MINDHACK第三章に登場する更生対象、シノ。
その難解で古風な言い回しを噛み砕いて、分かりやすく翻訳してみよう!
ご好評いただいた前回に引き続き、二度目の翻訳コーナーです。
今回の講座でも、シノちゃんの気持ちがちょっとだけ分かるかも!?
それではいってみましょう!
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「ああ、ヒト! ヒトよ!
この世で最も甘き音で鳴く
柔らかき至高の楽器よ」
翻訳:
あ~~~、人間。人間ですね。
世界で一番たまらない声を出す
ふわふわのサイコーの楽器。
「刃を立てれば肉が震え、
肉を削げば骨が現る。
ヒトの身体は奇天烈よ」
翻訳:
ナイフを入れるとお肉がぷるぷる、
その下には骨が入っています。
人体の不思議ですね。
「魔王様から教え賜りし
ヒトの音色の価値は、
我を導き刃を与えたもうた」
翻訳:
特A級バグから教わった
人間の声の可愛さのおかげで
私はナイフを振るうようになりました。
「魔王とは、破壊の化身。
魔王とは、純粋なる破滅の権現。
魔王とは、欲望の曝露の神」
翻訳:
特A級バグははちゃめちゃで、
むちゃくちゃで、
ワガママそのものです。
「魔王様は我がこの身を選び取り、
その御手で撫で、捏ね、固め
黒き塵と変えてくださったのだ」
翻訳:
特A級バグが私の体を拾い上げ、
よしよしして、こねこねして、
黒いつぶつぶに変えてくれました。
「新たな姿で目覚めたその日、
我が体の上に覆いかぶさって、
死ぬ間際の男が倒れていた」
翻訳:
私が今みたいな感じになった日、
私の体の上に被さって、
死にかけの男の人が倒れていました。
「我が身から爆ぜた無数の粒子に
びっしりと突き刺され、
時折ぴくり、と震えていた」
翻訳:
私の体から飛び出たたくさんの
トゲトゲにしこたま刺されて
ぴくぴくしていました。
「かつての我には、ヒトとは
醜く愚かで、吐き気を催す
汚物に過ぎなかった……」
翻訳:
昔の私にとっては、人間って
おバカで、ぶさいくで、
気分が悪くなるくらいばっちかったんです。
「だが、そのときは違った。
それは偶然だった。
男はまだ生きていて、今死ぬ所だった」
翻訳:
でも、そのときは違いました。
たまたまだったんですけどね。
男の人はまだ生きていて、
これから死ぬところでした。
「長い溜息だった。甘美な声。
耳元のすぐ横で。うう……と鳴いた。
言葉にもならぬ純粋な命の息吹……」
翻訳:
長い溜息をしたんです。かわいい声。
すごい耳元で。うーと言ってました。
語彙力なくなるくらい生きてる感じ。
「死に切れぬものの最期の吐息。
救いを求めてもがく
哀れな溺没、苦悶の喘ぎ」
翻訳:
死ねない人の最期のひといき。
助けてほしくてじたばたと、
かわいそうな溺れっぷり。つらみの声。
「肌が粟立ち、電撃が奔った。
だが、すぐに終わってしまった。
男はこときれた」
翻訳:
ぞくっときちゃいました。
でも、そこまでです。
男の人は死んじゃったので。
「あと少し、もう少しだけ。
もっとたくさん、長く、聞きたかった。
我は黙した死体を押し退けた」
翻訳:
もうちょっとな~。もうちょっと。
もっともっともっと聞きたかったんです。
私は静かな死体をどかしました。
「辺りを見回せば、
うごめき怯えるヒトどもが
幾人も目についた……」
翻訳:
周りを見たら、
もぞもぞと怖がっている人間たちが
何人もいました。
「魔王様がこの甘美を与えたもうた。
ならば、もっと求めることが
我が主への忠誠であろう?」
翻訳:
特A級バグのおかげでうまみを知りました。
だったら、もっと欲しがった方が
筋は通ってますよね?
「もっとたくさん、もっと長く。
ああ、ヒトよ。愛しき楽器よ。
汝はどのような声で鳴くのだろうな?」
翻訳:
もっといっぱい、もっと長く。
あ~、人間。かわいい楽器。
あなたはどんな声で苦しむんでしょうか?
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シノちゃんの心の声、聞こえましたか?
次の講座開催日(未定・雨天延期)をお楽しみに。
それでは!
