MINDHACK第三章に登場する更生対象、シノ。
その難解で古風な言い回しを噛み砕いて、分かりやすく翻訳してみよう!
大好評の本コーナーも早いもので3回目。
シノちゃん語の翻訳で学位が取れるようになる日も近い!?
それでは今回もいってみましょう!
「10年前。
ヒトは徒党を組んで、
魔王様を討とうとした」
翻訳:
10年前のことです。
人間たちは一致団結して
特A級バグを排除しようとしました。
「ひとたび、かの存在が顕現すれば
世界の理は周囲一帯ねじ曲がり
その重圧に耐えられず破滅する……」
翻訳:
一度アレが出てきちゃうと、
世界の法則がそこらじゅう変になって、
重みに耐え切れずおじゃんです。
「ヒトは凍結を恐れ
魔王様の宿りし器を、あらかじめ、
種子のうちに潰そうと企てた」
翻訳:
人間は大事故が怖かったので、
特A級バグが入ってる人間を、事前に
目覚めないうちにやっつけようと計画しました。
「ヒトが『バグ』と呼ぶ衝動は、
目には見えぬ。証もわからぬ。
ヒトの目にはヒトとしか映らぬ」
翻訳:
人間が「バグ」と呼ぶトキメキは、
不可視です。見ても分かりません。
人間の目には人間にしか映らないわけです。
「破滅の甘美は映りわたる。
思考に乗ってヒトからヒトへ。
知れば知るほどその心を奪う」
翻訳:
めちゃくちゃにしたい気持ちは伝染します。
頭から頭へ、人間のあいだでうつるんです。
知ったら知った分だけ夢中になります。
「隣人、朋友、幼子。だから何だ?
みな、いつ炸裂するかわからぬ
榴弾に過ぎぬ」
翻訳:
お隣さん、お友達、ちびっこ。で?
誰だっていつ弾けるか分からない
グレネードみたいなものです。
「そして、あらかじめ炸裂を防ぐには
意識を、つまり命を奪うほか
手だてはない。わかりきったこと」
翻訳:
で、あらかじめ爆発させないためには、
意識を、要するにお命頂戴するしか
方法はありません。明らかですよね。
「壊れた意識を『誤』
とするならば、さっさと全て
殺せばよかろ?」
翻訳:
ぽんこつな意識が
エラーだとしたら、さっさと全員
葬ったらいいですよね?
「くくく。他でもない、
破滅が発現すれば
ヒト自身が終わりを望むのだ」
翻訳:
ふっふっふ。まさしく
バグが発現すれば
人間自体がもう嫌になっちゃうんです。
「死とは
壊れて苦しみ喘ぐヒトへの
究極の施しではないか、え?」
翻訳:
死ぬことは、
踏んだり蹴ったりでうめく人間への
一番の思いやりではないでしょうか? ね?
「ああ、知性なき愚図ども。
元から答えを知りながら、
それを拒んで目を逸らし続けた」
翻訳:
あーあ、おバカなお馬鹿さんたち。
最初から何をしたらいいか知ってたのに、
嫌がって後回しにし続けてたんですから。
「魔王様は
ただひとり我だけを、
選び取ってくださった」
翻訳:
特A級バグは
ただこの私、私だけを
選んでくれたんです。
「愚かなヒトども。
あの頃の我が目には、愚鈍な
ゴミクズとしか見えなかった……」
翻訳:
頭の足りない人間たち。
当時の私には、間抜けな
ゴミクズにしか見えませんでした。
「だが我は知った。魔王様から
愛しき楽器の価値を学び、
音色を味わう耳を賜ったのだ!」
翻訳:
でも私、分かっちゃいました。特A級バグから
かわいい楽器の値打ちを知って、
苦しむ声にキュンとくる感性を身につけたんです。
奥ゆかしいシノちゃんの本音、聞こえましたか?
次の講座開催日(未定)をお楽しみに。
それでは!
