月: 2024年4月

MINDHACK : 楽曲紹介13 / GUILTY PLEASURE

不定期更新、『MINDHACK』楽曲紹介のコーナー! こちらの記事では、『MINDHACK』の楽曲制作をご担当いただいているトラックメイカー・小鉄昇一郎さんに、本作に収録された楽曲の紹介と解説をしていただいています。この記事を読めば、『MINDHACK』の音楽の世界がもっと分かるかも!?

サウンドトラックはこちらで販売中です。

ということで今回解説するのは、こちらの楽曲!

今週の1曲:GUILTY PLEASURE

 

・VODKAdemo?より

MINDHACK第4章で先生がCOM_Zをハックしているときに流れる1曲。FORMATの指示に従い、敵意のないCOM_Zに対するハッキングを試みる先生。FORMATは先生を肯定し、どんどん背中を押しますが、この状況を冷静に見たときプレイヤーは何を思うべきなのか? 善とされる行為の妥当性を問うような、どこか暴力的な雰囲気を出していただくように制作いただきました。

ところで上記の制作意図、どこかで聞いたような……と思った方は鋭い! 実はこの楽曲は、先日ご紹介した『HA HA HA』の制作を依頼したときに第2候補として挙がってきたトラックです。こちらの2曲は、いわば双子のような存在ですね。

なお楽曲名の「GUILTY PLEASURE」は、こっそり食べるお菓子のような、ちょっぴり罪の味がする喜びを意味する表現です。そんな含意も含めて楽曲を楽しんでみてくださいね。

・小鉄さんより

これは確か『MINDHACK』のために作っていた訳ではなく、個人的に作っていたもので『MINDHACK』の世界観に合うかも?と思って出した曲だった気がします(うろ覚え)。音そのものはマヌケな感じなんだけど、曲全体では何か急かされてるような気味悪さのある、コミカルな悪夢のような……『ガリバー旅行記』の、小人たちに地面に縛り付けられてる、あの有名なシーンのようなイメージです。

これが音楽のジャンルで言うと何、と言うのか非常に難しくて、そもそも自分が普段特に目的もなく作ってる音楽は大体こういう「よくわからないもの」がほとんどで、ジャンルがわからない音楽を作ると不便なことは、どう売っていいかわからないんですね。CD屋の様子を思い出してもらえばいいんですが「ジャズ」「ロック」「テクノ」とか何かしらのコーナーがあって、どれに入れていいかわからないものは店に置けない訳です。

ただこれ「ジャズ」とか「テクノ」は、リズムのパターンですとか楽器の構成ですとか、楽曲のそのものの様式がジャンル名になってるんですね。それに対して「アニソン」「アイドル」とかはタイアップの形態というか、ジャンルはジャンルでも楽曲の様式ではなく、社会的にというかその音楽が”どう流通しているか?”で決まっているジャンルな訳です。リズムがサンバであれヒップホップであれ、その上でアイドルが歌っていればジャンルは「アイドル」ですよね。

「ゲームミュージック」もこれに近くて、つまりゲームの中でさえ使われていれば、ジャズだろうとテクノだろうと「ゲームミュージック」のコーナーに入れて貰えますよね。何が言いたいかというと、自分のように、特に特定のジャンルに絞って音楽を作っている訳ではない、いろんなジャンルがちょっとづつ要素として入ってるような、ジャンル分けが微妙な音楽を作るのが好きな人間にとっては、ゲームミュージックのような形の仕事は非常にありがたい訳です。でもかと言っていきなり「中世を舞台とした冒険ゲームの、壮大なオーケストラ風のOPを作って下さい、ゲームミュージック作れるんでしょ」とか迫られたら結構困るな……。まあ、かように音楽のジャンル分けというのは恣意的だったりマーケットの都合だったり、という話でございました。

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Kotetsu Shoichiro / 小鉄昇一郎

ミュージシャン/ライター。ラッパーへのトラック提供やCM音楽、ゲーム音楽など様々な媒体・プロジェクトで楽曲制作を行なっている。tofubeatsとの共演(Vibration feat.Kotetsu Shoichiro)や、ラッパーへの提供曲がビルボードチャート月間1位を獲得(T-STONE”Let’s Get Eat”)するなど、話題作への参加も多数。仕事の依頼はdjakutagawa@gmail.comまで

https://kotetsu-shoichiro.com/
@y0kotetsu

 

【小鉄さんの過去の楽曲解説】
THE OFFICE(オフィスのテーマ)
HAPPY HACKING(ハック中のテーマ)
SOFTENED SPIKE(ウニを丸めたテーマ)
MINDHACK(記憶のテーマ)
THE STAIRS(タイトル画面のテーマ)
THE ARTIFICIAL PLACENTA(FORMATのテーマ)
READY TO TASK(ホットフィックスのテーマ)
FAR FROM CITY LIGHT(ユーニッドのテーマ)
GREETINGS, BUTTER KNIFE…(イーヴリッグのテーマ)
IF THOU ART HUMAN(シノのテーマ)
HA HA HA(第3章ハック中のテーマ)
THE ARTIFICIAL HUMANITARIAN(COM_Zのテーマ)

MINDHACK : ウニの犬のシャツの進化

MINDHACKの公式SUZURIショップにて、こんなグッズが売っています。

ウニの犬

可愛らしいワンちゃんのイラストですね。普段使いにもピッタリな、ユルくてオシャレな絵のTシャツです。しかし、最近MINDHACKを知ってくださった人の中にはこうお思いの方もいることでしょう。
このTシャツのどこがMINDHACKグッズなの?
なんでウニなの?

順を追ってご説明します。

 

今さら聞けない!ウニの犬とは?

①2021年、ブログにて「MINDHACKお絵描きチェック」を実施

MINDHACKの登場キャラクターたちに、抜き打ちで「犬の絵」を描いてもらう企画をおこないました。そこで、ウニことユーニッドが描いた犬の絵がこちら。

個性的で可愛いイラストですね。この絵が、(主に開発チーム内で)大好評を博しました。

 

②2022年、開発チーム内でウニの犬のTシャツがプレゼントされる

上記のイラストがあまりにも可愛かったため、開発メンバーの誕生日に、ウニの犬のシャツをプリントしたTシャツをプレゼントしました。このときのTシャツは工場で生産してもらったものです。

この様子をツイートしたところ、ユーザーの方から「このTシャツは販売しないんですか?」とお問合せをいただきました。そして……

 

③SUZURIでウニの犬のシャツが販売される

めでたくSUZURIにてウニの犬のシャツの取り扱いが開始され、現在のようにウニの犬のシャツを皆さんのお手元で楽しんでいただけるようになりました。数年前にリリースしたアパレルですが、今でもMINDHACKのリアルイベントでウニの犬のシャツを着てご来場いただける方がいらっしゃり、チーム一同大変嬉しく思っております。よかったなあ!

めでたしめでたし………

 

…………………いや。

 

いや、まだやりたいことがあるぞ。

 

こちらの漫画をご覧ください。ウニの犬のシャツ制作記念として2022年に公開された、Bloody Paellaの特別漫画です。

(フルバージョンはこちら)

ご覧の通り、フジツボがウニの犬のシャツを制作していますね……シルクスクリーンで

 

やっぱ欲しいよなあ、シルクスクリーンで!?

 

 

 

ウオオオオオオオ!!!!!

〜SURUTOCO (東京・早稲田)〜

SURUTOCOは株式会社JAMが運営するシルクスクリーンの作業場です。はじめての方でも気軽にシルクスクリーンでご自身のデザインを製版し、紙や布にその場で印刷できるスペースです。

 

シルクスクリーンの仕組みはとっても簡単! まずは、SURUTOCOさんが用意してくれる枠に特別なシートを貼ります。

一見ただの半透明なフィルムですが、実はこのシートは2層構造。網目状のメッシュの上に、コーティングが施されています。そして下絵に沿ってコーティングを溶かし、イラストの部分だけが網目状となった「版」を作成。

このイラストの上にインクを塗ることで、絵の部分だけが微細な網目の穴を通してインクを透過し、イラストと同じように印刷ができるというわけです!

 

シルクスクリーンの醍醐味は、何といってもインクを塗り、版を上げるまでのドキドキ感。きちんと印刷はできているのか……果たして!

 

ジャジャン!

できました。これぞ真・ウニの犬のシャツ。シルクスクリーンで刷った、正真正銘の一点もののTシャツです。スペシャル仕様ということで、ウニをイメージしたパープルカラーで印刷しました。まさにイメージ通り。世界に一つだけの特別なグッズですね!

SURUTOCOさんにはMINDHACK開発チームの3人で押しかけ、ウニの犬のシャツ以外にもたくさん……本当にたくさんのグッズを制作させてもらいました。やりたい放題の初心者3人を至極丁寧に、完璧にアテンドしてくださったSURUTOCOのスタッフさんには頭が上がりません。ありがとうございました!

ちなみにシルクスクリーン版・ウニの犬のシャツをはじめ、上記写真のシルクスクリーングッズを一般販売する予定はありません! イベントで開発チームが使っているのを見て、存分に羨ましがってくださいね!というわけで、開発チームの春のお出かけ日記でした。

MINDHACK : COMITIA148出展予告

MINDHACKは5月26日(日)COMITIA148に出展します!!

 

 

 

COMITIAってなあに?

COMITIA148は、日本の東京ビッグサイトで開催される同人イベントです。ファンアートではなく、オリジナルの漫画やイラスト、小説といった作品が頒布されるのが特徴です。MINDHACK開発チームも2023年のCOMITIA145に出展し、COM_Zとシノのスピンオフ漫画『Noetic Zoetic』を頒布しました(当時のレポート記事はこちら)。

 

このたび、MINDHACK開発チームがふたたびCOMITIAへ出張します! ということは当然……出るぞ! 新しいスピンオフ漫画が! 今回の記事では、5月に頒布予定のスピンオフ漫画の内容をちょっとだけご紹介します。

 

1. 中堅さんの過去について

 

ホットフィックス隊における新米隊員の先輩、中堅隊員。MINDHACK本編第4章でちらりと登場するほか、スピンオフ漫画『がんばれ!HOTFIX』でも活躍しています。

いつも穏やか、冷静沈着で頼れる中堅さん。そんな中堅さんの若かりし日、ホットフィックス隊に入る前はどんな生活を送っていたのか? そんな疑問に少しだけお答えする漫画になる予定です。

 

何やら、凍結災害の近辺で危険な仕事に就いていたようです。中堅さんの身に迫る危機! 一体どうなる!?

 

キャラクターデザインを検討中のラフ。マスクを付けたこの人物は一体何者なのか!?

 

今でこそ温厚な中堅さんも、若かりし日はちょっぴり短気だったというウワサ?

 

ぜひ本編をお楽しみにお待ちください!

 

②アサリの過去について

ユーニッド率いるギャング団、ブラッディパエリアのメンバーの1人であるアサリ。薬を調合するのが得意で、かつて中毒性のある薬を売りさばいた罪で故郷の国を追われた過去があります。今回は、そんなアサリが祖国にいたころの様子を4ページの漫画でお届け! ブラッディパエリアとは違う、ふるさとでのアサリの悠々自適な(?)生活を垣間見ることができます。

 

こちらも続報をお待ちください!

 

 

このほか、イベントではこれまでにリリースしたグッズも一部頒布予定です! また、スピンオフ漫画は後日通販などでオンライン頒布する予定もありますので、現地に来られない方も安心してくださいね。(Oversea shipping would be available, too!)

イベントの詳しい情報は、当落が発表され出展が確定したのちに改めてお知らせします。今後もどうぞチェケラ~~!

 

MINDHACK : 広報スタッフ紹介

くろ まく【黒幕】
自分は表面に出ず、かげにいて、計画を練り影響力を行使する人。

 

 

まずはこちらのデータをご覧いただきたい。

~2023年&2024年、MINDHACK in ヨカゼのあゆみ~

(※ヨカゼとは、MINDHACKが所属しているインディーゲームレーベルだ! 思わず世界に浸ってしまうような、情緒あるゲームが集っているぞ!)

 

2023年4月6日
・MINDHACK早期アクセス配信開始
・情報番組ヨカゼナイトに登場しレーベル入りを発表

2023年6月~7月
・Steamサマーセールに参加

2023年7月
・BitSummit Let’s Go!!に出展(@京都)

2023年8月
・Steamビジュアルノベルフェスセールに参加
・gamescom 2023に出展(@ドイツ)

2023年9月
・TOKYO GAME SHOW 2023へ出展(@幕張)

2023年11月
・Steamオータムセールに参加

2023年12月
・第4章アップデート
・Steamウィンターセールに参加

2024年1月
・Steam Storyteller’s Festivalセールに参加

2024年2月
・TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2024に出展(@東京)

やったことが……
やったことが、多い……!!!

早期アクセス配信開始から1年足らずの間だけでも、セールは5回の実施。実はSteamのセール実施って結構大変で、毎回割引率を考えたり、セールとセールの間の期間を調整したり、告知をしたり、いろいろあるのだ。そしてイベントには4回出展(うち1回は海外)! イベント会場に足を運んだり…….試遊ブースを設営したり…….遊びに来てくれた方にゲームを設営したり……とにかく、めちゃくちゃ、大変なのだ!

さて、MINDHACK開発チームは非常に小規模なチームである。所属スタッフは弱冠3名、年がら年中ゲーム本編の開発でてんてこ舞い。そんなチームが、この怒涛のセール・イベントスケジュールに対応できるだろうか? 否……できるわけがないのだ。

それでは、指し示される答えは何か?

そう……
MINDHACKの背後にも、存在するのだ……

表面に出ず、かげにいて、すべてのスケジュールを練り影響力を行使する「黒幕」が……!!

というわけで今回は、MINDHACKの黒幕ことnakajimaさんの紹介です。

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【広報スタッフ紹介】

nakajimaさんは、ヨカゼの広報スタッフ。MINDHACKのタイトル担当として、陰に日向にゲームを支えてくださっています。そう、nakajimaさんがいなければ、MINDHACKがさまざまなイベント会場でお披露目されることも! セール価格でハッピーなプライスダウンをお届けすることも! ていうかそもそもヨカゼの末席を汚すことすら叶わなかったのだ! 本当に開発チーム一同、足を向けて寝られません。

そして、nakajimaさんの顔は、実は広報だけではない! 個人でも、インディーゲームクリエイターとして活動されているのだ! 2017年、ヨカゼよりスマートフォンアプリ『From_.』をリリース。現在はNintendo SwitchとSteam向けにリメイク版を開発中です。

From_.』は、「水の国」を舞台にしたアドベンチャーゲーム。この国で働く郵便屋さんは、人々の手紙を届けることがお仕事です。しかし、そんな彼の背後をある日、「とんでもないもの」がついてくるように。手紙を届けることで繋がる人々の想い、影を落とす不穏なうわさ。ピアノとギターの音色、とんでもないものの正体、船と電車とときどき旅情。そんな世界が、黒を基調としたミニマルなピクセルアートで描かれます。

今回は、nakajimaさんのお時間をいただき、簡単なインタビューにお応えいただきました!

Q. 自己紹介をお願いします!

プロモーションやパブリッシングのサポートとして携わらせていただいている仲島と申します。
普段はnakajimaという名前で、個人ゲーム開発者として関西で活動しています。
2017年にスマートフォンアプリで『From_.』というアドベンチャーゲームをリリースし、
現在はそのリメイクとしてNintendo SwitchとSteam向けに開発を頑張っています。
最近ハマっているゲームはダークソウルで、カービィと神座(ラーメン)への愛が止まらない…そんな人間です。

Q. MINDHACKについてひとことお願いします!

MINDHACKのことは携わる前からとても興味を持っていて、まさか自分がお手伝いできるとは!今もこうしてたくさんの方に届けるお手伝いをさせていただけているとは!!と頭の中がハッピーになっています。
国内のイベント出展をした際も、韓国やドイツで出展した際も、こんなにも沢山の方に愛されている・興味を持っていただいているのを間近で感じることができて、自分のことのように嬉しく感じております。
今後も頑張らせていただきますよ~!

Q. SNSのアカウント・Webサイト等あれば教えてください!

SNS:https://twitter.com/dev_nakajima
Web:https://www.9th-planet.com/

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nakajimaさんには今年もお世話になる気満々のMINDHACK開発チーム一同!! 2024年もよろしくお願いします!!

(そして画面の前のみんなは、From_.をウィッシュリストへシュートだ!!)