不定期更新、『MINDHACK』楽曲紹介のコーナー! こちらの記事では、『MINDHACK』の楽曲制作をご担当いただいているトラックメイカー・小鉄昇一郎さんに、本作に収録された楽曲の紹介と解説をしていただいています。この記事を読めば、『MINDHACK』の音楽の世界がもっと分かるかも!?
サウンドトラックはこちらで販売中です。
ということで今回解説するのは、こちらの楽曲!
今週の1曲:SCUMBAG
・VODKAdemo?より
新米隊員ことコマゴメのテーマその2です。冒頭は「SUKIMA」を直接的に引用していますね。聞き慣れたフレーズから激しいノイズに至る展開に、驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。開発チームの中でも「ここまでショッキングな楽曲を本編に組み込んでいいのだろうか?」と議論しましたが、やはり楽曲の魅力を信じてもっとも衝撃的なシーンで採用することになりました。様変わりしてしまった日常を象徴するテーマとして、忘れられないトラックになったと思います。ちなみに楽曲名の「scumbag」は「卑劣な人間、最低なやつ」というような意味合いですが、これは英語版でコマゴメが「悪人」を指すときに使っている表現です。
・小鉄さんより
当初の発注で「WHY ARE YOU HERE?」のために作ったいくつかのデモのうち、「WHY ARE YOU HERE?」としては採用されなかったものの、その前奏のような形で、別枠として採用されたのがこのトラックでした。
ノイズを取り入れた楽曲は『MINDHACK』のトラックには多いと思いますが、その中でも、これはかなり「ノイズ」に振り切ったトラックではないかと思います。ノイズとひとくちに言ってもいろいろな種類ありますが、ここではグリッチによるデジタルなノイズを音圧高めに生成して、心臓に悪いざわざわとした感触を目指しました。とはいえ、ゲーム音楽として、耳に痛い音域などは削りつつ、聴くに耐える範囲を意識しながら作っております。
余談ですが、同じノイズでも、カセットテープの「サー」という音、あるいはレコードの「プチプチ……」という音などは、ノスタルジックで、温かみのある印象ですよね。逆に、エラー音やグリッチのようなデジタルなノイズとでは、冷たく攻撃的な印象で、同じノイズでも聴き手に与える印象が変わるのが面白いと思います。一方、グリッチが表現として登場してからすでに20年以上経って(音楽の分野では、グリッチを取り入れたテクノみたいなのは90年代末からあります)今はグリッチ的なデジタルなノイズも、ノスタルジーの対象になっているのではないか?と思わせるような音楽や作品が、近年は増えている気がします。
楽曲は公式サウンドトラックにも追加されました! ぜひ聴いてみてくださいね。
今後のアップデートで追加される楽曲もお楽しみに。それでは!
【小鉄さんの過去の楽曲解説】
THE OFFICE(オフィスのテーマ)
HAPPY HACKING(ハック中のテーマ)
SOFTENED SPIKE(ウニを丸めたテーマ)
MINDHACK(記憶のテーマ)
THE STAIRS(タイトル画面のテーマ)
THE ARTIFICIAL PLACENTA(FORMATのテーマ)
READY TO TASK(ホットフィックスのテーマ)
FAR FROM CITY LIGHT(ユーニッドのテーマ)
GREETINGS, BUTTER KNIFE…(イーヴリッグのテーマ)
IF THOU ART HUMAN(シノのテーマ)
HA HA HA(第3章ハック中のテーマ)
THE ARTIFICIAL HUMANITARIAN(COM_Zのテーマ)
GUILTY PLEASURE(第4章ハック中のテーマ)
REVEAL(第3章会話テーマ)
PEOPLE CHANGE(第4章会話テーマ)
THE FATAL ERROR(魔王のテーマ)
TELEFAMILIA(ヒューゴのテーマ)
WHY ARE YOU HERE?(コマゴメのテーマ)

