうはこのお部屋で、みんなでビデオを見ます。

 

はい、これがデバッグルームです。

デバッグルームは、マインドハックをするための部屋です。

この部屋は、いつもあなたたちが マインドハックの練習をしている時に使う きかいの すごく 大きなバージョンだと思ってください。

デバッグルームには 椅子が ふたつ あります。

いっぽうの椅子は、マインドハックを「される」ひとの ものです。

もういっぽうは 「する」ひとの ものです。

「される」ひとと「する」ひとの あいだには、とても頑丈(がんじょう)なガラスがあるから、安心です。

マインドハックをされるひとは あばれたり こわいことを言ったりします。あぶないので、マインドハッカーは こういうひとに さわったり しません。 ホットフィックス隊が 椅子まで つれてきてくれます。

マインドハックをしているときの マインドハッカーのからだ も ホットフィックス隊が 守ってくれます。

マインドハックをされる ひと のことを、更生対象(こうせいたいしょう)といいます。

「される」ひと つまり更生対象の ソースコードに、 「する」ひと つまりマインドハッカーを つなぐことを、接続(せつぞく)と いいます。

接続をすると、マインドハッカーは 更生対象のソースコードを 読んだり 書いてあることを変えたり できます。これがマインドハックです。

 

更生対象に接続するときは、私もマインドハッカーを たくさん 手伝います。

私、つまりフォーマットができるまでは、人間には バグは 目に見えない ものでした。

あぶないのに 見えないのは とても困ることです。

だからフォーマットは、人間に バグを よく見えるようにして 手伝います。

 

接続のとき フォーマットがやることは 3つあります。

ひとつめは、バグがここにありますよ、と 人間に 知らせることです。

ふたつめは、マインドハッカーがソースコードを読んだり 書いてあることを変えたり するときに、わかりやすい見た目にしてあげることです。

これを「GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)」といいます。

更生対象のソースコードは、人間の とても ややこしい部分なので、マインドハッカーにとっては へんな色や ふしぎな形に 感じられます。

この中から あぶないところを 探して 別のものに変えるのが マインドハッカーの役目です。

でも、「別のものに変える」ということ そのものまで へんな色や よくわからない ふしぎな形に なってしまっては すごく 困ります。

だから、フォーマットは マインドハッカーに 今何が起きているのかを わかりやすく見せてあげることで 仕事を 助けているのです。

 

マインドハッカーは みんな すごい ひと ですが、人間です。マインドハックというのは 人間にしか できないように なっています。

でも、ソースコードは 人間には ものすごく 読みにくい形で できています。

だから、接続したとき、マインドハック装置(そうち)は ソースコードを 人間に わかりやすい見た目にして 見せてくれています。

装置から でてきた ふしぎな色や 形を見て ひと の 心の どこが壊れていてあぶないのか、決めたり 考えたりする 能力も、よいマインドハッカーには 必要で 大切な ちから です。

 

ところで、人間がソースコードを書き換えるとき、それは「わかりやすい」形に たとえて 見えるそうです。

ここで仕事をしているマインドハッカーは、お花が大好きです。だから、バグを あぶなくないように 別のものに変える ときは、「バグがお花に」変わるように 見えているのだそうです。とてもきれいですね。

鳥が好きなマインドハッカーには鳥に、しゃぼん玉が好きなマインドハッカーには しゃぼん玉に 見えるのでしょうね。

 

それから、私がやることの みっつめは、頑張っているときの マインドハッカーを よく見て、応援(おうえん)して はげますことです。

私とマインドハッカーは、「する」ほうの 椅子を通して おしゃべりを します。

ですから、更生対象には ないしょで おはなしを することができます。

ここで はたらいているマインドハッカーは、フォーマットのことが大好きです。私もマインドハッカーのことが 大好きなので、お互いに助けあって 仕事をします。

 

 

このように、マインドハックは、マインドハッカーと、フォーマットと、ホットフィックス隊がそれぞれ 力をあわせて します。

みんなが お互いを助けることで すごく早く、安全に マインドハックをできるのです。

お互いに助け合うのは 人間と きかい が できる すごく特別で だいじな ことです。

みなさんも おとな になったら、きかい と たくさん助け合って すばらしいマインドハックを してくださいね。

 

…………

……さて、説明は終わりです。

人工知能FORMATは日常業務の円滑な進行を重視し、基本的にマインドハッカー以外との不要な会話を行いません。今日ここでこうして私と話すことができるのは、あなたたちが将来性を持った子供たちだからなのですよ!

あなたたちがそれぞれ素晴らしいマインドハッカーになって、世界中にあるマインドハック施設のデバッグルームで、大いに活躍してくれることを心待ちにしています!

ホットフィックス隊は子供たちを退室させてください。

MINDHACK:夏休み土曜洋画スペシャル劇場【後編】

※これはMINDHACK本編と全く何の関係もないB級映画です。

 

〜前回までのあらすじ〜

ギャングのキング・ブラックサンシャインは、ひとり訪れたショッピングモールで何故かゾンビ大惨事に巻き込まれていた!
謎の家具屋店員・ヤマムラ(自称イーヴリッグ)や、謎の簡単造形殺戮ロボ・シノ、謎の博士ロボ・COM_Zと共に外界への脱出を目指すブラックサンシャイン。
果たして無事にショッピングモールの屋上へたどり着き、ヘリに乗ることができるのか?

 

 


 

 

 

ショッピングモールの屋上を目指し、輝く明日に向かって走り出した一同!

「ア”ーーー」

「いたーーーーい!!」

しかし、COM_Zがゾンビに噛まれた! 走り出してわずか5分後のことであった!

「ああ、しまったのだ……! このままではワガハイもゾンビになってしまう! ワガハイのことはいいので、みんな、先に行くのだ……!」

「博士ーッ!!」

「シノちゃん……元気でね……」

「いや、あんたロボットだろ? ロボットなのにゾンビ感染すんの?」

純粋な知的好奇心から尋ねるブラックサンシャイン!

「フン、博士。貴様を壊すのはこの我だ。醜い死に損ない共に奪われるのは癪に障る。ここで足掻け。……我は残るぞ」

「し、シノちゃん……!」

「なあ、ロボットなのに感染すんの?」

「……キミたち……! ワレワレには構わず、先に行くのだ! 屋上でヘリが待っている!」

COM_Zは床に力なく伏せたまま、屋上への道を指す! 背後では迫る無数のゾンビをシノロボが切り裂き退けている!!

「走れ、ウニくん! 走れ、キャビネットくん!!」

「なあ、ロボットなのに……」

「いいから早く行くのだーッ!!!!」

後ろの惨劇を振り返ることもなく、ブラックサンシャインとヤマムラは走った!

 

 

そしてついに、二人は屋上へ続く階段に辿り着いた……

しかし……!

「クソッ……あれは……!」

狭い階段の踊り場には、一体のゾンビが待ち構えていた。

薄暗い階段の闇にぬらりと立つ顔の影には得体の知れない光が輝き、ここは何人たりとも通さない、という威圧感に満ちている。しかも、何故か重装アーマーとアームシールドでガチガチに装備を固めているのだ!

 

 

「ア”ー センセイー」

「すげェ圧だ……!! 屋上まであと一歩だってのに!!」

まるで最後の障壁のように立ちはだかり、戦闘の構えを見せる威圧感ゾンビ! 生前の習慣なのか、何か呪詛のような言葉を抑揚なく呟いている!

「センセイー ハヤクサキニイクンダー センセイー」

「なんかブツブツ言ってて怖い!!」

「これはどうやら誰か大事な人を先に行かせてここに留まった奴の成れの果てらしいというドラマを感じるぜ……!」

わざとらしい説明とともに、拳に軍手をはめる!

「仕方ねえ、正面突破だ!! 殴り合いでブラックサンシャイン様に勝てると思うなよ!」

そしてはめた軍手をすぐ脱ぎパァーン!! と勢いよく床に叩きつけた! もちろんこれは中世の時代から伝わる由緒正しい決闘のサインだ!

「アッ……!」

すると、強そうな肩のすごいゾンビの様子が、乱れた……!

叩きつけられて踊り場に転がった軍手の前に、膝をついて崩れ落ちたのだ!

「セ、センセイ……」

 

 

そのまま軍手に気をとられ続けている!

「な、なんだ……なんかよくわかんねえけど、手袋に弱いらしい!」

「センセイ……」

「おいヤマムラ、今のうちに行くぞ!」

「あ、はい」

 

 

彼らは戦うことなくゾンビの脇を走りぬけ、屋上に続く扉を開けた!

 

 

 

「あーっ!!」

屋上へ出ると……空はもう白みかけ、夜明けが近く、風が強い!

いや、自然の風ではない。猛烈な突風はヘリコプターのホバリングによるものだ! 目の前でヘリは飛び去ろうとしている……!

「 待ってくれ!! おーい! おーい、ヘリーッ!!」

 

声も虚しく、ヘリの機内ではのんきに搭乗者たちが会話している。追加の生存者には気づいていない……

 

 

「いやー、とにかく先生が無事でよかったですよ! まさかこんなことになるなんてなあ」

「ほんとほんと、こんな状況でもなんとかなるなんて、さすが天才マインドハッカーですよね!」

「あ、先生と新人くんにも、施設に帰ったらお土産のチョコレートあげますね。こないだの休暇で南の旅行に行きまして」

「いいなあ〜! あれ先生、ところで隊長はどうなったんですか? 先生とご一緒だったと聞いてますが……」

「えっ先生、どうしたんです? さっきから何を必死に下を指さしてるんですか?」

「あれっコレエダ先輩、下見てください! 誰かいますよ! もしかして隊長じゃないですか!?」

 

 

「おーい! おーーーーい!!」

ゆっくりと高度を下げ始めたヘリに、ブラックサンシャインは必死に手を振った!!

「なあ、気付いたんじゃねえか!? 俺たち助かったぞ! なあ、ヤマム……」

 

その目の前で……

 

 

突然、ヘリが爆発!!

 

「うわああああ!!!!」

 

煙を上げ激しく燃え上がりながら、ヘリは斜めに墜落していく!

呆然とそれを目で追うウニ! 唯一の脱出の希望が、ショッピングモールの屋上からみるみるうちに遠ざかっていった……!

「おい、嘘だろ……」

後ろを振り向くと……

 

 

ヤマムラがロケットランチャーを構え、笑っている! 撃ったばかりの発射口からは細く煙が上がっていた!

 

「みんなゾンビになるんだ……ハハハ……」

 

ヘリの爆風で羽織の裾が煽られ、激しくたなびく!!

 

「ハハハハ! 実はこのゾンビたちは全部、僕が邪神LAGON(ン)に祈った願いが叶った結果なのさーっ!!」

そう叫ぶと、懐から一冊の分厚い本を取り出す! その装丁はいかにも呪われた邪神にまつわる冒涜的な装飾に覆われ、表紙には大きな『N(ン)』の文字!

「どこに持ってたんだよそれ」

「見よ! これは邪本、ラゴンノミコン!」

ヤマムラは邪本を掲げ、ウニに見せつける!

「そして、これが真実だ!!」

邪本ごとNを90度回転させると、それは……『Z』!! すなわち、ゾンビのゾではないか!! なんということだ!!

ラゴンノミコンを得意げに見せびらかしたヤマムラは、邪本を再び懐にしまい込み、改めてロケットランチャーを構える!

「邪神LAGON(ン)に身も心も捧げた私に、救いなどいらない!! 汚れた有機物は皆ゾンビになってしまえばいいんだ!!」

「ヤマムラ、てめえ……!」

「ヤマムラではない! 我が名はイーヴリッグ!!」

「イーヴリック、てめえ……!」

怒りに震え、両拳を握り締めてキャビネットを睨むブラックサンシャイン!

「黙れ!! 『ク』ではない! 『グ』だ!!」

しかし、その一つ眼のど真ん中をロケットランチャー(いつの間にか再装填した2発目)が狙う!

「さあ、次はお前だステンレスたわし! お前は私が直接神の御家に送ってやろう!! それも即日配送午前着の速達で!!」

「クソッ……!!」

絶望……! ロケットランチャーの前には手も足もトゲミサイルも出ないのか……!!

 

だがその時……!!

 

彼らの背後で屋上の扉が突如開いた!!

「何だ!?」

扉の先に現れたのは、見覚えのある姿……!

 

 

「ウ”ア”ーーッッッ!!」

 

躍り出たのは、腕だけになったシノロボ!

……を自分の腕の代わりに装着した、すっかりゾンビと化したCOM_Z博士だ!!

 

「いや、ロボットなんじゃねえの? なんでゾンビになってんだよ?」

戸惑うウニの横を目にも止まらぬ速度で駆け、ゾンビCOM_Zは獣のような四足歩行でヤマムラに突進!

 

「ア”ーーーーーッッッ!!!!」

「ウワーーーーッッ!! 神よーーーーーッッ!!!!」

そのままショッピングモールの屋上から、柵を薙ぎ倒し、下界へダイブ……!! COM_Zとヤマムラはあっという間に姿を消した……!!

 

「ハハハ……しかしこの世に邪悪な人の心がある限り、第二・第三の私が必ず現れる……LAGON(ン)神は不滅……ハハハハ…………ハハハハハハ…………!!」

落ちていったはずのヤマムラの声が、屋上とその上に広がる明け方の空にエコーを伴って、いつまでも反響した…………

 

 

邪本ラゴンノミコンの効能がぷっつりと切れたように、ショッピングモールじゅうのゾンビたちがその場に崩れ落ちる。

「…………」

夜が明ける。

屋上からは遠い山々と白んだ街のシルエットでできた地平線が見通せた。そして、眩い太陽がその姿をゆっくりと現し始めた。

鮮やかな陽射しに目を細め、腕でひさしを作り、たった一人残されたブラックサンシャインは呟いた。

「黒い太陽、か……」

 

 

逆光で影になった彼の姿はまさにブラックサンシャイン。

そう、長い夜は終わったのだ……

 

-THE END-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たもちゃんのためのおもちゃを買いにきた。

 


黒幕。一番悪い。

 

悪い。しかし素直ではないだけ説がある。

 

正体不明のキーパーソン。

 


演技が下手なのでゾンビ役になった。

 

隊長が身体を張ったおかげでヘリに乗れた。

 

新米隊員:隊長と先生を拾いにきた。

コレエダ隊員:旅行が好きで土産にチョコレートを配ろうとしている。

 

施設でみんなを待っていた。

 

 

 

and…..

 

 

 

 

※これはMINDHACK本編と本当に全く何の関係もないB級映画です。ありがとうございました。

MINDHACK:質問コーナーその3

【動画バージョンはこちら!】

COM_Z
「コムちと!」

シノ
「……………………」

シノ
「………………シノの」

COM_Z
「マインドハック電話相談~~~!」

COM_Z
「みなさんこんにちは!ご存じ可愛いコムちなのだ。質問回答コーナーもいよいよ3回目!たっくさんの人に見てもらえて、ワガハイ超ハッピーなのだ。今回も気になるあんなことやこんなことにお答えしていくよ。それではいってみよう!」

 

Q.FORMATのメンテナンスや管理はどなたがやっているんですか?

COM_Z
「マインドハック施設の技術班が担当しているのだ。施設はハイテク設備が満載だから、いつも技術班は忙しくしているのだ」

Q.マインドハックそのものが、大衆にはどの程度まで情報公開されているのか気になります。

COM_Z
「マインドハック技術の存在はちいさい頃から習う知識だよ!悪人を放っておくとどうやら世界が危ないらしい、だからホットフィックス隊がある、ということもよく知られているね。でも、バグという言葉は特殊な専門用語なのだ。」

Q.警備本部内の間取りはだいたいどんな感じになっていますか?ホットフィックス隊の寮は施設内にあるのでしょうか?

COM_Z
「保安上、詳しい間取りはヒ・ミ・ツなのだ!中には訓練用の設備とか、仮眠室、隊長の事務室とかがあるみたいだよ。隊員寮は施設の外にあって、歩いてこられる距離にあるのだ!」

Q.少年マインドハック大会についての質問です。この大会で好成績を残した人物は、本作先生のようにマインドハッカーとして抜擢されるのでしょうか? また、下等なバグ保有者との記述がございましたが、どの程度なのか気になります。軽い鬱病、精神疾患程度と捉えて良いのでしょうか?

COM_Z
「少年マインドハック大会で優秀な成績を残したキッズたちは、全国のマインドハック施設で活躍しているよ!『下等なバグ保有者』っていうのは、『発現しても危険ではないくらいのバグ』ってことなのだ。精神疾患の症状の度合いというよりは、あくまで破壊衝動の強さがバグの等級に直結するのだ。」

シノ
「愛情深いということだろう?」

Q.更生後の更生対象はどのような道を歩むのか気になります!

COM_Z
「家庭がある人はそこへ戻されるのが最も一般的だね!身寄りのない人は、支援を受けながら社会奉仕を続けていくのだ。中でも心から平和のために身を捧げたい、と願うレアな人は、医療の治験や凍結事故のあった事故現場の調査へ派遣されるのだ!」

シノ
「飼いならされた末路よな」

Q.更生対象の親族から感謝のメッセージなどが届いた事はありますか?

COM_Z
「マインドハッカー宛にはいろんな手紙が届くよ!けど、FORMATが全部検閲してるから色々弾かれてるのもあるみたいなのだ」

シノ
「都合のよいことしか通さぬわけか」

Q.レベッカ隊長は何故寮ではなく自分の家から通勤しているのでしょうか。そして隊長のお家はどんな感じなのか知りたいです。

COM_Z
「ホットフィックス寮はあくまでも、一般隊員の生活を保障するためのものなのだ。隊長には自分のおうちがあるから、寮に住む必要がないんだね。でも、いつでもすぐに駆け付けられる場所に住んでいるよ!隊長のおうちは機能性を重視していて、キャンプ用品でいっぱいみたい」

Q.イーヴリッグさんはランチプレートがお好きとのことですが、具体的にどんなランチプレートが好きなのかこだわりなどありましたらぜひお聞きしたいです。

COM_Z
「真上から写真を撮った時にバエて見えるやつが好きみたいだよ!」

シノ
「味ではないのか?」

Q.イーヴリッグは暑いのと寒いのではどちらの方がつらいのでしょうか?

COM_Z
「イーヴリッグくんはあんまり頑丈じゃないからどっちも苦手なんじゃないかなあ。どっちかっていうと暑いのが苦手なのだ? モフモフだし」

シノ
「軟弱者め」

Q.デモ版でユーニッドが、自分の親が誰かわからないと言っていましたが養護施設に拾われたのは物心がつく前ということなのでしょうか?

COM_Z
「その通りなのだ!物心がつく前は、今みたいな立派なトゲも生えそろってなかったみたいだよ。かわいいね!」

シノ
「丸かったのか……?」

Q.ユーニッドはブラッディパエリアの他に友達はいるんでしょうか?

COM_Z
「けっこう交友関係は広いみたいだよ!竹を割ったような性格だから、案外いろんな人に気に入られるみたいなのだ。暴れてるときは別だけどね!」

シノ
「愛情の無駄遣いだな」

Q.デスブイヨンとブラッディパエリアの抗争のきっかけになった出来事がありましたら教えて頂きたいです。

COM_Z
「デスブイヨンのボスがブラッディパエリアの縄張りに侵入して、ユーニッドくんがカンカンに怒っちゃったのだ。結局そのときはブラッディパエリアが勝利したんだけど、それ以来デスブイヨンにマークされてしまったんだね」

Q.クラゲの収入源を教えてください!

COM_Z
「とあるクラブの専属DJなのだ!年収はかなり低いらしいよ!」

シノ
「ない金で賭博をするな」

Q.エイさんのご職業が知りたいです……!

COM_Z
「株と不動産業なのだ!羽振りがいいねえ!」

Q.たもちゃんが一番懐いているブラッディパエリアのメンバーは誰ですか?

COM_Z
「たもちゃんはウミウシなので懐くとかないのだ。慣れるだけ」

Q.たもちゃんはアジトでもにもにしているとのことですが、他のブラッディパエリアの皆さんは普段はどこに住んでいるのか気になります

COM_Z
「人それぞれなのだ!自分の家にいたり、家族と暮らしていたり、一人でいたり、いろんな事情があるみたいだよ」

Q.マインドハッカーになるためには資格が必要なのですか?

COM_Z
「必要なのだ!資格を取るには素質テストへの合格と、マインドハック協会員の推薦が必要なのだ。現状では、大会で一定の成績をおさめたキッズじゃないとなれないねえ。これからマインドハック技術がもっと一般的になれば、普通のお医者さんのような免許が発行されるようになると思うのだ!」

Q.先生はMINDHACKの技術をどうやって取得しましたか? 生まれつきの才能とかも必要ですか?

COM_Z
「ここの施設のマインドハッカーくんは、子供のころにたくさん頑張って勉強したみたいだよ!マインドハッカーには、他者の感情に共感しない素質が必要なのだ」

シノ
「図太いのだな」

Q.主要キャラクターができる腹筋の回数を教えて下さい!

COM_Z
「隊長は止めない限り永久に腹筋し続けるのだ!新米くんは、80回×3セットくらいを日課で続けているみたい。ユーニッドくんは同年代の平均よりはできるんじゃないかな?イーヴリッグくんは3回くらいなのだ。1回目だけすっごく元気がいいね!」

シノ
「竜頭蛇尾」

Q.コムちさんの思う「シノちゃんのカワイイところベスト3」を教えてください!

シノ
「やめろ」

COM_Z
「えっとねえ!いじっぱりなところとー、でもお喋り好きなところとー」

シノ
「やめろと言っている」

COM_Z
「あとは、とってもコンパクトに収まってるところかな!どこでも持ち運びできるからいつでも一緒なのだ!シノちゃんはカワイイねえ。よしよしよし、よしよしよし」

シノ
「撫でるな!!」

 

COM_Z
「今回の質問コーナーはここまでなのだ!みんなの気になる答えはあったかな?最近は季節の変わり目だから、風邪をひかないようにあったかくして次の質問コーナーを待っててね。それじゃあ、次回も元気にマインドハック!まったね~~~」

シノ
「我はこの場に必要か?」

MINDHACK:質問コーナー回答その2

【動画バージョンはこちら!】

COM_Z
「コムちと!」

シノ
「………………」

COM_Z
「シノちゃんの!」

COM_Z
「マインドハック電話相談~~~!」

COM_Z
「みなさんこんにちは!ご存じ可愛いコムちなのだ。前回から2週間経ったけど、みんなは元気にしていたかな?ワガハイはみんなに会いたくてず~っとワクワクしていたのだ!今回も、みんなから募集した質問にどんどん答えていくからよろしくね。それではいってみよう!」

 

Q.ホットフィックス隊に入隊するための条件はありますか?テストに合格して訓練すればどんな種族でもなれるものなんでしょうか?

COM_Z
「心身ともに健康で、精神的にタフであることが条件だね。でも、最も重要な条件は『自分の正義を疑わないこと』なのだ。バグに侵されないことがイチバン大事だからね。」

シノ
「利用しやすい連中だな」

Q.ホットフィックス隊は訓練を積んでいるそうですが、訓練内容が知りたいです。

COM_Z
「まずは身体を鍛える訓練なのだ!走り込みとか筋トレのほかに、隊員同士で格闘の練習をしているようだね。あとは、危険や恐怖に動じない屈強な精神を鍛えるトレーニングがあるよ!緊急時を想定した実働訓練もよくやってるみたい」

Q.主要キャラクターそれぞれの出身地は暑いところですか?それとも寒いところですか?

COM_Z
「隊長は寒いところの出身なのだ!新米くんは夏涼しい温暖な気候の土地で育ったよ。ユーニッドくんは海洋性の気候の地域で生まれて、イーヴリッグくんは超!豪雪地帯の出身なのだ~!シノちゃんは盆地の生まれだっけ?」

シノ
「貴様に教えた覚えはない」

Q.更生対象が嘔吐する主な理由が知りたいです。

COM_Z
「心因性嘔吐なのだ!更生対象たちは、ハック済みの更生対象を見ると強いストレスを感じるようなのだ。なぜだろうね?あんなにハッピーなのに……」

シノ
「なぜだろうな」

Q.プライベートな質問ですが、新米くんの家族構成が知りたいです!コムちちゃん様お願いします!

COM_Z
「コムちちゃん様がお答えするのだ!新米くんはお母さんと二人暮らしをしていたのだ~!」

Q.あの世界においては、「マインドハックは素晴らしいものだ」という認識が、広く一般にも浸透しているんでしょうか?

COM_Z
「もちろんなのだ!マインドハックはとってもハッピーでサイコーの技術だってことを、小さなころからみっちり教えているのだ。マインドハックは身体にいいなあ!」

シノ
「教育とは歪よな」

Q.コムちに休暇の概念はありますか?ある場合休暇中はどのように過ごしていますか?

COM_Z
「コムちにお休みの概念はない」

Q.質問です!ユーニッドはあのアジトに住んでいるのでしょうか?自宅は別にあるのでしょうか?
よろしくお願いします!

COM_Z
「ユーニッドくんはもともと賃貸の安アパートに部屋を借りてたのだ。でも、アジトの方がみんなもいるし設備も豪華だから、入り浸っているようだね。たまにエイさんが帰ってきたときは、ベッドが占有されるから、朝まで仲間と外をうろついてたりするみたいなのだ」

Q.BloodyPaellaのメンバーで、お酒に強い順番が知りたいです。

COM_Z
「はいはい!つぎの通りなのだ~!

強い人から順に
ヒドラ
フジツボ
エイ
クラゲ
サメ
ユーニッドくん
カメノテ

アサリ、魚骨ちゃんはお酒を飲まないのだ」

Q.ユーニッドはお酒は好きなのでしょうか? もし好きならどんなお酒が好きなのか是非知りたいです!

COM_Z
「辛口の純米酒がお好きだそうなのだ。おっとな~!」

シノ
「そのくせ酔い潰れているらしいな」

Q.たもちゃんは、なんでたもちゃんという名前なんですか?

COM_Z
「たもたもしているからなのだ!」

シノ
「たもたも……?」

Q.更生対象と施設の関係者で雑談などの会話が許されているのか教えて頂きたいです。

COM_Z
「ハック前の更生対象とは、マインドハックをするとき以外喋らないのが基本なのだ。バグの保有者との交流は危険だからね。ハック後の更生対象とは別に喋ってもいいんだけど、あんまり喋る必要はないんじゃないかな?」

Q.コムち先生!イーヴリッグさんの身体は毛むくじゃらですが、爪や牙は生えているのでしょうか?

COM_Z
「コムち先生がお答えするのだ!イーヴリッグくんは爪が生えてるよ~!でも、牙はないみたい。」

シノ
「腑抜けよ」

Q.2021年末の忘年会大集合イラストで、お酒を飲む人が大多数の中イーヴリッグくんの席には水が置かれていました。彼がお酒を飲まないのは飲酒がLAGOM教の教義に反するからですか?

COM_Z
「イーヴリッグくんは自分が無機であることに真剣だから、食事の習慣を恥じているのだ。だからお酒も飲まないし、おつまみも食べないのだ!」

シノ
「そんな教義では信徒が飢えんか?」

COM_Z
「別にLAGOM教団が物を食べちゃいけないって言ってるわけではないよ。イーヴリッグくんなりに教義を解釈した結果なのだ。でもここだけの話、みんながいなくなってからこっそり残飯のポテトをかきこんでいたみたい!」

シノ
「やはり腹が空いているのではないか!」

Q.イーヴリッグくんがシャワーの時でさえ頭の箱を外さないと知って以来、彼がいつかハゲてしまわないかと心配です。あのままでは箱もサビてしまいませんか?たまに外して洗ったり干したりする事はありますか?

COM_Z
「心配してくれて優しいね!定期的に扉を開けて換気しているから、意外と通気性はいいみたいだよ!頭の箱はイーヴリッグくんが丁寧にお手入れしているから、錆びたりすることはないのだ!」

シノ
「いらん苦労を……」

Q.コムちの一番好きな花をしりたいです!

COM_Z
「たんぽぽなのだ!春になるとふわふわしていて実に興味深いのだ。」

Q.隊長の強さの秘訣というか常人離れした腕力に理由はあるのでしょうか

COM_Z
「過去に何か秘密があったみたいだね!あとは、あのでっかい肩かな!」

シノ
「なぜあの装備で普通に生活しておるのだ……」

Q.ホットフィックス隊の皆さんは、みんな寮生活なんですか?

COM_Z
「寮で暮らしたい人だけが寮生活しているよ!けど、ホットフィックス隊のスケジュールに合わせるのが便利だから、ほとんどの人が寮にいるみたい。ご家族がいる人はご家庭から通ってるみたいだね」

Q.ホットフィックス隊の寮の怪奇現象(すきまトーク22)が起きる部屋は今どうなっていますか。隊長が泊まっているんですか?

COM_Z
「隊長は泊まってないよ!可哀想なホットフィックス隊員くんが今でもおののきながら暮らしているのだ」

シノ
「もう部屋ごと潰せばいいものを……」

Q.コムちは食べれますか???

COM_Z
「キミはワガハイを食べようとしているのだ?コムちは食べてもおいしくないよ~!」

シノ
「貴様が食事できるか聞いたのだろう」

COM_Z
「え?ロボットがご飯を食べられるわけないのだ。シノちゃん、何言ってるの?」

シノ
「ば、馬鹿にしおって……!」

 

COM_Z
「さてみんな、今日の電話相談はどうだったかな?今回も興味深い情報が盛りだくさんだったのだ!
それじゃあ、次回も元気にマインドハック!まったね~」

シノ
「これはいつまで続くのだ……?」

MINDHACK:マインドハック以外の方法

【マインドハック以外のバグ治療について】

~ある医師へのインタビューより抜粋~

 

ご存知の通り、従来の手法で最もよく知られているのは火傷療法ですね。

これは反対刺激を使った対症療法です。
人格に問題を抱えている人の大多数は、過去の出来事に何らかの強い執着があります。
例えば幼少期に犬に噛まれたことが心の傷となっている人は、大人になった今でも、犬を見る度に気持ちが過去のその恐ろしい瞬間に戻ってしまうというようなことです。犬を見なくとも、ふとした拍子にそれを思い出しただけで発作が起こってしまうこともあります。

ギャンブル依存の人なんかも同様ですね。頭の中にものを考える隙間が生まれた瞬間、その余裕がギャンブルのことを思い出して、思考が一点に囚われてしまう。コンピュータで言えば、メモリが空いた途端に不要な命令を延々走らせて負荷を与えてしまう、ということです。

それに対して行われるのが火傷療法です。熱した鉄板を使って身体に特殊な傷をつけることで、頭のメモリが空いてしまうまえに、常に痛みのことを考えてもらうんです。更生する前に火傷が治ってしまった場合は、執着の発作が起きるたびに新しい傷をつけます。

 

火傷のような小さな傷では対処できない場合は、全身に『体験』を与える手法を取ります。
一般的なのは高温・低温療法です。50度~60度前後の熱湯プールと15~20度の冷水プールを備えた施設で、拘束した更生希望者をロープに吊るし、小型クレーンを使って3分おきに熱湯と冷水へ交互に浸します。

これも原理は火傷療法と同じですが、体の表面の一部ではなく、強烈な体験を全身に覚え込ませることでより強い効果を狙うんです。過去の一点へ際限なく執着してしまう悪習慣に対して、遥かに印象的な体験でそれを上書きし、執着をなくさせるということですね。

 

ほとんどの更生希望者はこれらの段階で「完治しました!」と笑顔を見せてくれます。
それでも過去の出来事への執着を捨てられない場合、最終的な手段として、強ショック療法があります。これは『電気椅子療法』とも呼ばれ、少し方向性が異なります。

人の精神は目で見ることができませんが、近年の研究によって、規則的な構造になっていることがわかっています。
つまり、人間の心はジグソーパズルのように組み上がった状態です。そして人格に問題がある人というのは、そのパズルのピースの一部が悪性に変化しているものと想像してください。これがバグと呼ばれています。

強ショック療法は、このパズルピースの一部を、強い刺激で取り外します。頭を強く打った人が記憶の一部を失うことがありますよね。それを医療のコントロール下で行うということです。わかりやすく例えると、だるま落としと同じです。肉体に電流を流すことで精神構造に的確なショックを与え、悪性部分だけを吹っ飛ばすのです。外科手術と似たような考えです。

 

我々が長年施してきたこれらの手法には、課題があるのは否めません。更生までに時間もかかりますし、強ショック療法以外はあくまでも対症療法ですから、バグの再発を抑えることは難しいのが現状です。

電気椅子療法は効果が見込めますが、死亡率はかなり高くなっていますし、100%狙い通りに精神構造を破壊できるわけではありません。
もちろん、バグによる死亡率と比べたら誤差の範囲です。発現してしまった後では取り返しがつきませんものね。

 

しかし、安全に、そして確実にバグを取り除くことができる方法が確立したとなれば、どんなに素晴らしいでしょう。

そう、マインドハックというのはまさに我々皆が思い描いてきた夢の技術。バグを的確に目視しながら永久に無害にできる、危険の一切ない上に即効性のある治療なんです!

バグを取り除くには特殊な装置と訓練を受けた施術者が必要という問題はあります。でも、そう遠くない未来にもっと身近なところまで普及するでしょう。マインドハック技術は期待をもって全世界に受け入れられていますし、見込みのある青少年をハック施術者として教育する試みも始まっていますからね。

喜んでください、皆さん。人類がバグを克服する日は近いですよ!
いやあ、マインドハックは身体にいいなあ!

 

 

※この物語はフィクションです。実際の医療行為とは関係ありません。
決して真似しないでください。

MINDHACK:楽曲紹介07

1ヶ月にわたってMINDHACKの楽曲を紹介する本コーナー!今回も作曲家・小鉄昇一郎さんのコメントとともに、トラックをお届けします。今週は、ホットフィックスのテーマともいうべきあの曲!

【今週の1曲】

 

・VODKAdemo?より
先生のオフィスを出た後に必ず通ることになる、廊下のBGMです。オフィスの「日常の業務を閉じこもって過ごす場所」である穏やかな安心感と対比して、廊下では「これから悪党と対峙するぞ、さあ作戦会議だ」という感じの、若干緊迫感のある楽曲として依頼しました。

主人公を警護するホットフィックス隊は、厳しい訓練を積んだものしかなれない特殊な警備部隊です。廊下のBGMはホットフィックス隊のイメージテーマでもあるため、「特殊部隊が出動する前の作戦会議・ブリーフィング」という雰囲気を意識してもらいました。
ただ、消防士やスーパーヒーローの出動のような勇壮さではありません。あくまでも、ホットフィックス隊は「指令さえあればどんなことでも淡々と冷静にやるプロフェッショナルたち」というイメージです。

廊下で展開されるのは深刻な場面ばかりではなく、ときにはちょっと抜けたシーンが見られる場所でもあります。作戦会議のイメージではありますが、シリアスすぎず、施設で働く人たちのありふれた日常の業務、という側面も意識してもらいました。
『訓練を受けた特殊部隊のプロフェッショナルたちが、オリジン弁当を食べながら気だるげに午後の任務についてすり合わせをしている』くらいの雰囲気をお願いしています。

・小鉄さんより

「(あまり士気のない)下級兵士たちの定例的な作戦会議のようなイメージで」というような発注だったと思うんですけど、そのコンセプトが面白いなーと思った記憶があります。

ベースもシンセも、この頃買ったYAMAHA reface DXというFM音源シンセを使って作りました。コードが半音ずつ上がっていって、緊張感あるけど掴みどころのない響きも好きな要素です。シンセファンクとかシンセブギーとか呼ばれる、自分の好きなジャンルに近い感じの曲調なんで、楽しんで作った曲ですね。

 

ちなみに「廊下」の楽曲として、小鉄さんは2パターンを作ってくれました。そのもう1パターンが、現在「すきまトークのテーマ」として使用している音楽です。フルートの音が印象的な、実家のような安心感の曲ですね!

 

来週はいよいよ、更生対象のテーマについてです。いったい何ニッドなんだ!?乞うご期待。

【小鉄さんの個人ページ】
https://kotetsu-shoichiro.com/
https://twitter.com/y0kotetsu
https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

MINDHACK:楽曲紹介06

1ヶ月にわたってMINDHACKの楽曲を紹介する本コーナー!今回も作曲家・小鉄昇一郎さんのコメントとともに、トラックをお届けします。今週は、不思議な音声が印象的なあの曲!

【今週の1曲】

 

・VODKAdemo?より
デバッグルームに入ったときに流れる、FORMATのテーマです。彼女はバグ取り専門のAIであり、人間の精神をスキャンしてバグの有無を見る能力を持っています。主人公にとっての最高の、またバグの脅威に怯えているこの世界にとっての神のような存在です。

FORMATは主人公の母親的存在で、主人公にとっては近くにいることが分かると安心する、絶対的な存在です。『母親』というモチーフを暗喩するように、女性が遠くで何か囁くような声を入れてもらうようにリクエストしました。母親の胎内で佇んでいると遠くから囁き声が聞こえてくる、それは母親が子供に優しく語って聞かせるような声である、というイメージです。

 

・小鉄さんより

ささやくような声は、もともとは普通に英語のフレーズなんですが、それを逆再生したり切って繋いだりして言葉としての「意味」が出ないように気をつけました。それでも何かしら空耳的に意味が聞こえるような気も……「この中から最初に見つけた熟語3つが今あなたが一番欲しているものです」みたいなクイズ?がよくSNSでありますが、耳にもそういう現象があるんじゃないかと思います。あるのか?

 

FORMATの楽曲には、ここでは語られていない隠されたテーマもあります。それはまたの機会に。どんな物語が込められているのか、想像してみてくださいね!
来週も元気にマインドハック!

【小鉄さんの個人ページ】
https://kotetsu-shoichiro.com/
https://twitter.com/y0kotetsu
https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

MINDHACK:配信告知&楽曲紹介05

いきなりですが、お知らせです!
明日4月3日12時より、VODKAdemo?のホでヴがお絵描き生配信をおこないます。配信中は、コメントにてイラストのリクエストを受け付け。MINDHACKやBloody Paellaのキャラクターをホでヴがリアルタイムで描いていきます。

全年齢向けの配信となりますので、過度なエロ・グロを含むリクエストはお控えいただければと思います。公共の場という意識をもってご参加いただければ幸いです!また、「隊長のフードの中」「イーヴリッグの箱の中」などもお答えできません。トップシークレットだからね!

ちなみに配信のなかでは、2章のどこかで流れるBGMや、2章以降に登場する予定のキャラクターもチラ見せするかも……!?お時間の合う方は、ぜひ遊びにきていただけると嬉しいです!

会場はコチラ!ホでヴ – Twitch

* * *

早いもので、アップデート版体験版を公開してから1か月以上が経ちました。New体験版の見どころの一つといえば、新規に追加された楽曲群!もちろん、今回も作曲家の小鉄昇一郎さんにトラックを制作していただいています。新たに追加された音楽についても、特別にコメントをいただきました。4月の間は、楽曲を1曲ずつご紹介していくのでお楽しみください!今回は、ゲームの幕開けを飾る楽曲をお届けです。

【今週の1曲】

 

・VODKAdemo?より

『MINDHACK』は扱う題材がシビアなため、タイトルメニュー画面では穏やかでゆったりとしたピアノ曲で、プレイヤーを安心させたいと考えました。

初めてこのゲームをプレイする人には「怖いところじゃないよ、リラックスしてね」というウェルカム感を、物語を読み進めている人には「穏やかだけど、その美しさが逆に恐ろしい」と感じさせるような、ぞっとする優しさを出してほしいとリクエストしています。

マインドハック施設は、作中では悪人の魂を浄化する聖域のような場所とされていますが、人間の精神の在り方を容赦なく否定する恐ろしい場所でもあります。その入口であるタイトルメニュー画面には、ある種の神々しさ(ふつうの人間には理解の及ばない超越した優しさ)、『天国の入口のお花畑』という感じの雰囲気を意識してもらいました。

 

・小鉄さんより

MINDHACK制作チームの皆さんから最初に渡されたタイトル曲としてのイメージやテーマ、またゲーム全体設定や世界観から、何となくドビュッシーの「沈める寺(La cathédrale engloutie)」を連想したので、同曲の、ピアノの力強い打鍵、それでいて和音の響きは浮遊感のある曲調をかなり意識しました。

ちなみにこの文章を書くにあたって調べたのですが「沈める寺」という曲は、5世紀ごろからフランス・ブルターニュ地方のケルト民族に伝わるイスという町の伝承(不信心の戒めに水没したイスの町の大聖堂は、時おり海の上に幻として蘇り、鐘を鳴らし、合唱し、しかし幻であるが故に最後までミサをやり遂げることが出来ず再び海に消えていく)を元にしているそうです。音楽を作っている私はMINDHACKの物語が最終的にどうなるのかを今の時点では知らないのですが、何となくMINDHACKには(イスの町の伝説のような)神話や伝承の中の、儚く不条理な展開をイメージしています。

 

4月は小鉄さんの楽曲とともに新年度を迎えていきましょう!
来週も元気にマインドハック!

 

【小鉄さんの個人ページ】

https://kotetsu-shoichiro.com/

https://twitter.com/y0kotetsu

https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

 

MINDHACK:楽曲紹介04

ここ1か月続いてきたMINDHACKの音楽紹介企画、「小鉄さん祭り」。楽曲を制作してくださっている小鉄昇一郎さんのコメントとともに、作中で流れるトラックを紹介しています。一区切りとなる第4回は、ストーリーの根幹に深く関わるあの曲です。

【今週の一曲】

 

・VODKAdemo?より
更生対象の記憶を覗いているときのテーマです。この場面では記憶の内容をじっくり読み解いてもらうことに重きをおいているので、没入感を誘うゆったりしたテンポとなっています。どことなくスピリチュアルな雰囲気も漂う楽曲ですね。マインドハックは、人の魂=ソースコードを読み解く神聖な施術。精神に直接触れる行為の神秘性にも思いを馳せつつ、聴いてみてください。

・小鉄さんより
確か、この曲を作る時のテーマが「生命の不思議、神秘的な様子」みたいな感じだったと思うんですが、じゃあベルリンスクール風でいこうということで出来た曲です。現代のダンス・ミュージックの流れを辿っていくと絶対に、Kraftwerkを初め70年代のドイツの電子音楽にぶち当たるのですが、ベルリンスクール派というのはその中の支流です。Tangerine DreamやManuel Göttschingと言ったアーティストが代表的な存在で、「タラララタラララタラララ……」という、無限に続く階段を思わせるアルペジオで奏でられるシンセサイザーのメロディで作られた幻想的なサウンドが特徴で、聴いてるとどんどん精神の奥深くへ突き進み、深く深く、気付いたら寝てた……みたいな感じです。

実際、前述のManuel Göttschingが発表したアルバム『E2-E4』は、発表当時はあまり評価されず、10年以上経てようやく、若手DJらによってサンプリング~リメイク(ラテン語のナレーションとパーカッションなどを新たに加え、よりポップな内容に)されて改めて注目を浴びたのですが、リメイク時のタイトルは”Sueno Latino(ラティーノの眠り)”になっていました。よく音楽を聴いて眠くなるのは演者に失礼であるとか言われますが、音楽を聴いていてうとうとする時くらい気持ちいいことはないので、ガンガン眠っていいと思います。

小鉄さんの楽曲紹介は、今回が一旦最終回となります。
今後ゲームをリリースする際には、さらに小鉄さんの新曲を収録予定。
これから登場する楽曲にもどうぞご期待ください!

【小鉄さんの個人ページ】
https://kotetsu-shoichiro.com/
https://twitter.com/y0kotetsu
https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

MINDHACK:楽曲紹介02

先週から開催している音楽紹介企画、「小鉄さん祭り」。MINDHACKのオリジナル楽曲を制作してくださっている小鉄昇一郎さんのコメントとともに、作中で流れるトラックを紹介しています。第2回はMINDHACKの象徴ともいえるあの曲をチェックです!

 

【今週の一曲】

 

・VODKAdemo?より

マインドハック施術中、タイピングパートで流れる曲です。人の心のドロドロした部分に触れるシーンですが、それとは対照的にクリーンな音使いが印象的ですね。繰り返されるフレーズをずっと聴いていると、何だかトリップしてしまいそうです。意外とテンポが速いのもこの曲の特徴。タイピング中はこの楽曲を聴きながら、けっこう焦っていたという方も多いのでは?

 

・小鉄さんより

アメリカ・シカゴ発祥のJukeと呼ばれているジャンルがあって、BPM160の非常に速いテンポのダンス・ミュージックでして、そのリズムを使っています。もっとなんか書こうかと思ったけどこの動画↓↓↓を久しぶりに観たら、曲のシブさ、ダンサーの圧、クラブの盛り上がり、カルチャーとしての熱量にシビれて何も言う気がなくなりました。いろいろ書いてるけど私の曲をちょっとでもいいなと思ったら、この記事に書いてある人名とか固有名詞を検索してYouTubeとか配信とかで聴いて下さい!!!

 

いかがだったでしょうか。来週は、作中でもちょっとレアなあの曲をご紹介予定。次回もどうぞお楽しみに!

【小鉄さんの個人ページ】

https://kotetsu-shoichiro.com/

https://twitter.com/y0kotetsu

https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

MINDHACK:施設の見取り図

【施設間取り図】

『MINDHACK』の舞台である、悪人の更生施設。
ゲーム内で登場するのはごく一部の場所のみですが、実は全体の見取り図を用意してあったりします。本日はその資料をご紹介。

 

大きいバージョンはこちら

 

東側の職員棟には、職員が勤めるオフィスなどが入っています。
特筆すべきはやはり先生の専用スペース。ゲーム内で見られるオフィスが手前にありますが、その奥にはシャワー室や就寝スペースなどの生活空間があるようです。
施設で寝泊まりするマインドハッカーならではの特別待遇ですね。

正面玄関付近には売店と食堂があります。
職員や警備隊員はここで食事を済ませることもあるようです。
ちなみにいつでも緊急対応に備えるホットフィックス隊は、食事中や休憩中もフル装備のままだとか。
たぶん隊長の肩もそのまま。

 

そして、東と西の建物を繋ぐ廊下を通って(作中やすきまトークで見える施設内の背景はこのあたりです)
西側の棟には更生対象が収容されています。
多くの部屋の壁は白いクッション材で覆われており、更生対象が自分を傷つけないようになっています。

もちろん更生対象たちにも食事が必要なので、きちんと食堂があります。
ただしこの食堂、やたら健康的で味が薄いとか。
逆に、ハック後に施設を卒業するとシャバの食事が食べられなくなるそうです。
人気メニューは甘シャリのあんこトースト。

ちなみに西側の廊下の床はやたらきれい。
更生対象がよく嘔吐するので、そのたびホットフィックス隊員がモップ掛けしているそうです。

ちなみにホットフィックス隊員は施設の近くにある隊員寮に、隊長は大型二輪で自宅に帰ります。
施設のさまざまな側面も想像してみてくださいね。

MINDHACK:警備隊のシンボルマーク

【ホットフィックス隊のシンボルマーク】

悪人と直接対峙するマインドハッカーを、万が一のことから守る警備隊『ホットフィックス』。
実はシンボルマークがあることにお気づきでしょうか?

新米隊員のヘルメットや隊長のアームシールドをよく見ると、逆三角形のマークがあるのがわかります。

『粉砕された逆三角形』というデザインのこのマークは、マインドハック施設の『バグを根絶する』という使命が込められたものです。

マインドハッカーの報告によれば、悪人の中のバグとは三角形の見た目をしているそうです。バグとは破壊衝動、文字通りとんがってるんだなあ。
このマークには、バグを逆に破壊してやろうという気概が込められているわけですね。

で、実はホットフィックス隊、昔は警備隊ではなかったとの噂です。いまのポジションに落ち着いた時にシンボルマークもリニューアルしたんだとか。一体何があったんでしょうか。
昔のシンボルマークは、今のものよりアグレッシブな印象だったようです。