MINDHACKの世界観を語るうえで欠かせないのが、ゲームを彩る音楽です。体験版では一部でフリー音源を使用しつつ、MINDHACKオリジナルの楽曲も流れています。
本作のオリジナル楽曲を手がけてくださっているのが、アーティストの小鉄昇一郎さんです。自身の音楽活動として、Marutenn Booksより『MAVDISC(2017)』HIHATTより『Ge’ Down E.P.(2020)』などをリリース。ラッパーや企業CMなどにもトラックを提供している、プロのミュージシャンです。ライターとしても活動されており、音楽・文化系雑誌にも寄稿される文筆家でもあります。
今週から1か月にわたり、作曲者・小鉄さんのコメントとともにMINDHACKの楽曲を紹介する「小鉄さん祭り」を開催します!ぜひ、作中のシーンを思い出しつつご堪能ください。
【小鉄さんからのコメント】
“MINDHACK”にBGMとして楽曲を提供させていただいております、小鉄昇一郎です。私はシンガーやラッパーのバックトラック提供(カラオケの曲みたいなもんですね)、またCM音楽やジングルなどの曲を作っていて、その傍ら自分のバンドをやったり歌ったりなどもしています。何年か前までは「自分のバンドや歌の傍らCMの曲とかを作ってる」と言っていた気もするのですが、その違いは何なのかは現代の科学ではまだ解明できないそうです!!曲の解説をブログ用に書いて欲しいという事なので、以下に書きました。
【今週の一曲】
・VODKAdemo?より
先生のオフィスで流れている楽曲です。本作では珍しい、安心感のある曲ですね。ゲームで最初に流れる音楽ということで、印象に残っている人も多いのではないでしょうか。オープニングの惨劇や、悪人と対峙する現場の緊張感から一転して、ほっと一息つける雰囲気となっています。同時に、どこか寂しげな空気感も印象的。優しくも陰のある雰囲気が、MINDHACKの世界観にぴったりの一曲です。
・小鉄さんより
自分は制作の際に、Spliceというサービス(著作権フリーのサンプル=音素材が公開されているサイト)を使っており、このギターの音もそこで提供されているものを使っているのですが、この手のサービスで配られているギターの音って、やたら「キュイ……」みたいな、弦が手とこすれるノイズが強調されたものが多い傾向にあります。このサービスを利用する人にとって、生っぽい素材が喜ばれる(=電子的に合成した音でなく、あたかも本物の楽器で演奏したサウンドのようだから)からだと思うんですが、個人的には「実際の演奏でそこまでデカい音で『キュイ……』って言わないんじゃないか」とか思うんですけど、こと”MINDHACK”=「手」が重要なモチーフとして出てくるゲームだったら、このくらい「手」弾き感がある方が世界観に合ってる……ような気がします。何でも使いようですね~。
今週から一曲ずつ、小鉄さんの裏話を交えて楽曲を紹介していきます。次回もどうぞお楽しみに!
【小鉄さんの個人ページ】
https://kotetsu-shoichiro.com/
https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro