カテゴリー: 楽曲紹介

MINDHACK:楽曲紹介06

1ヶ月にわたってMINDHACKの楽曲を紹介する本コーナー!今回も作曲家・小鉄昇一郎さんのコメントとともに、トラックをお届けします。今週は、不思議な音声が印象的なあの曲!

【今週の1曲】

 

・VODKAdemo?より
デバッグルームに入ったときに流れる、FORMATのテーマです。彼女はバグ取り専門のAIであり、人間の精神をスキャンしてバグの有無を見る能力を持っています。主人公にとっての最高の、またバグの脅威に怯えているこの世界にとっての神のような存在です。

FORMATは主人公の母親的存在で、主人公にとっては近くにいることが分かると安心する、絶対的な存在です。『母親』というモチーフを暗喩するように、女性が遠くで何か囁くような声を入れてもらうようにリクエストしました。母親の胎内で佇んでいると遠くから囁き声が聞こえてくる、それは母親が子供に優しく語って聞かせるような声である、というイメージです。

 

・小鉄さんより

ささやくような声は、もともとは普通に英語のフレーズなんですが、それを逆再生したり切って繋いだりして言葉としての「意味」が出ないように気をつけました。それでも何かしら空耳的に意味が聞こえるような気も……「この中から最初に見つけた熟語3つが今あなたが一番欲しているものです」みたいなクイズ?がよくSNSでありますが、耳にもそういう現象があるんじゃないかと思います。あるのか?

 

FORMATの楽曲には、ここでは語られていない隠されたテーマもあります。それはまたの機会に。どんな物語が込められているのか、想像してみてくださいね!
来週も元気にマインドハック!

【小鉄さんの個人ページ】
https://kotetsu-shoichiro.com/
https://twitter.com/y0kotetsu
https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro

MINDHACK:配信告知&楽曲紹介05

いきなりですが、お知らせです!
明日4月3日12時より、VODKAdemo?のホでヴがお絵描き生配信をおこないます。配信中は、コメントにてイラストのリクエストを受け付け。MINDHACKやBloody Paellaのキャラクターをホでヴがリアルタイムで描いていきます。

全年齢向けの配信となりますので、過度なエロ・グロを含むリクエストはお控えいただければと思います。公共の場という意識をもってご参加いただければ幸いです!また、「隊長のフードの中」「イーヴリッグの箱の中」などもお答えできません。トップシークレットだからね!

ちなみに配信のなかでは、2章のどこかで流れるBGMや、2章以降に登場する予定のキャラクターもチラ見せするかも……!?お時間の合う方は、ぜひ遊びにきていただけると嬉しいです!

会場はコチラ!ホでヴ – Twitch

* * *

早いもので、アップデート版体験版を公開してから1か月以上が経ちました。New体験版の見どころの一つといえば、新規に追加された楽曲群!もちろん、今回も作曲家の小鉄昇一郎さんにトラックを制作していただいています。新たに追加された音楽についても、特別にコメントをいただきました。4月の間は、楽曲を1曲ずつご紹介していくのでお楽しみください!今回は、ゲームの幕開けを飾る楽曲をお届けです。

【今週の1曲】

 

・VODKAdemo?より

『MINDHACK』は扱う題材がシビアなため、タイトルメニュー画面では穏やかでゆったりとしたピアノ曲で、プレイヤーを安心させたいと考えました。

初めてこのゲームをプレイする人には「怖いところじゃないよ、リラックスしてね」というウェルカム感を、物語を読み進めている人には「穏やかだけど、その美しさが逆に恐ろしい」と感じさせるような、ぞっとする優しさを出してほしいとリクエストしています。

マインドハック施設は、作中では悪人の魂を浄化する聖域のような場所とされていますが、人間の精神の在り方を容赦なく否定する恐ろしい場所でもあります。その入口であるタイトルメニュー画面には、ある種の神々しさ(ふつうの人間には理解の及ばない超越した優しさ)、『天国の入口のお花畑』という感じの雰囲気を意識してもらいました。

 

・小鉄さんより

MINDHACK制作チームの皆さんから最初に渡されたタイトル曲としてのイメージやテーマ、またゲーム全体設定や世界観から、何となくドビュッシーの「沈める寺(La cathédrale engloutie)」を連想したので、同曲の、ピアノの力強い打鍵、それでいて和音の響きは浮遊感のある曲調をかなり意識しました。

ちなみにこの文章を書くにあたって調べたのですが「沈める寺」という曲は、5世紀ごろからフランス・ブルターニュ地方のケルト民族に伝わるイスという町の伝承(不信心の戒めに水没したイスの町の大聖堂は、時おり海の上に幻として蘇り、鐘を鳴らし、合唱し、しかし幻であるが故に最後までミサをやり遂げることが出来ず再び海に消えていく)を元にしているそうです。音楽を作っている私はMINDHACKの物語が最終的にどうなるのかを今の時点では知らないのですが、何となくMINDHACKには(イスの町の伝説のような)神話や伝承の中の、儚く不条理な展開をイメージしています。

 

4月は小鉄さんの楽曲とともに新年度を迎えていきましょう!
来週も元気にマインドハック!

 

【小鉄さんの個人ページ】

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MINDHACK:楽曲紹介04

ここ1か月続いてきたMINDHACKの音楽紹介企画、「小鉄さん祭り」。楽曲を制作してくださっている小鉄昇一郎さんのコメントとともに、作中で流れるトラックを紹介しています。一区切りとなる第4回は、ストーリーの根幹に深く関わるあの曲です。

【今週の一曲】

 

・VODKAdemo?より
更生対象の記憶を覗いているときのテーマです。この場面では記憶の内容をじっくり読み解いてもらうことに重きをおいているので、没入感を誘うゆったりしたテンポとなっています。どことなくスピリチュアルな雰囲気も漂う楽曲ですね。マインドハックは、人の魂=ソースコードを読み解く神聖な施術。精神に直接触れる行為の神秘性にも思いを馳せつつ、聴いてみてください。

・小鉄さんより
確か、この曲を作る時のテーマが「生命の不思議、神秘的な様子」みたいな感じだったと思うんですが、じゃあベルリンスクール風でいこうということで出来た曲です。現代のダンス・ミュージックの流れを辿っていくと絶対に、Kraftwerkを初め70年代のドイツの電子音楽にぶち当たるのですが、ベルリンスクール派というのはその中の支流です。Tangerine DreamやManuel Göttschingと言ったアーティストが代表的な存在で、「タラララタラララタラララ……」という、無限に続く階段を思わせるアルペジオで奏でられるシンセサイザーのメロディで作られた幻想的なサウンドが特徴で、聴いてるとどんどん精神の奥深くへ突き進み、深く深く、気付いたら寝てた……みたいな感じです。

実際、前述のManuel Göttschingが発表したアルバム『E2-E4』は、発表当時はあまり評価されず、10年以上経てようやく、若手DJらによってサンプリング~リメイク(ラテン語のナレーションとパーカッションなどを新たに加え、よりポップな内容に)されて改めて注目を浴びたのですが、リメイク時のタイトルは”Sueno Latino(ラティーノの眠り)”になっていました。よく音楽を聴いて眠くなるのは演者に失礼であるとか言われますが、音楽を聴いていてうとうとする時くらい気持ちいいことはないので、ガンガン眠っていいと思います。

小鉄さんの楽曲紹介は、今回が一旦最終回となります。
今後ゲームをリリースする際には、さらに小鉄さんの新曲を収録予定。
これから登場する楽曲にもどうぞご期待ください!

【小鉄さんの個人ページ】
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https://twitter.com/y0kotetsu
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MINDHACK:楽曲紹介03

MINDHACKの音楽紹介企画、「小鉄さん祭り」。楽曲を制作してくださっている小鉄昇一郎さんのコメントとともに、作中で流れるトラックを紹介しています。第3回は体験版のなかでもちょっとレアなあの曲です。

【今週の一曲】

 

・VODKAdemo?より
「ウニを丸めた」ときのテーマです。MINDHACKでも随一の賑やかな曲となりました。明るくも、ドタバタしたカオス感が特徴です。作中でも珍しいタイプの雰囲気ですが、中盤から入っている「指を鳴らす音」に、MINDHACKらしさを感じていただけるのではないでしょうか。ハック成功後のおめでたさに相応しい愉快な曲なので、これからもハッピーな場面でこの楽曲を流していきたいですね。

・小鉄さんより
制作する時に、ガチャガチャしたガラクタが転がるような音が入っていて、なおかつジャズっぽく……と言った指定があったので、アメリカのシンガーTom Waitsのアルバム「Swordfishtrombones」が世界観として割と近しいのではないかと思い、それをリファレンスにしました。

自分は大体音楽を作る時、それが特にクライアントワークスの場合、依頼の内容から想起した過去の音楽を参考にして作っています。大体それは一曲だけでなく、なるべく時代やジャンルがバラバラのものを何曲かからちょっとづつ持ってくるようにしていますが。「ふと顔を見上げると、窓から見える松の木の枝が海風に揺れていて、そのゆらゆらとした動きにある種の運動──”リズム”を感じ取り、それを夜明けまで眺める内に、気付けばこの曲が出来ていた」みたいなエピソードがあるといいんですけどね、ないんだなーこれが。

 

小鉄さんの楽曲紹介は、次回で一旦最終回となります。
来週もお楽しみに!

【小鉄さんの個人ページ】
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MINDHACK:楽曲紹介02

先週から開催している音楽紹介企画、「小鉄さん祭り」。MINDHACKのオリジナル楽曲を制作してくださっている小鉄昇一郎さんのコメントとともに、作中で流れるトラックを紹介しています。第2回はMINDHACKの象徴ともいえるあの曲をチェックです!

 

【今週の一曲】

 

・VODKAdemo?より

マインドハック施術中、タイピングパートで流れる曲です。人の心のドロドロした部分に触れるシーンですが、それとは対照的にクリーンな音使いが印象的ですね。繰り返されるフレーズをずっと聴いていると、何だかトリップしてしまいそうです。意外とテンポが速いのもこの曲の特徴。タイピング中はこの楽曲を聴きながら、けっこう焦っていたという方も多いのでは?

 

・小鉄さんより

アメリカ・シカゴ発祥のJukeと呼ばれているジャンルがあって、BPM160の非常に速いテンポのダンス・ミュージックでして、そのリズムを使っています。もっとなんか書こうかと思ったけどこの動画↓↓↓を久しぶりに観たら、曲のシブさ、ダンサーの圧、クラブの盛り上がり、カルチャーとしての熱量にシビれて何も言う気がなくなりました。いろいろ書いてるけど私の曲をちょっとでもいいなと思ったら、この記事に書いてある人名とか固有名詞を検索してYouTubeとか配信とかで聴いて下さい!!!

 

いかがだったでしょうか。来週は、作中でもちょっとレアなあの曲をご紹介予定。次回もどうぞお楽しみに!

【小鉄さんの個人ページ】

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MINDHACK:楽曲紹介01

MINDHACKの世界観を語るうえで欠かせないのが、ゲームを彩る音楽です。体験版では一部でフリー音源を使用しつつ、MINDHACKオリジナルの楽曲も流れています。

本作のオリジナル楽曲を手がけてくださっているのが、アーティストの小鉄昇一郎さんです。自身の音楽活動として、Marutenn Booksより『MAVDISC(2017)』HIHATTより『Ge’ Down E.P.(2020)』などをリリース。ラッパーや企業CMなどにもトラックを提供している、プロのミュージシャンです。ライターとしても活動されており、音楽・文化系雑誌にも寄稿される文筆家でもあります。

今週から1か月にわたり、作曲者・小鉄さんのコメントとともにMINDHACKの楽曲を紹介する「小鉄さん祭り」を開催します!ぜひ、作中のシーンを思い出しつつご堪能ください。

 

【小鉄さんからのコメント】

“MINDHACK”にBGMとして楽曲を提供させていただいております、小鉄昇一郎です。私はシンガーやラッパーのバックトラック提供(カラオケの曲みたいなもんですね)、またCM音楽やジングルなどの曲を作っていて、その傍ら自分のバンドをやったり歌ったりなどもしています。何年か前までは「自分のバンドや歌の傍らCMの曲とかを作ってる」と言っていた気もするのですが、その違いは何なのかは現代の科学ではまだ解明できないそうです!!曲の解説をブログ用に書いて欲しいという事なので、以下に書きました。

 

【今週の一曲】

 

・VODKAdemo?より
先生のオフィスで流れている楽曲です。本作では珍しい、安心感のある曲ですね。ゲームで最初に流れる音楽ということで、印象に残っている人も多いのではないでしょうか。オープニングの惨劇や、悪人と対峙する現場の緊張感から一転して、ほっと一息つける雰囲気となっています。同時に、どこか寂しげな空気感も印象的。優しくも陰のある雰囲気が、MINDHACKの世界観にぴったりの一曲です。

 

・小鉄さんより
自分は制作の際に、Spliceというサービス(著作権フリーのサンプル=音素材が公開されているサイト)を使っており、このギターの音もそこで提供されているものを使っているのですが、この手のサービスで配られているギターの音って、やたら「キュイ……」みたいな、弦が手とこすれるノイズが強調されたものが多い傾向にあります。このサービスを利用する人にとって、生っぽい素材が喜ばれる(=電子的に合成した音でなく、あたかも本物の楽器で演奏したサウンドのようだから)からだと思うんですが、個人的には「実際の演奏でそこまでデカい音で『キュイ……』って言わないんじゃないか」とか思うんですけど、こと”MINDHACK”=「手」が重要なモチーフとして出てくるゲームだったら、このくらい「手」弾き感がある方が世界観に合ってる……ような気がします。何でも使いようですね~。

 

今週から一曲ずつ、小鉄さんの裏話を交えて楽曲を紹介していきます。次回もどうぞお楽しみに!

 

【小鉄さんの個人ページ】

https://kotetsu-shoichiro.com/

https://twitter.com/y0kotetsu

https://www.tunecore.co.jp/artists/Kotetsu-Shoichiro