月: 2022年7月

MINDHACK:配信形態についてのお知らせ

【アーリーアクセスについてのお知らせ】

いつもMINDHACK開発ブログをご覧いただきありがとうございます! 紅狐です。
7月30日に配信されたasobu indie showcase2022はいかがだったでしょうか?
また、8月6日・7日に開催予定のBitSummit X-roadsでも、お会いできるのを楽しみにしています!
(各種グッズは今後通販も予定しておりますので、会場に来られない方もどうぞご安心ください!)

 

大きなイベントを控え、また初めて体験版をリリースした日から約1年が経ちまして、ここでMINDHACKのリリース時期についてのお知らせがございます。

MINDHACKは2022年の冬以降を目標に、Steamにてアーリーアクセスとして配信いたします!

 

このアーリーアクセス版では、ゲームの全体のお話のうち、ちょうど半分までを遊んでいただける予定です。アーリーアクセス(早期アクセス)とは、ゲームが完成する前に、開発途中のバージョンを早期配信(販売)することです。つまり、ゲームのフルバージョンのリリースではありません。

これまでwebサイトやsteamページ上では2022年内の配信予定としておりましたが、ゲームの全体を遊んでいただくにはもう少しお時間をいただくことになりそうです。楽しみにしてくださっている皆様にはフルバージョンをお待たせしてしまうのを心苦しく思いますが、何よりVODKAdemo?自身もMINDHACKという作品の大ファンなので、まずは早く遊びたい!という一心でアーリーアクセスを行うことに決めました。

 

【なぜアーリーアクセスを行うのか?】

私たちVODKAdemo?はMINDHACKという作品を、自分たちの欲しかった理想のゲームを作る、ということを最も大事にして日々制作を続けています。登場するキャラクターたちの個性を魅力的に見せることに何よりも焦点を当てている、という点は、この開発ブログでもお伝えしてきた通りです。
特にキャラクターのグラフィックに関しては、ただの表情差分として以上に、立ち姿一枚でも彼らの人となりが滲み出るようにしたいとホでヴが尽力してくれています。

もうひとつ、MINDHACKが大切にしているコンセプトには「ひとりの人物やものごとの多面性を描く」という部分があります。
ゲームに登場する更生対象たちは「マインドハックによって必ず自我を編集されるべき悪人」とされていますが、彼らの記憶を覗いた時に感じることは人それぞれ異なるはずです。その多面性を強調するために、全く異なる視点から彼らを見た時にはどのような印象が生まれるのか?という追加資料をササン三が追加してくれています。ゲーム本編は施設の中という閉鎖空間で展開されるお話なので、もうひとつ「第三者の視点」「現在ではない時間軸の視点」例えば新聞記事のような過去の記録を追加することによって、より多角的な印象をキャラクターたちに与えられるのではないかと試みています。

こうした部分に開発コストを注ぐ分、グラフィックの作画やテキストの執筆・翻訳にも、より時間をかけて取り組んでいきたいと考えています。開発の進捗は引き続きブログにてお知らせしていきますので、どうぞお楽しみに!

 

そして最初の体験版をリリースしたあと、何より励みや参考となったのは、遊んでくださったプレイヤーの皆様からのフィードバックです。第一章の体験版のうちでも、立ち絵の追加や演出強化、タイピング部分へのご要望への対応など、多くの改善するべき点が見つかりました。

ゲームがアニメやマンガなど他のメディアと最も異なっているのは、体験の芸術であるという点と思います。今後の開発においても、実際に体験してくださったかたの感想や反応が多ければ多いほど、改善の足掛かりになります。

文章を書くときに最も重要なのは、「このテキストを読んだかたがどう思うか」を想像することです。少なくとも私・紅狐にとっては、文章によってシナリオを組み立てていくのは、レースゲームのエディットモードでコースを作るのとほとんど同じ感覚です。文章から景色が生まれるのは、読んでくださるかたの目が実際にそこを走って、想像を巡らせてくれた時だけです。これはゲームとプレイヤーの関係に非常によく似ています。

プレイヤーがどういう感情でコースを走ったのかを知ること、どこの景色が綺麗でどこが印象に残ったのか、その人それぞれの軌跡を知ることこそが物語を書く最大の楽しみです。そしてもし地面に走りづらい凸凹が見つかったとしたら、それを補修して、後編の執筆・開発に大いに活かしたいと思っています。
アーリーアクセスの配信後にもぜひプレイヤーの皆様からのフィードバックを頂ければ、より遊びやすいゲーム・読みやすいシナリオテキストへと改善していけるのではと考えています!

 

フルバージョンとの違い

前述の通り、アーリーアクセスバージョンでは配信時に「ゲームの全体のうち、ちょうど半分」までを遊んでいただける予定です。
また、配信の日が近づいた折には改めてお知らせする予定ですが、アーリーアクセス開始時点ではフルバージョンよりもお買い得な金額で購入できるように予定しております。
フルバージョンのリリース時には価格の改定を行いますので、どうぞご容赦ください。

 

 

2021年の春にゲームを作り始めた当初には想像もできなかったほど、このMINDHACKというゲームのおかげでVODKAdemo?三名とも、身の回りの環境が一変しました。沢山のかたの応援やご助力に改めて心からお礼申し上げます。

遊んでくださる方々の心に残るゲームとして、VODKAdemo?一同もフルバージョンリリースの日を心待ちにして制作を進めていきます。まだ少しお時間をいただきますが、この開発の過程も一緒に楽しんでいただければ幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

 

紅狐(シナリオ・技術担当)

MINDHACK:グッズ紹介

先週お伝えした通り、MINDHACKは8月6日・7日の「BitSummit X-roads」に出展します。会場では、MINDHACK初のグッズ各種をお届け!今回のブログでは、そのラインナップをご紹介します。

・ステッカー
MINDHACKをモチーフにしたステッカーができました!ゲームロゴをあしらったものと、ハック中のお花を模したものをご用意しています。こちらは、ブースに遊びにきてくれた人に配布予定。お好きなところに貼って、天才マインドハッカーをアピールしていきましょう!後日、通販のおまけにもランダムで封入予定です。

・クリアファイル
ゲーム内のUIをイメージしたクリアファイルを販売します。表面には、作中に登場する先生の手とメッセージウィンドウをデザイン。ファイルにお好みの絵を入れればどんな相手も更生対象に早変わりします。自分やお世話になっている人の写真をしまっておくのもいいですね。隣のあの子をマインドハック!

・アクリルキーホルダー

MINDHACKのキャラクターたちが、デフォルメされた可愛い姿になりました。グッズのために書き下ろされた特別なイラストがデザインされています。サイズは5cm程度なので、学校や職場にこっそりキャラクターたちを連れ歩いてみてください。ちなみに、アクリルキーホルダーのイラストはクリアファイルの裏面にもデザインされています。

今回、ホでヴ監修のもとアクリルキーホルダーのイラストを手がけてくださったのは、イラストレーターの小田ハルカさんです。小田さんは、近年では水彩抒情アドベンチャーゲーム『すみれの空』の2Dリードアーティストを務めたほか、現在はテレビマガジンで『トランスフォーマーごー!ごー!』を執筆されています。可愛い少女からカッコいいロボまで、とにかく幅広い絵柄が持ち味! MINDHACKのキャラクターも世界観に馴染ませつつ、キュートにアレンジして仕上げてくださりました。以下、小田さんのコメントをご紹介します。

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-プロフィール
この度グッズイラストを描かせていただきました、イラストレーターの小田ハルカと申します。
肩書はイラストレーターですが、スタンスは便利なおえかき屋さんです。
今は主にマンガの連載で生きています。

-SNSアカウント・webサイト等のURL
Twitter (https://twitter.com/aries_bug)
Tumblr (https://aries-bug.tumblr.com

-MINDHACKへのひとことコメント
MINDHACKのことは、開発初期の方から存じ上げていたように思います。
実は開発メンバーのホでヴさん・紅狐さんは以前より面識があり、普段から御二方の創作を大変ありがたく浴びておりました。
そこに加えて本タイトルのコンセプト「悪い人の頭の中をお花畑に書き換えちゃうゲーム」ときたもんだ。
はぁ 勝ち確やないか…と思ったものです。
こうしてだいすきなMINDHACKにまさか関わることになり、光栄の極みです。本編開発めちゃくちゃ応援しております。―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

グッズ各種は、MINDHACKは8月6日・7日の京都BitSummit X-roadsにてお届け!(一般公開日は7日のみ) 後日通販も予定しているので、ぜひお手に取ってみてください。

MINDHACK:BitSummit X-roads & gamescom 2022参加のお知らせ

本日のブログはご陽気なお知らせが2件です!

【その1:BitSummit X-roads】

8月6日・7日に京都みやこめっせで開催される「BitSummit X-roads」に、MINDHACKが出展します!

https://bitsummit.org/ja/

BitSummitは、毎年京都で開催されているインディーゲームイベントです。出展されるゲームは50点以上!国内外で制作された個性豊かなゲームが展示され、実際に試遊したり、開発者に直接話を聞いたりすることができます。

今年で開催十周年を迎えた「Bitsummit X-roads(クロスロード)」に、MINDHACKもめでたく参戦いたします!

会場では第一章の体験版を試遊展示します。開発チームVODKAdemo?のメンバーも勢ぞろいでお待ちしておりますので、一般公開日の8月7日(日曜日)にはぜひお気軽に遊びに来てくださいね。
※8月6日(土曜日)はデベロッパー、パブリッシャー、メディアのみが入場できるビジネスデイとなります。

 

くわえて、会場ではMINDHACK初のグッズ販売も実施します!
こちらはBitSummitで初頒布するほか、今後、通販での販売も予定しています。
京都に行けない!という方も後日お手に取っていただけるようにいたしますので、お待ちいただければ幸いです。

グッズのための描き下ろしイラストもご用意しているので、お楽しみに!
開催日までの開発ブログで、どんなグッズになるかをご紹介してまいります。

BitSummitでの作品紹介ページはこちらからどうぞ!

 

【その2:gamescom 2022】

ドイツのgamescom 2022にて、Japan PavilionにMINDHACKが出展します!

gamescomといえば、E3や東京ゲームショウに並ぶ世界三大ゲームイベントの一つ。このなかで日本のインディーゲームを紹介するJapan Pavilionに、MINDHACKも展示していただけることになりました。
「ドイツ参戦予定だぜ!」というツワモノの方は、海の向こうでも見守っていただければ幸いです。

 

それでは、暑い夏も元気にマインドハック!

MINDHACK:マインドハック以外の方法

【マインドハック以外のバグ治療について】

~ある医師へのインタビューより抜粋~

 

ご存知の通り、従来の手法で最もよく知られているのは火傷療法ですね。

これは反対刺激を使った対症療法です。
人格に問題を抱えている人の大多数は、過去の出来事に何らかの強い執着があります。
例えば幼少期に犬に噛まれたことが心の傷となっている人は、大人になった今でも、犬を見る度に気持ちが過去のその恐ろしい瞬間に戻ってしまうというようなことです。犬を見なくとも、ふとした拍子にそれを思い出しただけで発作が起こってしまうこともあります。

ギャンブル依存の人なんかも同様ですね。頭の中にものを考える隙間が生まれた瞬間、その余裕がギャンブルのことを思い出して、思考が一点に囚われてしまう。コンピュータで言えば、メモリが空いた途端に不要な命令を延々走らせて負荷を与えてしまう、ということです。

それに対して行われるのが火傷療法です。熱した鉄板を使って身体に特殊な傷をつけることで、頭のメモリが空いてしまうまえに、常に痛みのことを考えてもらうんです。更生する前に火傷が治ってしまった場合は、執着の発作が起きるたびに新しい傷をつけます。

 

火傷のような小さな傷では対処できない場合は、全身に『体験』を与える手法を取ります。
一般的なのは高温・低温療法です。50度~60度前後の熱湯プールと15~20度の冷水プールを備えた施設で、拘束した更生希望者をロープに吊るし、小型クレーンを使って3分おきに熱湯と冷水へ交互に浸します。

これも原理は火傷療法と同じですが、体の表面の一部ではなく、強烈な体験を全身に覚え込ませることでより強い効果を狙うんです。過去の一点へ際限なく執着してしまう悪習慣に対して、遥かに印象的な体験でそれを上書きし、執着をなくさせるということですね。

 

ほとんどの更生希望者はこれらの段階で「完治しました!」と笑顔を見せてくれます。
それでも過去の出来事への執着を捨てられない場合、最終的な手段として、強ショック療法があります。これは『電気椅子療法』とも呼ばれ、少し方向性が異なります。

人の精神は目で見ることができませんが、近年の研究によって、規則的な構造になっていることがわかっています。
つまり、人間の心はジグソーパズルのように組み上がった状態です。そして人格に問題がある人というのは、そのパズルのピースの一部が悪性に変化しているものと想像してください。これがバグと呼ばれています。

強ショック療法は、このパズルピースの一部を、強い刺激で取り外します。頭を強く打った人が記憶の一部を失うことがありますよね。それを医療のコントロール下で行うということです。わかりやすく例えると、だるま落としと同じです。肉体に電流を流すことで精神構造に的確なショックを与え、悪性部分だけを吹っ飛ばすのです。外科手術と似たような考えです。

 

我々が長年施してきたこれらの手法には、課題があるのは否めません。更生までに時間もかかりますし、強ショック療法以外はあくまでも対症療法ですから、バグの再発を抑えることは難しいのが現状です。

電気椅子療法は効果が見込めますが、死亡率はかなり高くなっていますし、100%狙い通りに精神構造を破壊できるわけではありません。
もちろん、バグによる死亡率と比べたら誤差の範囲です。発現してしまった後では取り返しがつきませんものね。

 

しかし、安全に、そして確実にバグを取り除くことができる方法が確立したとなれば、どんなに素晴らしいでしょう。

そう、マインドハックというのはまさに我々皆が思い描いてきた夢の技術。バグを的確に目視しながら永久に無害にできる、危険の一切ない上に即効性のある治療なんです!

バグを取り除くには特殊な装置と訓練を受けた施術者が必要という問題はあります。でも、そう遠くない未来にもっと身近なところまで普及するでしょう。マインドハック技術は期待をもって全世界に受け入れられていますし、見込みのある青少年をハック施術者として教育する試みも始まっていますからね。

喜んでください、皆さん。人類がバグを克服する日は近いですよ!
いやあ、マインドハックは身体にいいなあ!

 

 

※この物語はフィクションです。実際の医療行為とは関係ありません。
決して真似しないでください。

開発日記 7/2

ごきげんよう。ササン三です。皆さん、熱中症対策していますか? ホでヴは駄菓子のハイレモンが大好きなのですが、最近はレモン味の塩分タブレットをジェネリック・ハイレモンとして見出したようです。塩分バーストしないんかな。

さて、フレーバーテキストを書くのも読むのも大好きなわたくし。以前のブログでも、ゲームの開始前に更生対象に関する資料をチラ読みできることをお伝えしていましたね。

 

実はそんな資料機能が拡張されることになりました。具体的には、各更生対象の攻略が終わった後、特定の条件を満たすことでさらに資料を読むことができます。

 

たとえばウニは、ブラッディパエリアとして活動していた当時を窺い知れるニュース記事を読めたり……

イーヴリッグは、LAGOM教団信者の証言を聞けたり……

その先の更生対象の資料では視野を広く、マインドハックを取り巻く社会の様子を覗き見たりすることができます。

ゲームの本筋には関係ないけど、喜んでもらえる人にはツボに刺さる……そんなおまけ要素になるように、鋭意制作を進めているところです。お楽しみに!