ある晩のこと……
ホットフィックス隊では、季節外れの持ち寄り鍋パーティが開催されていた!!
鍋奉行を任されたのはこいつだ!!
新米隊員
「ええっ!? 俺が先輩がたの鍋奉行を!? そんな大役、俺にできるでしょうか……? 出汁は昆布がいいのか、鰹がいいのか……肉は豚なのか、鶏なのか……いやいっそトマトベースで洋風という手も……!? お、俺だけじゃ務まりません! 助けて!! 誰かーーーーーーー!!」
ベテラン隊員
「わはははははははははははは!!!!! よ〜〜〜〜〜〜う、新人〜〜〜〜〜〜〜!!」
新米隊員
「えっ!? 先輩!? なんか……酔っ払ってません!? すごく、珍しいですけど……!」
ベテラン隊員
「可愛いお前が鍋を仕切ると聞いたんでな!! 俺も気合いを入れてきたんじゃ!! ほうれ、火い点けろ点けろ! 早ようええもん持ってこーーーーーーい!」
新米隊員
「え、わ、わかりました……!」
新米隊員
「えっと、まず俺から持ってきた具を入れますね。悩んだんですが、今回持ってきたのは鶏胸肉です。豚ロースとかもガッツリでいいんですけど、普段の飲み会が脂多めなのでヘルシーにしてみました。低脂質ですし、片栗粉を薄くまぶして」
ベテラン隊員
「肉か!! ええな!! 肉は活力!! 活力はパワーじゃ!! 入れちまえ入れちまえ全部!!」
ドボドボドボドボ!!
新米隊員
「え!? あ、まだ下ごしらえが……!」
ベテラン隊員
「んなもん煮れば一緒だろうが!! ほれ次!」
中堅隊員
「あ、俺の番? トマトを持ってきたよ。汁が残ったらパスタとか入れたら美味いと思うんだけど」
新米隊員
「わあ、さすが先輩! 締めのことまで考えてるなんて、一味違いますね!」
ベテラン隊員
「トマトは出汁が出るけんええのお!! 煮ても冷めてもええ食材じゃ! 入れろ入れろ!!」
ドボドボドボドボ!!
中堅隊員
「ねえこの人大丈夫? 見たことないくらい酔っ払ってんだけど」
新米隊員
「た、多分……」
ベテラン隊員
「うははははははははは!! 鍋が血の色で滾るなあ!!」
おヒゲ隊員
「はーい。俺は乾燥ワカメを持ってきたよ。入れすぎないように注意してね」
新米隊員
「ああ、ワカメ! ツルツルして美味しいですよね。彩りにもなるし、バランスがいいなあ。じゃあ半分くらいの量を……」
ベテラン隊員
「ケチくさいこと言うな!! 全部入れろ入れろ!!」
バサバサバサバサ!!
新米隊員
「ああっ!! 鍋の中でワカメが膨らんでほとんど緑色の具になってしまった!!」
ベテラン隊員
「おうヒゲ!! そういやお前の娘は見込みがある!! ありゃああと5年も経てば立派に家を出て道場破り全世界一周じゃ!!」
おヒゲ隊員
「そっそんな!! うちの子はまだまだカワイイうちの子だもん!!」
隊長
「トマトを持ってきたんだ」
新米隊員
「トマトが被った!!!」
ベテラン
「ほおー! トマトは出汁が出るけんええのお!! 煮ても冷めてもええ食材じゃ!入れろ入れろ!!」
新米隊員
「さっきトマトを入れた事をもう忘れている!」
もゃ……もゃ……
新米隊員
「うーん、困った……ワカメが水分を全部吸ってしまってトマトが乗っちゃうなあ……」
ベテラン
「これは鍋じゃなくてサラダじゃな」
新米隊員
「(この人急に冷静になったな……)そ、そうですね。ちょっと水分を足したいですね」
サポート隊員
「そこでこれだ!! じゃじゃーん!」
新米隊員
「うわ!びっくりした」
サポート隊員
「大量のエナジードリンクを持ってきたぜ!!」
新米隊員
「え!? 鍋に入れるために……ですか!?」
サポート隊員
「これは鍋をやるって事を忘れていたからその場にあった物をサッと取って持ってきたわけじゃなくて最初からこれをもってこようと思って……持ってきたんだぜ!!!!」
新米隊員
「うーん、でもこれゲロ甘いやつですよね? さすがに鍋に入れるのはちょっと……」
ベテラン隊員
「ええのう!! エナジーは力と言う意味じゃ!! 入れろ入れろ全部入れろ!!!」
新米隊員
「えっちょっと待ってああああああああ!!!」
じゃぼじゃぼじゃぼじゃぼ!!
完成!!ホットフィックス鍋です!!!
新米隊員
「……………すごい、フルーティな味しますね……」
ベテラン隊員
「えらい味じゃな……」
新米隊員
「酔いが冷めてる……」
サポート
「わりとアリ」
〜ホットフィックス隊員は食べ物を無駄にしないため全て綺麗にいただきました〜
完
おヒゲ隊員
「でえ……うちの子にはまだまだ愛情をたくさん注いであげたくてえ……グスッ」
隊長
「そうだな、まずは本人の意思を聞くことが大事なんじゃないか」
中堅隊員
「パスタ……家で食べよ」
